誰もが通る"ロストバージン"という通過点。映画のようなロマンチックな体験から、ハプニング勃発でトラウマになった! という人まで。まさに十人十色の初体験エピソードを赤裸々に語ってもらいました

体験者:M.Y.さん(31歳・記者)

大学の入学を控えた18歳の春だったかな。友人たちはほとんど高校在学中に初体験を経験済みだったけど、私はなかなか踏み切れずにバージンのまま高校を卒業。「本当に好きな人と経験したい!」という強い思いがあったので、特に焦ってはいませんでした。

そんなある日、高校時代の先輩と一緒にご飯へ行くことに。先輩から恋愛事情について突っ込まれ、ガールズトークがスタート。エッチの経験を問われ、素直に「まだです」と答えると、「絶対に好きな人としない方がいいよ!」という衝撃のアドバイスが! 理由を聞くと、先輩はずっと片思いだった人と長年の願いが叶って交際することになり、初エッチを経験。幸せの絶頂にいたものの、なんとその翌日に彼から「別れよう」という連絡が…。そう、いわゆる"ヤリ捨て"られてしまったんだとか。

彼の非情な対応を目の当たりにして、そんな彼にバージンを捧げたことをひどく後悔した先輩。そのトラウマから人間不信になってしまって、しばらく恋愛が出来なかったみたい。真剣な眼差しで「初エッチに想いを込めすぎると、別れた時のショックが辛くなる」と熱く説得され、妙に納得しちゃったんですよね。

それからというものの、先輩からのアドバイスが脳裏に焼き付いて離れなくなっちゃって。「好きな人とじゃないのなら、誰とすればいいんだろう?」と悶々と悩んでいたんです。そんな時、音楽の趣味が合う友人からクラブでのイベントのお誘いがあって。ちょうど暇だったので、参加することに。そして向かったのは、六本木。金曜日の夜とだけあって、店内は大にぎわい。もみくちゃになりながら、友人たちと楽しく踊っていました。

暑くなって、一人でバーカウンターへドリンクを買いに行った時。ボディが引き締まったイケメンの外国人男性が声をかけてきたんです! 「ヒップホップ、好きなの?」とニコニコ顔の彼に、「チャラそうだな~」と思いつつも、とりあえず「大好き!」と回答。そこから徐々に会話が膨らんでいったのですが、一通り自己紹介が済んだところで「またね!」と私はダンスフロアへ。気分良く踊っていたら、後ろからカラダに触れてくる人物が…!? 振り返ると、そこには先ほど話していた彼の姿が。ちょっとずつカラダを離そうとするも、リズムに合わせてカラダを密着させてきたんです。

断るのも面倒なので「ま、いっか」と一緒に踊っていると、彼は手に腰をまわし首筋にキスしてきたんです。最初は驚いたけど、まわりを見渡すと同じようなことをしている人がたくさんいて。「そんなものなのかな~」と放っていたら、彼の行動はさらにエスカレート。気づけばキスされていて…。イケメンということもあって、不思議と嫌悪感はなかったんですけどね(笑)。そのまま身を任せていると、耳元で彼が「ふたりでどっか行こうよ」と囁きかけてきました。

もちろん彼の言葉がどんな意味を含んでいるのかは分かっていました。誘いを断ろうとも考えましたが、「初エッチをするなら、今なんじゃない!?恋していない相手と気軽にエッチできる機会じゃん!」って、頭の中でもう一人の自分が語りかけてくるんです(笑)。ということで、腹をくくって彼の後をついていくことに。

ドキドキしながら、彼に手を引かれて連れて行かれたのは、なんとクラブのトイレ。「えっ…まさか、ここで!?」と衝撃を受けたものの、「外に連れ出されるよりは、ある意味安全かも」とポジティブに脳内転換(笑)。狭い個室の中でキスを重ねたのち、彼は私をバックスタイルになるよう促してきて…。友人たちからは「かなり痛い」と聞いていたので、目を閉じながら歯に力を入れていました。いざ、彼が背中に密着して腰を動かすと、「…あれ?全然痛くない…?」。あまりにも簡単にスルっと入ってしまったので、拍子抜けしちゃいました(笑)。

彼が動いている間も特に痛さを感じることもなく、あっという間にフィニッシュを迎えた初エッチ。「こんなものなんだ~」と、無感動なままトイレを後にしました。一応彼とは携帯番号を交換し、後日に何度かお誘いがあったものの「好きになりたくない」という思いから頑なに拒否。今思えば、完全にこっちが"ヤリ捨てた"かたちですよね(笑)。

先輩のアドバイス通り傷つくことはなかったけど、とにかく思い入れがなさすぎて。だって今や、彼の顔すら思い出せないんですよ! それが原因なのかわからないけど、セックスと恋愛を切り離して考える癖がついちゃって。もう一度経験できるなら、もう少し相手を選びたいなって思いますね(笑)。