YouTubeやVineに投稿したカバー動画が注目を浴び、2014年に15歳でデビューを果たした歌手のショーン・メンデス(22歳)。デビュー当時から彼のセクシャリティは憶測されることが多く、カミラ・カベロとの交際が公になってからも、SNSではカミングアウトを迫るような投稿をする人が絶えなかったよう。

そんなショーンが、セクシャリティを噂されることに長年葛藤していた理由をインタビューで告白。


母親と仲が良く、を含めて多くの女性に囲まれて育ってきたというショーン。そんな影響もあり、ショーンはいわゆる男性のステレオタイプには当てはまらない文化や価値観を持っているよう。

「僕のいとこはみんな女の子なんです。だから子どもの頃は、レスリングなんてしなかった。年末はみんなで集まって、髪の毛を編んでもらったりしてました。本当に育ってきた環境によって人の価値観は変わると思います」

そんなショーンについて、デビュー後から「ショーンはゲイだ」と噂をする人がSNSでは絶えず、ショーン自身がストレートであることを説明してもその状況は変わらず…。

今回のインタビューで、そんな風にセクシャリティを噂されることへの苛立ちを告白したショーンだけれど、その背景にはLGBTQ+の当事者である友人への想いがあったよう。

「ものすごく腹が立ってたんです。とっても仲が良い友人の中に、ゲイだけどまだカミングアウトできていない人たちがいたから。彼らのことを想うと、ものすごく怒りが込み上げてきました」
「それに、大勢のゲイだけどまた公表していない男性は、きっとこういった噂や決めつけを聞いて怯えていると思うんです」

また、自身が「ゲイではない」ことを発表する際も複雑な気持ちだったことも明かしている。

「難しいですよね。『僕はゲイじゃない。だけど、ゲイだったとしても何も問題ない』。そう言いたいけど、なんて答えるべきなのかが分からない。(中略)僕は15歳の頃からずっとゲイだと言われてきた。『それってどういう意味?』って、何度も考えました。自分の声のことが不安になったし、座り方だってそう。僕は誰よりも先に脚を組むし、座り方も“女性的”なんです。だから辛かった」

しかし、そういう葛藤を経験し、今ではオープンになろうと考えているそう。

「オープンに、そして正直になろうと思いました。だって、多くの男性が同じ経験をしていると思うから」

以前は「ゲイは悪いことじゃないのに、ゲイではないことを証明するために、女性とのデートを見せなければ」と思っていたという、複雑な気持ちを明かしたこともあったショーン

そんなショーンは、今では自分のことを「中性的で最高じゃないか。らしく生きよう」と思えるようになったうえに、同じように葛藤する男性やLGBTQ+の当事者たちのためにもオープンに発言するよう心がけているんだそう。