何世紀にもわたり、美容とリラクゼーション効果を求めて愛され続けている「ミルクバス」。かのクレオパトラも、肌のキメを整えるために、乳酸発酵させた酸乳入りのお風呂に浸かっていたとか。
「ミルクバスに入るメリットはたくさんあります」と語るのは、ウェイル・コーネル・メディカル・カレッジで、皮膚科の臨床インストラクターを務めるミシェル・ヘンリー医師。
牛乳や豆乳など、スーパーで手に入る身近なミルクでできるミルクバスの気になる肌効果と簡単レシピを<グッドハウスキーピング>から紹介します。
【INDEX】
ミルクバスに入るメリット
「肌をなめらかにする上、保湿効果もあります。乾燥やかゆみといった、肌の不快感をやわらげる働きがあるのです」と語るヘンリー医師。
まずはミルクバスに入るメリットを詳しくご紹介します。
角質除去
「ミルクに含まれる乳酸はマイルドなアルファヒドロキシ酸として作用し、角質ケアに効果があります」とヘンリー医師は説明。
「肌ざわりをなめらかにし、乾燥による荒れた角質を除去してくれるのです」
炎症を鎮める
ミルクバスは日焼けやツタウルシによるかぶれなどの炎症を、抑える効果が期待できるそう。
「ミルクに含有するタンパク質とビタミンが炎症を鎮め、潤いを与えてくれます」
日焼けのお手入れの場合、お風呂の後にアロエベラを塗って保湿を高めるとさらに効果的だとか。
肌に水分と栄養を与える
「ミルクにはタンパク質、脂肪、ビタミン、ミネラルなど、肌に栄養を与える成分が含まれています」と、ヘンリー医師。
湿疹を改善する効果は?
「ミルクバスに入ると、湿疹を含むさまざまな肌の問題が改善する」と言う人もいるけれど、真偽のほどは…? ヘンリー医師は「ミルクバスの湿疹改善に関する確固たる研究結果については、私は見たことがありません」と、コメント。
その上で「入浴は湿疹治療に重要な役割を果たすことは確か」とのこと。
「ミルクバスがで湿疹が改善したという人は、大勢いるようです。また、乾癬にともなう皮膚の剥離と乾燥をやわらげる可能性もあります」
いずれの場合も、まずは皮膚科医に相談するようにしましょう。
ミルクバスは安全?
ほとんどの人には安全だけれど、「すべての人にとって安全」と言い切れるわけではないよう。
「極度の敏感肌の人や牛乳アレルギーがある人の場合、ミルクバスは避けた方がいいかもしれません。乳酸は非常に穏やかなものですが、肌が極度に敏感な人にとっては“刺激”として作用する可能性があります」
またミルクバスに入る頻度は、週に1回程度が目安だそう。
入浴に適したミルクとは?
ミルクバスにもっともよく使われているのは牛乳。これは安価であることと、全脂肪または成分無調整牛乳による肌効果を実感できるからだとか。
ヘンリー医師によると、牛乳(全乳)、ココナッツミルク、バターミルク、ヤギミルクに加え、ライスミルクや豆乳もミルクバスに使用できるそう。
自宅でできる「ミルクバスのレシピ」
自宅でミルクバスをDIYする方法をご紹介。ヘンリー医師が提案する方法は、お風呂にためたお湯に以下の材料を加えるだけ。ミルクバスの効果を高めるためには、20~30分程度ゆっくり湯舟につかり、リラックスすると良いそう。
ミルクバスのレシピ
- ミルク:2カップ
- ハチミツ:¼カップ
- エッセンシャルオイルや入浴剤:数滴
泡立つミルクバス
- 粉ミルク(ヤギミルク、牛乳、またはバターミルク):2カップ
- ラベンダー、またはお好みのエッセンシャルオイル:小さじ3
- エプソムソルト(プレーン、無香料):1カップ
- 海塩 :1カップ
ミルクバスには興味があるけれど、ミルクを浴槽に注ぐのはちょっと…という方は、市販のミルクバスパウダーやバスボムが手軽でおすすめ! 自分に合った方法で、バスタイムを楽しんでみて。
※この翻訳は、抄訳です。
Translation: 宮田華子