今月のカバーガールは女優、シンガー、モデルなどマルチな肩書きを持つ、すみれさん。約3年前のコスモポリタンのインタビューで、ハリウッド進出を目標にしていると語ってくれた彼女はまさにその夢を実現して、現在は日本とアメリカを拠点に活躍中! 苦手だったという日本語もすっかり流暢になった、すみれさんの最新インタビューをお届けします!

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CÉDRIC DIRADOURIAN

――この3年を振り返ってみて、いかがですか?

当時は日本がメインだったのが、今はアメリカでも活動させていただているのが大きな変化ですね。とはいえ、アメリカはまだちょこっと触ったくらいなんですけど(笑)。今後は両国をどんどん行き来して、1年に半々くらい、日本とアメリカにいるようなスタイルにしたいです。どちらのエンターテイメント業界でも働いていきたいなと思っています。

――今年のアカデミー賞ではレッドカーペット・レポーターとして、英語力をフル活用されていましたよね。

意外にも大ベテラン女優のウーピー・ゴールドバーグさんがインタビューを受けてくださったり、ニコール・キッドマンさんが手を振って、にこにこしてくれたり、大好きなサム・ロックウェルさんに会えたり、とにかく大スターだらけで、ずっと目がキラキラしていました。憧れていたスターもいっぱいいて、特にジェニファー・ローレンスさん。大好きなんですよ! インタビューはできなかったんですけど、手を振ってくれて、すごくうれしかった!

――アカデミー賞といえば映画界では世界最高峰の祭典ですが、どんな雰囲気なんですか?

カオスですね(笑)。とにかく人・人・人だし、ゲストたちはものすごく騒いでいるんです。しかも私は生中継のインタビューのお仕事だったから、この人にも聞かなきゃ、あの人にも聞かなきゃ、でもうるさくてよく聞こえないし…みたいな感じで、パニックでした。セレブが歩いてくるのを見つけたら、名前を呼んで「お願いします! インタビューさせてください!」って、叫ぶんですけど、各国のレポーターがいっぱいるから、もうバトルなんですよ。私は今回が初めてだったから、特に大変でした。聞きたいことをいろいろ考えていたのに、全部真っ白になってしまって。レッドカーペットに立ってインタビューされる側にいたいなって思いますね。いつかは!

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Cédric Diradourian

――ハリウッドで女優として活動する上で、大変だなと思うことはありますか?

ギリギリに台本がきたり、セリフが急にガラっと変わっちゃったりすることですね。『マーベル インヒューマンズ』っていうドラマをやらせていただいたんですけど、マーベルだから、内容とか極秘扱いだったんです。メインキャストの皆さんは台本を先にもらえるんですけど、私はサブメインだったので、ギリギリに台本をもらって、慌ててセリフを覚えるという状態で。しかも誰がどう動くみたいなことも全然わからないので、必死に台本を読んで、まわりの動きも勉強して、本当に大変でしたね。オーディションでも当日に台本を渡されることもあるので、常に準備OKにしておかないといけないんです。私の場合、英語は大丈夫なんですけど、もしこれが日本語だったら絶対に無理だと思います。

――この3年間、辛かったことや苦しかったことはありますか?

ハリウッドでは、アジア人が活躍できる役がまだまだ少ない印象なので、オーディションに受かり、役を頂くまでが本当に大変です。当たり前ですが、知名度がある女優さんのほうが優先される傾向にあるので、これまでオーディションで何回も落ちています。もちろん役に合う、合わないもあると思うし、監督さんによってビジョンがあって、こういう人がほしいと決めていると思うので、落ちるということはそれに合わなかったんだろうなと、自分が努力できる部分は頑張ろう! って思います。でも、私は恵まれていて、過去に3作品出演させていただき、それ以外にもオーディションでかなり最後まで残った役もあったので、自分自身が活躍できるチャンスがまだまだあるのかなと前向きに、希望を持って頑張っています。でも、私も人間なので、ときどき、もうギブアップかな、けっこうキツイなーって思うときもありますけどね(笑)。

――そういうときはどうやって乗り越えるんですか?

友達と話したり、思い切り泣いたり。よくカラオケに行って思い切り歌って、めっちゃ泣くということをします。洋楽も邦楽もいろいろ、なんでも歌いますよ! むしろ泣けるのは邦楽のほう。アンジェラ・アキさんの『孤独のカケラ』っていう曲がすごく泣けるんですよ。歌いながら、泣いちゃって、それでまわりのみんなもぼろぼろ泣いちゃうんです(笑)。洋楽だとアリアナ・グランデが好きですね。最近はニューアルバムの『スウィートナー』をよく聴いています。悲しい曲を聴いて、わーって泣いて、ハッピーな曲を聴いて、わーって騒いで、いろいろ吹っ飛ばしちゃう感じ! 悩みの内容によってベストな人に相談するというときもありますね。大学時代はよくママに電話していましたし、もちろん友達に相談するときもありますし、恋愛相手なこともありますし、たまにパパもあります(笑)。ひとりでずっと抱えると大変だから、すぐ誰かに相談しちゃうんですよ。そのほうがヘルシーだと思うし、誰かに相談すれば、解決できるかもしれないから。

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Cédric Diradourian

――東京で生まれて、ハワイで育って、ペンシルベニアの学校に通われたすみれさん。ご自分にとってはどこがホームですか?

マイホームといえば、いちばんは日本ですけど、日本のどこなのかはわからないですね。東京で生まれて、東京で暮らしましたけど、京都にもけっこうよく帰っていたので京都もマイホームという感じがあります。あと東京だとなぜか外国人扱いされちゃうんですよ。だからマイホームと思えないときもあるし、このお仕事を始めてからはよく声をかけられるようになったので、ちゃんと落ち着けないというのもあります。でも友達はみんな東京にいるので、「ただいま、東京」という感じですけどね。本当にリラックスできるという意味ではハワイかな。7歳から19歳まで住んでいたんですけど、ハワイに帰ったときのぐっすり寝られる感じはほかのどこの場所でも感じられないかも。母も、弟も、義理のパパもいて、本当のホームタウンですね。ペンシルベニアは演劇学校のために行っただけで、2年しかいなかったし、全然マイホームではないです。学校が厳しくて、すごく大変だったから、けっこう苦労しました。暗いし、寒いし、しかも学校の中でただひとりの日本人だったので、特別扱いされちゃって。それがいいときもあれば、悪いときもあったから、正直に言うとペンシルべニアにはもう戻りたくないです(笑)。

――もう少しで30歳を迎えられますが、30代に向けて、目標はありますか?

本当は26歳くらいまでに結婚したかったんですよ。子供がいっぱいほしくて、せめて2人、できれば4人ほしいんです! だから、30歳になった時には、素敵なパートナーが隣にいてくれたらいいなと思っています。本当に家族がほしいという気持ちが強いんですよ。余談ですが、前にテレビ番組で、ハワイで行ったことがない場所へ行こうという企画があってアウラニに行ったんですけど、大人のディズニーって感じで本当に最高で、結婚式をあげるならアウラニがいいなと思いました。いつか実現できるといいな♡

――すみれさんは恋愛するとどんな感じなんですか? 恋愛をうまくいかせる秘訣はありますか?

すごく束縛する(笑)。嫉妬しちゃうし、かなり心配性なんですよ。本当に私のこと好きなのかなとかいろいろ気になって。「私のこと好き?」とかも聞いちゃう! すごくさみしがりやだし、甘えん坊だし、でも甘えられるのも好き♡ かなりの恋愛体質ですね。だから私、恋愛をうまくいかせる秘訣は分らないですが、自分がするべきことというか、こうやればうまくいくんだろうなと思うことはいっぱいあります。まずは自分のことを愛してあげなきゃダメですよね。そうじゃないと相手を大事にできない。そしてとにかく自分の時間を大切にすること。ずっと相手とだけいるとお互い、何も見えなくなってきちゃうし、お互いしか見えなくなってしまうのって危険だから。でもそういうことはいつも、別れた後に気がつくんです(笑)!

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Cédric Diradourian

――20代のうちにがんばっておきたいことは?

どんどん映画やドラマに出たいですね。アメリカで、もっと多くの作品に出演することがひとつの目標。30代にはそういう形になっていればなって思います。私、人生プランを立てるタイプではなくて、自分の行動が全然読めないんですよ(笑)。よく友達にも「すみれは絶対、急に結婚しそう」なんて言われます! 仕事をすごくがんばって、家族もちゃんとケアできる、マルチな女性になりたいですね。かっこいいママになりたい! そして渡辺謙さんみたいに、日本とアメリカを行ったり来たりするのが理想です。

――では最後に読者へのメッセージをお願いします!

過去を見て、これをやらなければよかった、これをやればよかったと悩んだりしないで、とにかく前を向いて、今を楽しむべき! 今まであったことは全部、今の自分になるためだから、それも大切な出来事だったはずなんです。うまくいかないときは、うまくいくように自分で変えていくしかないと思う。そういう私も、やっちゃったなと思うときもあるし、落ち込んだりすることもけっこうあります。性格的にまあいいやって切り替えられるところもありますけど、人生は本当に一回だけだから、自分で意識的に前を向いて、未来のことを考えるようにしていますね。それは私が大事にしているモットーのひとつです。

演技や歌など、いろいろな才能を持っているだけでなく、スタイル抜群、私服もおしゃれ、明るく前向きな性格で、女性から見てもなんだか惚れてしまうすみれさん。私たちと同じようにキャリアや恋愛で悩んだりしながらも、目標を現実のものにする有言実行なところがとてもかっこいいですよね。アカデミー賞のレッドカーペットでインタビュー「される側」になる日も近そうです!

撮影/Cédric Diradourian ヘア/Kazuki Fujiwara メイク/Maki Ihara スタイリスト/町野泉美 モデル /すみれ 取材・文/江口暁子

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