保湿やスペシャルケアも大切だけど、それ以上に重要なのが「洗顔」。スキンケアの1stステップだからこそ、正しい知識とケアが必要。間違った自己流のケアを続けていると、肌トラブルを引き起こす原因にも!

そこで、正しい洗顔法について美容皮膚科「タカミクリニック」の山屋 雅美医師にお話を伺いました。



洗顔をしっかり行うメリット

洗顔をせず、肌に皮脂などの油膜が残っていると、その後に使用する化粧水の浸透が悪くなるだけでなく、様々な肌トラブルを引き起こす要因になるのだそう。

「皮膚は1日のうちに、皮脂・汗・ほこりなどの汚れが付着していきます。これらの汚れを放置すると雑菌が繁殖したり、皮脂が酸化して肌への刺激物となり、肌荒れの原因に。きちんと汚れを落としていないと、毛穴に残った汚れが古い角栓と混ざり合って角栓となり、毛穴詰まりを起こしたり、ニキビやくすみの原因になってしまいます。洗顔は、皮脂や汗、ほこりなど、肌に付着した汚れを取り除き、肌をリセットする効果があります」

間違った洗顔方法とは?

SNSやネットにあふれる洗顔方法。良かれと思って取り入れている人も多いのでは? でもその方法は間違っている可能性が…。ここでNG洗顔をチェック!

朝は洗顔料を使わない

朝は洗顔料を使用しない人もいますが、夏はもちろん、寝ている間は冬もかなり汗をかいています。皮脂や古い角質、ほこりなど、寝ているだけでも肌には汚れが付着するため、朝も洗顔料を使用して毛穴の汚れを落としてからメイクをしたほうが肌にとって◎。

beautiful young woman washing her face splashing water in a home bathroom
nensuria//Getty Images

洗顔する回数が多い

テカリ、毛穴、ニキビで悩む方は、皮脂を取り去るために1日に何度も洗顔していることが。過度な洗顔は肌刺激の原因になるので、洗顔料を使用しての洗顔は1日2回に留めて。

洗う時間が長すぎる

洗顔時の肌への摩擦が強いと角質層が傷みやすくなり、肌荒れを起こしやすくなるそう。紫外線の影響も受けやすくなるため、長期的に続けるとくすみや毛穴のひらき、シミ、たるみの原因にも。

洗いすぎて必要な油分も失われてしまい乾燥の原因にもなるため、1分以上かけて洗顔をしている人は要注意!

泡立てが足りない

洗顔料をしっかり泡立てることが毛穴の汚れを落とし、肌への摩擦を軽減するためには必要。泡立ちのよい洗顔料を選び、泡立てネットなどを利用して、しっかり泡立ててから洗顔を。

上記の洗顔方法は全て間違い。毎朝実践している…という人は即ストップして、次に紹介する方法を取り入れて!

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正しい洗顔のやり方

「洗顔料を肌の上に長時間のせていると角質層を傷めるので、洗顔は30秒程度で終わらせて下さい。泡を肌にのせたとき、指は肌につかないくらい泡立てて洗いましょう。必要以上に圧をかけての洗顔は、肌表面の角質を傷つけ、肌トラブルの原因に。摩擦の分だけシワやシミ、乾燥、毛穴トラブルを招くと考え、しっかりと泡立てて、優しく洗うことが大切です」

プロが実践する、洗顔の5ステップがこちら!

  1. ぬるま湯で予洗い
    洗顔料を使用して顔を洗う前に、34~38℃程度(体温と同じくらいか、少し高めの温度)のぬるま湯で顔を洗う「予洗い」を。この時点で汚れの7割程度が落ちると言われているとのこと。
  2. 洗顔料を泡立てる
    肌と手が直接触れない、コシのある弾力泡を作る。手で泡立たない場合は、泡立てネットを活用し、ピンポン玉大以上の泡を作るのが◎。
  3. 泡で顔を包み込むように洗う
    ピンポン玉大以上の泡で顔を包み込むように、顔全体を優しく洗う。常に肌と手のひらの間には泡のクッションを。洗う時間は20~30秒を目安に。
  4. ぬるま湯ですすぐ
    40℃以上のお湯は、乾燥の原因になるので注意。ぬるま湯で優しく洗顔料が残らないよう、しっかりとすすぐ。
  5. タオルで水分をふき取る
    清潔なタオルで優しく水分をふき取る。擦らず軽く押し当てるよう、最後の仕上げも優しく行って!
woman washing face with wash cloth over sink, side view
Karen Moskowitz//Getty Images

自分の肌タイプに合った洗顔料の選び方

洗顔料は肌タイプに関係なく、まずはこれらを特徴とするアイテムを選ぶといいとのこと。

  1. 肌刺激が少ない処方(刺激や痒みを誘発するラウリン酸非配合、アミノ酸系洗浄成分使用)
  2. 保湿成分配合(セラミド、ヒアルロン酸など)
  3. 弾力泡が作れる処方の洗顔料を選ぶ

その上で、肌タイプ別の選び方を参考にして!

ニキビ肌

肌に優しい弱酸性、肌刺激や痒みを誘発するラウリン酸非配合、消炎効果のあるグリチルリチン酸ジカリウム配合で、肌トラブルがあっても安心して使える処方の洗顔料を。ニキビがある人は、バームタイプなどの油分が多い洗顔料は避けて。

乾燥肌

肌の乾燥が進んでいる人は、バリア機能が低下している可能性が。これ以上バリア機能を低下させないためにも、洗顔時の肌への摩擦を軽減させる弾力泡がつくれるタイプを。さらに、保湿成分入りの洗顔料を選んで、肌に必要な潤いを残して。

脂性肌

刺激の少ないアミノ酸系の洗浄成分や、セラミドやヒアルロン酸など保湿成分が配合されたものがおすすめ。強い洗浄力の洗顔料やスクラブ入りの洗顔料は避けるのが◎。

混合肌

刺激の少ないアミノ酸系の洗浄成分やセラミドやヒアルロン酸など保湿成分が配合されたものがおすすめです。

敏感肌

低刺激処方、洗浄力が穏やかな成分を使用し、肌のうるおいや肌のバリア機能を整える成分が配合されている、敏感肌用のアイテムを使用しましょう。

肌にあった洗顔料を選び、正しく洗顔することこそが美肌への近道。しっかりケアしているのにコンディションが整わない…という人は、洗顔を見直すのも手!


■今回お話を伺ったのは…

美容皮膚科タカミクリニック 山屋雅美医師

山屋雅美医師
山屋雅美医師

しわやたるみ、シミなどのエイジング悩みに対する治療を主に担当。一人ひとりの悩みに寄り添う丁寧な診察と、高い技術力が人気。

美容皮膚科タカミクリニック

住所:港区南青山3-18-5 モンテプラザ2・3F
Tel.03-5414-6000(初診)