近年、フェミニズムに関する取り組みや発言で注目を浴びているエマ・ワトソン

彼女は2014年に、男女平等を呼びかける国連のキャンペーン「HeForShe」を発足。その一環として、「芸術における男女平等を目指す」という目的の下、3月には「HeForShe Arts Week」を開催。

コスモポリタン アメリカ版では、NYの国連本部で行われた開会式での記者会見で、エマがスピーチした自身の体験について紹介しているのだけど…その内容の酷さにビックリ!

「私の18歳の誕生日パーティーでのことです。私がパーティー会場から出たとき、カメラマンが突然道路に横たわり、私のスカートの中をカメラに収め、次の日の朝、その写真がゴシップ紙に掲載されました」と振り返るエマ。

「写真の掲載が24時間前だったら違法でした。ところが、18歳に達した瞬間、その行為は合法となったのです」。

さらに、イギリス版『エスクァイア』誌のインタビューでも、同様の体験をシェア。

「部屋を出たときに、誰かに(お尻を)平手打ちされたわ。家に着くまでの間、とても怖かった…。でも、私がこういう話をすると大ごとになるから、積極的には話題にしてないの。それに、これは自分だけに起こっている問題だという印象を与えたくない。知り合いの女性のほとんどは、同じような、またはもっとひどい体験をしているのよ。残念だけど、これが現実。私たちが認識している以上に、このような出来事がはびこっているの。女性が恐怖心を持ちながら生活することが、為す術のない現実であってはならないのよ」

このような行為を目にしたら、私たちは全員、その行為をした本人に立ち向かう必要がある、とエマは強調。さらに、男性は「フェミニズム」を単なる忌まわしい流行語としてではなく、今ここにある現実問題として捉えるべき、とも。『エスクァイア』誌に対しては、「このインタビュー記事を読んだ後、(男性には)自分のまわりにいる女性たちに対して、彼女たちの体験に耳を傾けて欲しい」と語っている。

すると、インタビュアーは単刀直入に「そもそもなぜ、男性が男女平等について関心をもつべきなのですか?」と質問。エマはすかさず、完璧な答えで対応。

「"自分に関係があるかもしれないから、男女平等はみんなが関わるべき問題だ"と説得したいわけじゃないの。肝心なのは、これが人類にとってどんな問題なのか、と問いかけること。マーティン・ルーサー・キング(ジュニア)牧師は、『どこかに不正があれば、それはいかなる場面においても、正義に対する脅威となる』と訴えたわ。私はこの考えに100%賛成してるの。それ(男女平等)が実現すれば、これからを生きる子どもたちはより幸福と健康を得て、成功することができるのでは? 男性も育児休暇をきちんと利用して子どもと過ごせるようになるのでは? 男性だって気分が最悪なときに、他人に相談できるようになるのでは? そして、ありのままの自分になれるのでは? 女性からデートに誘われるようになるのでは? より良いセックスができるようになるのでは? 真のパートナーシップが築ける結婚が実現するのでは? 芸術、文化、ビジネス、政治の分野でさらなる多様性と型にはまらない考え方が実現するのでは? 革新的技術や才能の持ち主に対して世界的なクラウドソーシングができるようになるのでは? 世界中の人々、とりわけ女性がより安全に、自信を持ち、充実して生きられるようになるのでは? 世界平和が実現するのでは? 真剣に考えてみて。世界平和よ!

また、インタビューの後半では、このようにコメント。

「私のことをディーバでも、フェミナチでも、堅物でも、世界的な初のフェミニストとでも、好きに呼べばいい、どうぞご自由に。たとえそう呼ばれても、私は断固として正しい信念を貫き、正しいことを現実のものにする覚悟をしているもの」

「HeForShe」キャンペーンの活動に専念するためにエマが1年にわたって女優休養宣言をした背景には、こんな理由があったようです(ちなみに、彼女は休養期間を思い切り堪能しているんだとか)。

※この翻訳は、抄訳です。

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