最後に取り替えたのはいつだったか、ついつい忘れがちな歯ブラシ。ところが、コスモポリタン イギリス版によると、あの小さなブラシの中では恐ろしいことが起こっているそう。

Q.歯ブラシの中で這い回っているバクテリアの平均的な数字は? 

A. 1000万匹(!)。これは、科学雑誌<The Journal of Advanced Medical and Dental Science>に掲載されたある調査によって明らかになったもの。

恐ろしい事実だけど、「私の歯ブラシは大丈夫、きれい好きだから!」なんて思ったそこのアナタ。10本中7本の歯ブラシがすでに病原菌に感染しているという調査もあり、どうやら他人事ではなさそう。

Q.じゃあ、いったいどれくらいの周期で歯ブラシを交換すれば良いの? 

A.ミネソタ州シャコピーを拠点とする口腔外科医のスザンヌ・フィスカードさんによれば、3カ月から4カ月毎が適切なんだとか。「あるいは、もしトイレに落としたり、犬がくわえていったりしたら、私ならその時点で交換します」とのこと。

では、そうしなかった場合に起こりうる、深刻な事態とは…?

1.歯茎がダメージを受ける

「数カ月も使うと、ブラシの毛がくたびれてきます。毛先がボロボロになっていると、強く磨きすぎて、歯茎を傷めることに。すると、歯茎が下がったり、知覚過敏になったりします」とフィスカード医師。

2.インフルエンザに感染する可能性が

インフルエンザウィルスは湿った場所でなら72時間まで生き延びるそう。でも、だからといって症状が出るたびに歯ブラシを交換しなくてはいけないわけではないのだとか。「あなたが何らかの形で免疫不全に陥っているのでなければ、病気のたびに歯ブラシを交換する必要はありません」。

交換すべきなのは、例えば妊娠中や自己免疫疾患を患っている場合、とフィスカード医師。ただし、吐き気を催した後にはブラシの交換を検討しても良いそう。「私は吐いた後は歯ブラシを替えます。なぜかといえば、まあ、単に気持ち悪いからです。科学的には、咽頭炎の後に歯ブラシを交換する必要はまったくありませんが、何があっても決して、ウィルスに感染した後に歯ブラシを共有してはいけません」。

3.さらに気持ちの悪い物を口内に取り込むことも…

歯ブラシには通常口の中からバクテリアがうつるけれど、置いてある場所(例:トイレの近くなど)も要因になりえるそう。実は、トイレの水を流すたびに、小さな水しぶきが歯ブラシにつく可能性が! 科学雑誌<The Journal of Advanced Medical and Dental Science>によると、バス、トイレが一緒になった部屋に置かれた歯ブラシの約60%が、小さな糞便をかぶっている可能性があることが明らかに。さらに気持ちの悪い事実を掘り下げると、10件中8件の割合で、その糞便はあなた以外の人のものなんだとか…。

「バクテリアは(口とトイレの)どちらからも発生するわけです。だから、汚れたブラシを使い続けるのは賢明ではありません」とフィスカード医師。バクテリアの抑制のために最も大切なのは、正しい場所に置くこと。そして、トイレの水を流す前に蓋を閉めること。

4.歯ブラシキャップもバクテリア増殖の原因に

歯ブラシは、通気性のいい、トイレから遠く遠く離れた場所に縦置きするのがベストのよう。「バクテリアは湿った環境ではより活発に増殖するので、歯ブラシにキャップなどをはめてはいけません」とフィスカード医師。歯を磨いた後はゆすぎ、カバーをせずに縦置きにして、できるだけ速く乾かすこと。パートナーとブラシ立てを共有している場合は、2次汚染を避けるため、お互いのブラシ部分を離すのも忘れずに。

5.息が臭くなる

単純に考えても、汚れた歯ブラシで歯を磨くことは、口の中を汚すこと。抗菌を謳う歯ブラシはたくさんあるけど、「実際にそれほど効果があるものはほとんどありません」と、フィスカード医師。1番のおすすめは、歯学雑誌<American Journal of Dentistry>に記載されているように、歯ブラシを20分間マウスウォッシュに浸しておくことなんだそう。フィスカード医師いわく、「私なら、余計にブラシをこすったり、食洗機に入れたりはしません。歯ブラシが傷んで、効果が減りますから」とのこと。

※この翻訳は、抄訳です。

Translation:mayuko akimoto

COSMOPOLITAN UK