今年9月に韓国で開かれた「第27回WBCフィットネス大会」で、ビキニクラスの2部門と、オーバーオール(総合)でグランプリを獲得した韓国出身のキム・ナユンさん。左腕を切断するという壮絶な経験を乗り越えてトロフィーを手にした彼女のストーリーに、大きな反響が寄せられている。

2018年に友人と旅行中に交通事故に遭い、左腕を失ったナユンさん。11月9日に出演した韓国のラジオ番組にて、同大会に出場することになったきっかけを明かした。

「頸椎から胸椎まで骨折した状態でした。退院してから日常生活に復帰するために体の状態をチェックしに行ったら、片腕を失ったことによって脊柱側弯症が悪化していたんです」
「リハビリをしなければと思って運動を始めたところ、自分の体に関心を持つようになりました」
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運動は1日に3回。ダンベルを片手で持ち上げるなど、制限のある中でもトレーニングを続け、朝は23階建てのマンションの階段を往復して有酸素運動を行い、日中にウェイトトレーニング、夜は再び有酸素運動をしながら体を鍛えたそう。

たゆまぬ努力の結果、ナユンさんは大会初出場にして3冠を達成! 今後は、ハンディキャップを抱える人たちのイメージを変えていくことが目標だという。

「最終的な目標はリハビリ治療の専門家です。障がいに対する認識の改善や、障がいと共に生きていくにはどのような点をカバーしていくべきだろうと考えた時に、リハビリ治療があっていると思いました」
「誰しも痛みを抱えています。障がいを持つ人はそれがたまたま外見として見えるだけで、それ以上でもそれ以下でもありません」

大きな困難を乗り越えて、新しい扉を開いたナユンさん。リスナーからは「本当にかっこいい」「大きな勇気をもらいました」と反響が寄せられている。