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岡部友

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大事なのは結婚しても離婚できる力。ひとりでも生きていける力

――さて、自信をつけた女性の結婚と出産についてもお聞きしたいところです。

自信がある人は、年齢や相手の収入は気になりませんよね。「結婚は○歳、出産は○歳」という世の中的なルールにしばられないから。逆に自信がないと、世間が作ったレールに乗ることが目標になっていて、後々とんでもないことに…なっている人をたくさん見ています。

――浮気とか離婚とか?

本当に多いですよ。自分主体じゃない恋愛、結婚、出産をすると離婚か、もしくは家庭とは別に彼氏や彼女がいる。いちばんつらいのは、ひとりで生きる力はないと諦めて、その環境に居続けるパターン。上下関係ができてしまうとまずいですね。「ダンナさんに食べさせてらってる」という思考はキケンですよ。いつでも一人になれる、離婚できる。でも自分が一緒にいたいから一緒にいる。それが本物の信頼関係、絆だと思います。

――そこまで信頼関係があるなら、べつに結婚しなくてもよさそうですが…。

そうなりますよね(苦笑)。でも今まで言ってきた「他人にどう思われるか」が軸にある人は、本当の自分に嘘をついてでも「他人に羨ましがられる環境」を目指して結婚・出産するんですよ。で、その影響をモロに受けるのは子供。他人の目を気にする人って、子供に何でもしてあげちゃう。それは子供が問題を起こしたら親がどう思われるか心配だから。子供に手をかけすぎると、その子は「自分で考える」力が養えなくなってしまう。親が着せてくれたコートを暑いのに脱がない子がいると聞きました。それは自分で着脱したことがないからなんでしょうけど…。結婚も出産もしていないオマエに何がわかる、と言われるのは百も承知で言ってます。でも、「自分」を確立してから命をあずからないと、親から子へ負の連鎖は続くと思うんです

気付いたら時すでに遅し…がありえるのも現実

――となると、出産適齢期と自分に自信がつく時期が合致することが重要ですね。

そう、難しいのはそこなんです。20代でここまで気付ける人ってそういません。偉そうに言ってる私も、ここまで言い切れるようになったのは最近です。だから女性が自立を目指してありのままの自分でいられるようになった時、年齢は30代、40代でした、ということはありえます

――妊娠、出産は厳しくなってくる…。

だから自分の遺伝子を残すことが絶対だと、焦りが出るのは当然ですよね。私もそうでした。でも色々あって、自分の遺伝子を残すことだけがすべてじゃないと気付きました。後世に自分の考えや想い、どう生きたかを残す方がずっと大切で難しい。そう考えたら、残す対象は自分の遺伝子を受け継いだ子供じゃなくてもいい。養子でもいい。むしろ子供である必要はない、と。今は子供を産むことと同じくらい、自分の考えを後世につなぐことが重要だと思っています。遺伝子は残せたとして2~3人分だけど、思想や想いを継ぐ人は、それ以上に増やせますから。

――女性は産む・産まないの二択を迫られるときが必ず来ますからね。

私の理想は、女性が自立して生きられるようになったとき、医学的に出産が厳しい年齢になったとしても、「養子システム」がしっかり機能するようになっていることです。世界的に見れば子供は余っています。恵まれない子はたくさんいる。でも養子システムが確立すれば、既にこの世に生まれている命に対して、自分の考えや想いを伝えていけるし命も救える。さらに子育ても経験できて、自分も成長することができる。

子供以外でも、自分の生きた証を残すことはできるはず

――日本の養子のハードルは相当高いですよね。欧米とくらべると。

私が生きている間に実現しなくてもいいんです。でも2017年にこんな考えをもった人間がいたということは残したい。今は規格外の発想かもしれないけれど、50年後100年後にはふつうになっているかもしれない。誰の子供であろうと、未来につながる命であることに変わりはありません。大事なのはそれを一番いい形でつなぐこと。そのために、後世に残す価値のある考えや思想のある人間であり続けたいと思います。恋愛の先に結婚があって子育てに奮闘する…それ以外の選択肢があってもいいですよね?

岡部友プロフィール

岡部友の書き下ろし本が出版されます!  「美尻トレ 究極のヒップメイク」2017年12月13日発売