プライド月間である6月は、世界中の各地でLGBTQ+コミュニティの活発な運動や、それをサポートする人々や企業の様々な取り組みが行われています。

そんななか、長年にわたりLGBTQ+コミュニティへのサポートを示してきた大手コーヒーチェーン「スターバックス」の取り組みに関する、ある疑惑が浮上。これに伴い、アメリカ国内150店舗のスターバックスで、数千人の従業員がストライキに踏み切りました。

プライド月間の店内装飾禁止?

Delish アメリカ版 >によると、事の発端は、6月13日に「スターバックス労働者組合(Starbucks Workers United)」がTwitterに投稿した内容。

これはxの内容です。詳細はそちらでご確認いただけます。

投稿は「プライド月間の最中にスターバックスが、プライド月間を祝うための店内のデコレーションを禁止した」というもの。

このツイートは瞬く間に拡散され世間の注目を集めたものの、投稿からわずか数時間後には、スターバックス側が<Newsweek アメリカ版>に対して、会社としては疑惑を否定するコメントを発表しました。

数千人によるストライキ

スターバックスの一部店舗がプライド月間の店内装飾を禁止した、と報じられてから数週間後の6月23日(現地時間)、数千人のスターバックス従業員がストライキに踏み切りました。<CNN Business>によると、6月23日を皮切りに一週間実施されるストライキには、アメリカ国内の約150の組合加盟店が参加しています。

これに先立ってスターバックス労働者組合は、なぜストライキを選択したのか、その理由についてTwitterでいくつかの見解を示しました。

「プライド月間の装飾禁止を巡って起こったストライキを支持してくれている方たちのためにいくつか説明したいと思います。これは、クィアの従業員に打撃を与える違法な“組合潰し”に加え、プライド月間の店内装飾の規定変更について、スターバックスが交渉を拒否していることに対するストライキです」
「私たちは、LGBTQ+の従業員に対する、スターバックスの“偽善的な扱い”に立ち向かっています。スターバックスは『クィアの従業員を大切に思っている』と言いながら、私たちと交渉しようとしないのです」
customer behind starbucks sign in london
Bo Zaunders//Getty Images

スターバックスは以前、「プライド月間の装飾の件に関する方針に変更はない」として声明を発表していましたが、スターバックス労働者組合は、会社にはプライド月間の装飾に対する姿勢に一貫性がないうえ、各店舗のリーダーが装飾を禁止することを容認している、と強調しました。

「スターバックスは、それぞれのリーダーたちに自主性を与えて、(プライド月間を)祝う方法を見つけるように促しています。一方で、多くの店舗リーダーたちが、プライド月間の装飾禁止令を出しているんです。<More Perfect Union>のレポートによると、スターバックスの上層部は、3つの州にまたがって100店舗以上で装飾を禁止しています」

一方でスターバックスの広報担当者は、このストライキに対して<The Washington Post>に、「ストライキは、まるでパートナーたちを分裂させているかのように見せるために使われる“手段”です」と話し、スターバックス労働者組合が誤った情報を広めた、として非難しました。

※この翻訳は抄訳です。
Translation: Risa Tsubakihara
Delish US