エリアン・シモーヌさん(35歳)は、ホームレスからハリウッドの最も有名な広報マンの1人になった女性。ロバート・デ・ニーロや、ブラッドリー・クーパー、ウィル・スミスが主演する大ヒット映画の宣伝をし、イドリス・エルバからホイットニー・ヒューストンまで、あらゆる人々と仕事をしてきたのだとか。彼女が成功するために実行した7つのことを、コスモポリタン イギリス版からお届け!

1. 挫折にどう向き合うかで結果が決まる

「私は(学生時代)優等生で、期待されていることがわかっていました。学校へ行き、仕事を得て、自分の能力を証明すること。失敗は許されませんでした。でも、人生はそんなふうには行きませんでした。大学を卒業して、仕事のためにLAからデトロイトに引っ越したのですが、会社が移転したため、職を1カ月で失いました。それが最初の挫折です。ショックでしたし、どん底に落ちました。部屋代を払えず、ガソリンや食べ物を買うために持ち物を売り、車とベンチで1年間寝て過ごしました。でも、あきらめるわけにはいかないとわかっていて、153社に応募し続けて、すべて不採用になったところで、数えるのは止めました。でもその後、人生は期待通りにはならないし、障害にどう向き合うかでこれからの人生が決まるのだと学びました」

2. 誰も雇ってくれないなら、自分で仕事を創る

「誰かがあなたにお金を払ってでもして欲しいことが必ずあります。大切なのはそれを探し出すことです。私がホームレスだった時、かつての同僚がある仕事を紹介してくれました。彼の妻が家具の会社を始めたので、PRをしてもらいたいと言うのです。私はPRというものがどういうものかさえ知りませんでしたが、このチャンスにワクワクしました。この新規ビジネスのために新聞やテレビ局に電話をすると、『御社名をお願いできますか?』と聞かれます。だから、会社を創ることを思いついたんです。『AR PR マーケティング(エリアン・リード・パブリック・リレーションズ・アンド・マーケティング)です』、私はとっさにそう答えていました。これが的中しました。私はこれならできる、これこそ私の仕事だ、と思ったのです。それからは、自分が起業家なのだと自覚しました」

3. 機転を利かせること

「私は最初のPRのクライアントを得ると、昼夜を問わず働きました。すると、3週間のうちに、(クライアントから)友人を紹介してもらいました。すぐに56件のクライアントを抱えるようになったのです。生活していた車の中から、借りていたオフィスに引っ越しました。ある夜、同じビルで働いている男性が、私が床に寝ているのを発見しました。それがコーチ・カーターでした(サミュエル・L・ジャクソン主演の映画『コーチ・カーター』のモデルになった人)。彼の映画がまもなく公開されることは知っていたので、起こされてすぐに、知り合いになれるこのチャンスをつかもうと思いました。その時、私はブカブカのTシャツに穴の開いたスウェットパンツをはいていました。彼は『女性はこんな風に暮らすべきじゃない』と言い、映画の制作会社は映画の宣伝を"アウトソーシング(外部委託)"する予定だと教えてくれました。私はすぐさま叫びました。『私、できます!』。コーチ・カーターは、彼の映画を製作しているパラマウント・ピクチャーズの人々に私を紹介してくれ、そこで上映の企画をする小さな仕事をもらいました。これが私の巨大企業との初めての関わりで、決して大きな役割ではなかったものの、影響力のある人々と交わる機会があれば、いつでもコネ作りに精を出しました」

4. 絶体絶命ということはない

「もし、誰かがあなたに"NO"と言うとしたら、それは言い方が間違っているか、話す相手を間違えているかのどちらかです。私にとって大切なのは、強い意志を持って粘り強く、ゴールまで一歩一歩進むこと。2006年にソニー・ピクチャーズが私にこう言いました。"我々はMTVの新しい映画『ストンプ・ザ・ヤード』のキャストを集めたいんだ"。私は『オーケー、私がなんとかしましょう!』と答えました。実際はMTVの人なんて1人も知らなかったのですが、ギャップを埋めることは、私の得意技の1つ。これまでに作り上げたコネを活かして、次から次に電話をかけ、ようやく適任の人物に会わせてくれる人を探し出しました。相手がもう亡くなっているのでもない限り、なんとか接触する方法は見つかるものです」

5. 地の利を活かすこと

「私がPRで仕事をし始めたときに借りたオフィスビルの19階にラジオ局があり、スティーブ・ハーヴェイ(司会者でデイタイム・エミー賞の受賞者)がとても人気のあるトーク番組のホストをしていました。私 はビルの受付の警備員と仲良くなりました。すると、彼らは私の名刺を渡してくれ、今日はどんなセレブリティがこのビルに来ているかを教えてくれて、私のことを彼らに良く言ってくれました。そのおかげで、エンターテイメント業界の最初のクライアント数人と出会うことができました。ほんの数週間同じビルにいただけで、私はニック・キャノン(俳優でラッパー、コメディアンであり、マライア・キャリーの前夫)に自己紹介し、こう言ってもらえたのです。『君ってイイ奴なんだって? 下のヤツらから聞いたぜ』」

6. 成功の具体的なイメージを持つこと

「暗い挫折の日々、私はモチベーションを保つため、ビバリーヒルズの中を車で走り、邸宅を見て回りました。他人の成功を見て歯ぎしりし、こう思いました。"エリアン、あなただってできるわ"。辺りを歩いている人々のエネルギーも吸いとろうとしました。皆、とてものんびりしていました。私は目に見えるもの、具体的なものしか信じません。多い時で、私は年間50万ドル(約5000万円)ほど稼ぎます。でも、今でも自分の気持ちを盛り上げる必要がある時は、あの辺りをゆっくりドライブします」

7. 頂点に立ったら、下を見ることを忘れないこと

「"王座の孤独"という言い回しがありますが、タイリース(グラミー賞にノミネートされた歌手で俳優)は『他の人が成功するのを助けるなら、王座にいるのは孤独ではない』と言いました。ほとんどの人は生まれつき、あるいは即座に、成功を手に入れられるわけではありません。だから、もしあなたが解雇されたり、不採用になったりしたら、一旗揚げて、隣人を助けることです。もし私が誰かの才能を認めて、でもそのときは雇えないとしたら、友達に紹介し、他の働き口を探します。自分が受けた恩は、別の人に返すことです」

※この翻訳は抄訳です。

Translation:mayuko akimoto

COSMOPOLITAN UK