学校生活を終え社会に出て働きはじめた時には、生活スタイルの変化や学生時代との差を実感し、驚いたり戸惑ったりする人も少なくなりません。

その一人が、11万人以上のフォロワーをもつとあるTikToker。「自分の時間が持てない」と新社会人としての悩みについて発信した動画が、170万回以上の「いいね」が集まるほどの共感を呼んでいます。

何かをする気力が湧かず…

2023年10月19日、ブリエルさんが動画上のキャプションに「9時から17時まで仕事をして、どうやって自分の時間を確保するの?」と綴った動画を投稿。動画内のブリエルさんは、新社会人として働きだしたことに対する気持ちを、動揺した様子で訴えました。

彼女は、大学を卒業してから働き始めたばかりの新社会人。基本的に就業時間は9時から17時までと決まっており、ブリエルさんの場合はオフィスから離れたところに住んでいるため、朝7時30分に電車に乗り、帰宅するのは早くても18時15分ほどになるとのこと。また経済的な余裕がなく、職場の近くに住むのが難しいことも説明しました。

これに対しブリエルさんは「(帰宅してからは)何もできない。シャワーを浴びたり晩ごはんを食べたりしてから寝たいのに、料理をする気力さえ湧かない」と話しました。

また、この状況に「本当に動揺しています」と話すブリエルさんは、「仕事のせいにするつもりはありません。ただ、原則9時から17時まで働くだなんて頭がおかしくなりそう」と訴えました。

これはtiktokの内容です。詳細はそちらでご確認いただけます。

共感のコメントが殺到

動画最後に「自分の時間が持てなくて本当にストレスを感じます」と話したブリエルさん。彼女の訴えに対し、動画視聴者たちはコメント欄に多数の肯定的なコメントや共感の声を残しています。

「『週40時間労働』はもはや時代遅れ。あなたの感情は正しいと思います」
「毎日同じような日常の繰り返しで憂鬱な気持ちになります。あなたの気持ちがよくわかる」
「あなたは一人ではありませんよ。(仕事が終わるころに)1日が終わるなんて正気とは思えない。だから『週4日勤務』が必要なんです」

働き方の見直しが必要

コメント欄のなかでも多くの「いいね/ハート」を集めたのが、「週40時間労働」や「週4日勤務(週休3日)」「リモートワーク(テレワーク)」など、“働き方”について言及したユーザーたちのコメント。そして、これらの問題は多くの国や企業で検討されている問題でもあります。

2022年6月、イギリス国内の70以上の会社に勤める3,300人以上の従業員を対象に、減給なしで週休3日制を試験的に導入したことが注目の的に。さらにその当時、ベルギーやアイスランド、ニュージーランドでも週休3日制のテスト導入が実施されていました。

また、このような国単位の動きだけでなく、週休3日制を試験的、または従業員が選べる選択肢の一つとして導入した国内外の企業の実例も見られます。

「多くの人がリモートワークに慣れてきた今、より多くの企業が“週40時間労働”を見直してくれることを望んでいます」と、<インサイダー誌>の取材に対し話しているブリエルさん。今回の発信が大きな話題を呼んだことで、国や企業にどのような変化が訪れるのか期待が集まります。