その美を競う「ミス・コンテスト」は世界的にもお馴染みの存在だけれど、サウジアラビアでは現在なんと、ラクダのミスコンが開催されているんだそう! 1か月にも渡って実施されるフェスティバルの一環で、賞金を目当てに大勢のラクダが参加するというこのコンテスト。18年という歴史ある大会が今、注目を浴びている理由はミスコンで発覚した不正!?

2000年から毎年行われている「The King Abdulaziz Camel Beauty Contest(アブドゥルアズィーズ王のラクダ・ビューティーコンテスト)」。公式サイトによると、コンテストの目的は「世界初、かつ世界一のラクダフェスティバルを開催し、文化を広め、コミュニティーのために経済的成果を得るため」なのだそう。今月スタートした今年のフェスティバルの来場者は、すでに30万人以上。そんな大規模なフェスティバルにはラクダのミスコンの他に、レースやしつけチェック、ミルクの味見など様々な競技があるんだそう。

これはyouTubeの内容です。詳細はそちらでご確認いただけます。
Lip service: camels get ‘Botox’ at Saudi beauty pageant
Lip service: camels get ‘Botox’ at Saudi beauty pageant thumnail
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ミスコンだけで賞金額は3180万ドル(約35億円)、すべての競技の賞金を合わせると5700万ドル(約62億円)にも上るとあって、大勢のブリーダーが参加しているこの大会。中には、何が何でも勝ちたいがゆえに、ラクダに"整形手術"を受けさせる人がいるよう…。

身長、こぶの位置、そして筋肉の付き方、分厚く垂れた唇、そして顔の大きさが、"美しいラクダ"の主な審査ポイント。これらを完璧に近づけるため、12頭ものラクダにボトックス注射が打たれていたことが発覚し、参加資格を剥奪されたそう。

とある有名ブリーダーの息子は、今回の不正についてこうコメント

「唇や鼻、そしてアゴにボトックスを使用する人がいるそうです。唇や鼻、頭が大きいと、審査員に良い印象を与えられるんですよ」

さらに、ボトックスやコラーゲン注入だけでなく、フェスティバル開催前に獣医がラクダに整形手術をしていることが発覚していた。そこでは、耳を小さくする手術を行っていたとか。小さな耳もラクダの美の重要ポイントなのだそう。

ラクダへのドーピングに関しては厳重な処罰が与えられるものの、整形に対する処罰は甘いため、真っ当に向き合っている若い世代はこの体制に不満を抱いているよう。今回は12頭の不正が発覚ししたけれど、すでに3万頭ものラクダが国中から集められていることを考えると、まだまだ氷山の一角かもしれない。

それにしても、こんなにも大規模なラクダのフェスティバルが開催されていることに驚き! フェスティバルの様子は コチラ公開されているそうなので、是非チェックしてみて!