遺伝子検査、ずっと興味はあったのですが、なかなか実際にやってみる機会がなかった私。最近になって、「いつかは子どもができたらいいなー」と思うようになるにつれ、急に遺伝子疾患について気になり始めました。

人は、X染色体の2本のうち、1本に遺伝子変異体を持っていても、多くのケースで特に問題はありません。ただ、偶然にも夫と妻が2人とも持っていた場合、子どもに受け継がれる可能性は75%、実際に子どもが遺伝子疾患になる可能性は25%とのこと。

気になる…!

というわけで、アメリカの遺伝子検査キット「23andMe」を試すことに。

遺伝子検査pinterest

「23andMe」は、FDA(アメリカ食品医薬品局)に怒られたりして、疾患発症リスクについては現在開示をやめていますが、遺伝子変異体については36種類の調査が可能です。「23andMe」は現時点で100万人以上の遺伝子データを持っていて、集めたデータを用いて様々な疾患の調査も進めています。

調べられる項目は大きく分けて4つ。

①祖先のルーツ(人種の内訳・ハプログループ・ネアンデルタール人の割合)

②遺伝子変異体(36種類の遺伝子疾患につながる変異体の有無)

③特徴(身体的特徴、嗅覚や味覚について)

④その他健康(カフェイン、乳製品、アルコールへの耐性・睡眠の質、寝相など)

さて、日本から「23andMe」を買おうとすると、①の祖先情報しか調べてくれません。医療機関ではない民間企業が、医療情報を顧客に直接渡すことが日本ではグレーなのか?と思いましたが、国産の検査キットでは疾患発症リスクも顧客に開示しているのでそんなことでもなさそう。理由はよくわかりませんが、とにかく日本から直に購入すると遺伝子変異体については結果が見られないのです。

というわけで、ものすごく遠回りだけど、まずフィラデルフィアの知り合いの住所を使って「23andMe」を購入。フィリピンのセブ島で行われた結婚式に一緒に参加する予定だったので、セブ島まで持ってきてもらう。一旦日本に持ち帰って、検査。検査は、唾液を採取するだけなので、すごく簡単。検査済みのキットを、ワシントンDCから遊びに来ていた義弟に渡して、DCからカリフォルニアの研究所へ送ってもらう。めんどくさい(笑)!

それから約3週間後、ネット経由で結果が送られてきました。

祖先のルーツに関しては、「こんな国の人も混ざってたんだー!」というおもしろみがあるハーフの夫とは違い、日本人の私は「99.9% 東アジア人」という予想通りの感じ。

ネアンデルタール人の割合が低い、みたいな「これを知ってどうすればいいんだろう…」という情報から、甘いお菓子よりしょっぱいほうが好きとか、寝相がいいとか、顎が割れてないみたいな、「確かに当たってる!」と自分で確認できることまで、項目がたくさんあって結構おもしろい。

どうでもいいことだけど個人的に発見があったのは、髪の色について。両親とも髪が綺麗な黒なのに、私だけ髪が茶色いのを、毎年の海や日焼けのせいで傷んで色が抜けちゃっているんだ、と長年ずーっと思って生きてきました。でも結果を見たら、遺伝子的に私は82%の割合で髪が茶色または明るい茶色だと書いてある! 傷んでたんじゃなくて、これが自分の毛の色だったんだ!と、29年間生きてきて初めて認識しました(笑)。

「23andMe」の顧客の中で、自分に遺伝子が近い、遠い親戚を検索できる機能では、世界にいる自分の「第3~第6に当たるいとこ」がたくさん出てきてびっくり。知り合いを6人たどれば誰とでも繋がれる、とよく言いますが、人間って国を越えて思った以上に繋がってる!と感じました。

一番気になっていた遺伝子変異体は、少なくとも36種類の遺伝子疾患については私も夫も保有しておらず、一安心。

結果が出る前に、万が一、なんらかの難病に関して2人とも変異体を持っていた場合は、賭けに出ず、養子をとることにしようと、事前に夫婦で話し合っておきました。

遺伝子変異体だけでなく、特に疾患発症リスクが知らされる遺伝子検査については、結果を見る前の心構えが一番気をつけるポイントです。不用意に結果だけ見てショックを受けることがないよう、結果の確度や精度はもちろん、ネガティブな結果だった場合の対処法(心理面も含め)を自ら把握していることが重要です。

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