夏の屋外は虫がつきもの。特に、刺されると痒みが出る「蚊」に悩まされている人も多いはず。現在は、蚊を寄せつけないための商品なども多く販売されていますが、実は他の方法で蚊の対策をすることも可能です。
認定昆虫学者で全米害虫管理協会（NPMA）の広報部副代表を務めるジム・フレデリック氏は、庭に蚊が大量発生していると感じたら「植木鉢や池などの水が溜まっているところを全て取り除いて、家の周りで蚊が繁殖する場所をなくすべき」と言います。また、フレデリック氏によると、蚊は飛ぶ力があまり強くないので、屋外に小さな送風機や扇風機などのファンを設置するのもおすすめとのこと。
ただ、なかには「植物を育てながら蚊の対策をしたい」と思う人もいるはず。そこで今回は、蚊を寄せつけにくい植物を9種類ご紹介！
※この記事は、抄訳です。データや研究結果はすべてオリジナル記事によるものです。
シトロネラ
シトロネラは、市販の蚊よけのスプレーなどによく使われている植物。全米農薬情報センター（NPIC）によれば、コウスイガヤとしても知られるこの植物からは、蚊が嫌うオイルを抽出できるそう。
エーリッヒ・ペスト・コントロール社の教育・訓練部長で認定昆虫学者のナンシー・トロヤノ博士は、「葉を1、2枚ちぎって隣に並べておくと、より効果を発揮するものの、全体的な香りは強くない」と話します。
レモングラス
レモングラスはシトロネラによく似ていますが、異なる植物です。
研究によると、レモングラスから抽出できるオイルを皮膚や衣服に塗布すると、いくつかの種類の蚊から、最大2.5時間ほど身を守れることが判明。研究対象はレモングラスのオイルだったものの、レモングラスの植物そのものが放つ甘い香りが気に入ったなら、試してみる価値はあるかも。
キャットニップ
ネコ科の動物が大好きな植物として知られているキャットニップは、蚊が家へ侵入するのを防いでくれるかもしれません。ある研究では、キャットニップのオイルは、数種類のヤブ蚊やイエ蚊を撃退する効果があることがわかりました。
また、別の研究では、キャットニップオイルは市販の虫よけ剤によく使われる虫よけ成分のディートよりも、空間忌避剤（蚊のいない空間をつくる）としての効果が高いことも判明しています。
セージ
セージは、実際に「蚊を寄せつけない」という研究結果を示した数少ない植物の1つ。ある研究では、セージを植えた鉢を1つ置いておくだけで、ある種の蚊から最大32％もの防御効果を得られることがわかりました。また、セージは食用ハーブの1つでもあるので、料理に使うこともできて一石二鳥！
ライムバジル
ライムバジルも、セージ同様、鉢植にして置いておくだけで、ある種の蚊から最大40％も身を守ることができるという研究結果が示されました。また、ライムバジルも食べることができるので、お家で育てるのにおすすめです。
ミント
食用でお馴染みのミントは、身近にあると便利なハーブの1つ。ミントから抽出されてつくられるペパーミントオイルは、スーッとした爽やかな香りが特徴的で、蚊を寄せつけないという研究結果が示されたうえ、市販の蚊よけ商品にも使用されています。
ラベンダー
ラベンダーは、独特な香りを放ち、多くの人を癒す植物。ある研究では、そのラベンダーの香りこそが、蚊やその他の虫が忌避する香りだということがわかりました。加えて、鮮やかな紫色が綺麗で、家の庭に植えるのにもうってつけ。
ローズマリー
香り高いローズマリーにも、蚊を寄せつけない効果があるかもしれません。とある研究で、ローズマリーのエッセンシャルオイルを他の11種類のエッセンシャルオイルと比較したところ、ローズマリーのオイルは最も長い時間蚊を寄せつけなかったそう。ぜひ、お家の庭に取り入れてみて。
※この記事は、抄訳です。
Translation: Risa Tsubakihara
Prevention
