その日のディナーがどれほど満足のいくものであったとしても、寝る前に少し何か食べたくなってしまうことがある──誰にでも、経験のあることかもしれない。

ただ、夜遅い時間に何か口にいれることは、私たちが思っている以上に、体に大きな影響を与えている可能性があるという。管理栄養士のキャロライン・ファレルさんは、就寝前にビスケットやその他のスナック類を食べることは、私たちの代謝にも血糖値にも、悪影響を及ぼすことだと説明する。

食べれば消化が活発になり、栄養素の分解・吸収にエネルギーが使われることになるほか、血糖値の急上昇と低下が睡眠の質に影響を与えることから、中途覚醒の原因になる可能性があるという。

そのほかファレルさんは、夜遅い時間に食べることについて、「夜は代謝が低下する傾向があります。そのため、取り過ぎになったカロリーは脂肪として蓄積される可能性が高くなります」と述べている。

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寝る前に何か食べたくなる理由は、いくつか考えられるという。

「その日は日中に十分に食事を摂っていなかったのかもしれません」「砂糖や糖質を多く含んだものを食べ、ちょうど就寝時間の直前になって血糖値が低下したのかもしれません……よくあるのは、夕食に大盛りのパスタを食べたことなどです」

そのほか、習慣的な行動になっているために、就寝前に甘いものなどを食べたくなる場合もあるとのこと。

「それが習慣になっていると、いつも寝る前に空腹を感じるようになる可能性があります」

「おいしい食事の後に食べる甘いものは、対照的な味覚を提供するものとなり、その食事をより完全で満足感を得られるものにします」「夕食後にデザートを食べることが習慣になれば、心身ともに、甘いものを欲するようになります」

ただ、こうした習慣は夕食にタンパク質がしっかり含まれたもの(赤身の肉、鶏肉、魚、豆腐、豆、ギリシャヨーグルトなど)を摂るようにすることで、正すことができるという。

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就寝時間が近づいてから空腹を感じる傾向があるという人は、ベッドに入る数時間前に「バランスの取れた少量の軽食」を摂るようにするのがお勧めだという。そうすることで、遅い時間にお腹が空いてしまうのを避けられる。

そして、こうしたタイミングで食べるものとしてお勧めなのは、“睡眠ホルモン”と呼ばれるメラトニンの分泌量を増やす作用があるチェリーが入ったヨーグルトだとしている。

さらにファレルさんは、私たちの体は水分不足を空腹と勘違いすることがあるとして、「空腹がコップ1杯の水で収まるかどうか、まずは確かめてみてください」と述べている。

その日の最後の食事を済ませておくべき時刻が、特に決まっているわけではないそう。ただ、ベッドに入る数時間前からは、食べないようにするのがいいという。

「寝る間近になって何か食べると、胸やけや消化不良などの原因になる場合があります。また、たくさん食べたり、糖質を多く含んだものを摂ると、血糖値の上昇と下降によって睡眠が妨げられる可能性があります」

健康のため、ぐっすり眠れるようにするためにも、就寝前にポップコーンやポテトチップスをお供にNetflixの人気シリーズを一気見する習慣は、見直してみるのがいいかもしれない。

From COSMOPOLITAN UK