おしゃれセレブやSNSの影響で、いくつかのビューティトレンドがカムバックしていることに気づいている人も多いかもしれません。そして今、あらゆるところで目にする永遠の定番アイテムが。それは、リボン。ここでは、その魅力を語ります。
ピンタレストでは、2023年11月に「リボン」の検索数が162%増加し、複数のリボンを髪につける「bow-stacking(リボンの重ね付け)」が「2024年最大のトレンドのひとつになる」と予測しています。
ファッションデザイナーやヘアスタイリストたちも、2023年を通してリボンがランウェイの内外で大流行していたことに同意しています。
2023-24秋冬コレクションでは、「マックスマーラ」がモデルたちの低めにまとめたポニーテールを黒いワイドなリボンで結び、「シモーネ ロシャ」は顔周りにかかったロマンティックなカールに細いリボンをつけて、コケティッシュな雰囲気を演出していました。
最新の2024年春夏コレクションでも、「ヴェルサーチェ」や「タナー・フレッチャー」「ヴィヴェッタ」などのブランドがリボン使いで目立っていました。なかでも、「クリスチャン シリアーノ」のショーで見られた、ヘアスタイリストのレイシー・レッドウェイによる三つ編みにリボンを組み合わせたコルセットのようなスタイルは、特に印象的です。
「リボンは、シンプルが故に非常にクラシックなアクセサリーです」と語るのは、トレンド予測家であり、ヘアサロン「ジョン・フリーダ・サロン」のクリエイティブディレクターでもあるゾーイ・アーウィンさん。
彼女によれば、リボンのサイズや素材、つける位置は、美しい仕上がりを生み出すために重要な役割を果たすのだそう。
「生地を変えると雰囲気が変わるので、それを楽しんでいます」と彼女が言うように、ほつれたデニムやレザーならクールな雰囲気を出せるし、黒のグログランはエレガントさをアップしてくれます。
アーウィンさんは「レイドバックなスタイルが好みの人は、柔らかく動きのあるリボンを選んでください。リボンで主張したいなら、タフタのような硬めの生地でできたものをチョイスするといいでしょう」とアドバイス。
UK版『エル』の編集部で、トレンドに敏感なスタッフは、オーバーサイズのリボンをいつも付けているし、複数のミニリボンを重ね付けすれば、Z世代にもぴったり(ヘイリー・ビーバーはこの夏、左右にひとつずつミニサイズのリボンを付けていました)。
リボンはまた、付ける位置によっても全体の印象がガラリと変わります。「逆毛を立てたアップヘアで前方寄りにリボンを付けるとセクシーさが際立ちますし、逆に後頭部の低い位置にリボンを付けると、公爵夫人のような上品な雰囲気に仕上がります」とアーウィンさん。
その汎用性の高さを考えると、リボンがブリジット・バルドーやカトリーヌ・ドヌーヴら往年のアイコンから、サラ・ジェシカ・パーカー、テッサ・トンプソン、マーゴット・ロビーまで、おしゃれセレブたちに愛されてきたことにも納得できるのではないでしょうか。
ヘアスタイリストのホリー・ローズ・クラークさんによれば、シンプルなリボンは女性の強い味方になるといいます。
「私は、できるだけ時間のかからないシンプルでエフォートレスなヘアスタイルが好きなのですが、ヘアがうまくきまらない朝でも、控えめなリボンがあれば、アップでもダウンでも、一瞬でランウェイ級のシックなルックが完成します」
特に、ブラックのリボンが失敗の少ない“お助けアイテム”になるのだとか。
ポニーテールにリボンを結んだり、低い位置でまとめたシニヨンをリボン付きのクリップで留めたりすれば、ワンランク上の仕上がりに。リボンは必ずしも主張する必要はなく、三つ編みの最後にシンプルなリボンを付けるだけでも印象的なスタイルができあがります。
リボンをしっかり固定させるためには、ヘアスプレーで髪に硬さをプラスするのがおすすめ。
「リボンは髪から滑り落ちてしまうことがあるので、まとまりの良い髪の質感を作る必要があります。私は逆毛を立ててマットな質感を作り、そこにヘアスプレーをかけてからリボンで留めることが多いです」(アーウィンさん)
高さを出すことで、全体のシルエットをきれいに見せることもできるそう。ぜひ、リボンを自分らしく取り入れてみてはいかが?
From ELLE UK