Mamiの気になりニュース番外編】

「バイリンガルニュース」のMCを務めるMamiがちょっと気になるニュースをピックアップ。ライターyokoが深掘りした記事をお届けします!

私たちの身体を良く見てみると、人間が進化してきた歴史を紐解くことができます。実は私たちの祖先が生き延びるために発達してきた過程で、現代の生活ではもう必要がないものの、今でも残っている身体のパーツや特徴があるのだとか。この進化の名残りを紹介した短いビデオが、アメリカのニュースサイトVoxで紹介されました。

▼手首の筋肉

目に見えてわかりやすい進化の名残のひとつは、「長掌筋(ちょうしょうきん)」です。腕をテーブルなどの平らな場所にのせ、手の平を上に向けて親指と小指をくっつけると、1本の筋のようなものが浮かび上がってきます。これは長掌筋に繋がっている腱です。

実は、1015%の人にはこの筋肉がないのだとか。ないからといって、とくに筋力が下がるわけでもないので、整形外科や美容外科の手術の際に最初に取り除かれて利用さる部分になるそう。他の哺乳類にもこの筋肉は見られ、前腕を使って木々を移動する猿などの長掌筋は特に長いよう。

▼耳

人間は、猫や他の哺乳類のように耳をキョロキョロと動かす力はありませんが、耳の周りに3つの筋肉(後耳介筋、上耳介筋、前耳介筋)があります。これらも今となっては使っていないけれど、進化の名残りで存在する筋肉なんだとか。

▼鳥肌

鳥肌も、身体の進化の名残り。毛皮でおおわれた哺乳類は寒いときに毛を逆立てて断熱効果を発揮するそう。私たちには毛皮はありませんが、他の哺乳類と同じように、寒いときには立毛筋という体毛の周りにある小さな筋肉が収縮し、その周りにある皮膚が持ち上がることで鳥肌が立つのだとか。

寒いときに出るアドレナリンというホルモンですが、「戦うか逃げるか反応(動物が恐怖に反応して交感神経系の神経インパルスを発し、自身に戦うか逃げるかを差し迫ること)」とも関係し、動物は敵と対面したときなど脅威に晒されると、毛を逆立てて自身を大きく見せます。私たちが怖いと感じたときや、音楽を聴いて感動したときに鳥肌が立つのも、それに関係しているようです。

こうして見てみると、人間の身体には他の動物との共通点がたくさんあり、はるか昔に遡れば、共通の祖先から枝分かれて現在の見た目や機能に進化したのだ、ということに気づくことができます。何億年か前は同じ生き物だったと考えると不思議ですね。