米国の新たな大統領の就任式が行われた日、カマラ・ハリス新副大統領と元ファーストレディのミシェル・オバマ、同じく元ファーストレディで元国務長官でもあるヒラリー・クリントンは、いずれもパープル系の服を選んで式典の会場に姿を現しました。
米国で最も影響力のある3人の女性たちが、揃って同じパープルを身に付けていたことに。また、民主党の大統領候補に名乗りを上げ、バイデン新大統領やカマラとも指名獲得を争ったエリザベス・ウォーレン上院議員も、パープルのマフラーをチョイス。
しかし、なぜそれほど「パープル」が重要なのでしょうか──?
パープルが重要な意味を持つのは、まず、この色が「超党派」を意味するものであるため。共和党と民主党、それぞれのシンボルカラーは赤と青。この2色を合わせれば紫に。
そしてまた、パープルは「サフラジェット」のシンボルカラーでもあるため。全米女性党(NWP)によると、パープルとホワイト、ゴールドは、女性の参政権を求めたサフラジェット活動を象徴する色。
紫は目標の実現に対する忠誠心を示す色であり、白は掲げた目標に対する純粋さを象徴する色、金は光と生命の色であり、彼女たちを導く光の色とされています。
昨年11月、大統領選での民主党の勝利が確定したとき、ハリス副大統領は白のスーツで登壇し、スピーチを行いました。そのため、就任式で着るスーツをもう一色のサフラジェットカラーであるパープルにしたのは、適切な決断だったといえそう。
女性、黒人、アジア系として初の副大統領が就任式の日のために選んだ服を手掛けたのは、クリストファー・ジョン・ロジャースとセルジオ・ハドソンという2人の黒人デザイナーなのだそう。
クリントン元国務長官は、2016年の大統領選でドナルド・トランプの勝利が確定し、「敗北宣言」のスピーチを行ったときにも、パープルが使われた「ラルフローレン」のスーツを着ていました。
このときのスピーチでは、初の女性大統領の誕生を願い、クリントン候補のトレードマークだったパンツスーツ姿で投票に臨み、結果に落胆していた数百万の女性たちに向け、パワフルなメッセージを送ったそう。
新政権の発足とともに、新副大統領をはじめ、多くの女性たちの活躍が期待されています。
※この翻訳は抄訳です。
Translation:Hearst Contents Hub