職場から突然の解雇通知を受けた女性が、そのやり取りの様子を撮影しTikTokに投稿したところ9万件以上のいいねが押され、大きな注目を集めることに。

コメント欄では、説明不足の解雇を前に自分のために立ち上がった女性を称える意見の一方で、人事面談を録画しSNSで公開することについて疑問視する意見が寄せられるなど、大きな議論を呼んでいる。

説明不足な解雇通告に憤りを感じ…

職場の人事担当から突然の解雇を言い渡されたと話しているのは、今回の動画を投稿したブリタニー・ピーチさん(@brittanypeachhh)。

急に招待されたというオンライン面談に参加した彼女を待っていたのは、実務上の上司や同僚ではなく、全く面識のない2人の人物。すでに一部の同僚が解雇されていたことを知っていたピーチさんは自身も解雇されることを予想しており、面談を録画することに。そして「失うものがないから、自分のために立ち上がることにした」という。

「2023年のパフォーマンスが期待値に達していなかった」ために解雇されることを伝えられたピーチさん。それに対し彼女は、2023年8月に入社したばかりで、3カ月間のトレーニングを受け、3週間の通常仕事期間があり、その後はホリデーの休暇に入ったことを説明。

その短期間でも仕事では十分に取り組んでおり、上司や同僚、クライアントとの関係も良好で、商談はまとまらなかったものの、直属の上司からも良い評価しか受け取ってこなかったと明かしている。

「混乱しているので、解雇が納得できる詳細な理由を教えてください」と、改めて理由を要求したピーチさんに対し、「今は具体的なデータは明かせない」「多くの人が解雇されている」と、しどろもどろに返答する2人の人物。

説明不足なままの解雇通告に対し、ピーチさんは次のように続けている。

「雇いすぎたことで私は解雇されるんですか? ちなみにあなたたちは解雇通告をする相手について、少しでも知っていますか? 彼らがどのような仕事をしてきたのか把握しているんでしょうか。解雇通告をされる瞬間に適切な説明が受けられないのであれば、退職後にまともな説明を得られるとは思えません」

その後も「今は明かせない」の一点張りで、それ以上の回答は得られなかった様子。

これはtiktokの内容です。詳細はそちらでご確認いただけます。

コメント欄は賛否両論に

動画には「どうして理由を教えてもらえなかったのだろうか」「相手はまるでAIロボットだね」「負けずに頑張ったね!」「このような状況でうまく感情を説明できていることに感心した」「私も同じように解雇された経験がある」「この動画が話題になってその企業に改革が起きるといいな」これは正しい解雇の仕方ではない。本当に成績が理由なのであればその数字を示さなくてはならない」と共感を示すコメントが多数寄せられている。

一方で、「こうして動画投稿すると危険人物と見なされるから、後の職探しが大変そう」「面談を勝手に撮影して投稿したことは失敗なのでは」「人事も具体的な理由をあげたら訴えられるから言えなかったのかもしれない」といった批判や疑問の声も届いている。

また、コーチング会社を運営しているという人物が「法的な事柄に関する発言は退職金に影響しかねないので注意が必要です。また、関係が修復できない状況になるまで揉めると、長期間にわたって影響を受けてしまう可能性も」と助言する一幕も。

「自分のために闘っただけ」

ピーチさんはこうした反響を受け、「あの動画は家族や友人に知ってもらうためのものだったので、こうして大勢に視聴されるとは思っていなかった」と話しているほか、すでに企業からのスカウトメッセージが届いていることも明かしている。

また、新たに投稿した動画では次のようにも話している。

「解雇を免れようとしたのではなく、なぜこのような形で解雇されるのかを理解したかっただけです」
「これで次の仕事は見つからないというコメントもあるけど、質問をしたりその様子を投稿したことが理由で雇いたくないような会社では私も働きたくない。自分のために闘わなければ、誰が闘ってくれるのでしょうか」
これはtiktokの内容です。詳細はそちらでご確認いただけます。

ピーチさんは最新の動画でも反響の大きさについて触れ、「まずは御礼から。応援メッセージや、同じような経験をした人たちの話を聞いてとても励まされました」と感謝を伝えている。