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オスカー初受賞に期待も!ミシェル・ヨーにまつわる10のこと

アジア系女優のスターとして40年にわたり存在感を放ち続けるミシェル・ヨーの魅力を深掘り。

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映画『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』主演でオスカー初受賞に期待の声も! ミシェル・ヨーの魅力を深掘り。 
Getty Images

2022年にアメリカで空前の大ヒットを遂げ、日本では2023年3月3日に公開を控える映画『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』。第95回アカデミー賞では、10部門11ノミネートという快挙を果たし、批評家からも高い評価を得ています。

そんな同作と合わせて改めて注目を集めているのが、アジア系女優として初めてアカデミー賞主演女優賞の候補となったミシェル・ヨー。本記事では、約40年にわたってアジアやハリウッドの映画業界で存在感を放ってきたミシェル・ヨーの来歴や代表作、名言などをご紹介します。

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夢の挫折から「ミス・マレーシア」へ

"crouching tiger, hidden dragon the green destiny" beijing press conference
VCG//Getty Images

マレーシアのイポー出身のミシェル。中国系の家庭に生まれ、幼い頃からスポーツやバレエなど、身体を動かすアクティビティに積極的だったと言います。

バレエの名門「英国ロイヤル・アカデミー・オブ・ダンス」に留学するほどの実力でしたが、怪我のためバレリーナになる道は閉ざされてしまいます。

マレーシアに帰国後、1983年には「ミス・マレーシア」の座を獲得。「ミス・ワールド」にも出場を果たし、この経験がキッカケでエンターテイメントの世界に!

香港で女優のキャリアをスタート

new york city premiere of supercop
Evan Agostini//Getty Images

香港での初仕事は、ジャッキー・チェンとのCM共演。その頃に演技力で注目を集めますが、1988年に結婚のため一時俳優業を休止。

ミシェルは当時を振り返り、次のように話しています。

「当時の私にとってはとても難しい決断でした。結婚がすべてだったので。今では家庭とキャリアを両立する女優がたくさんいますが、当時の私には考えられないことだったんです。おそらくアジアの文化の影響だと思いますが、結婚に100%コミットするには、世界中を回ることもビルから飛び降りるスタントもできないと考えていました」

ジャッキー・チェンと再共演!

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POLICE STORY 3: SUPERCOP (Eureka Classics) New & Exclusive Trailer
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3年間の結婚生活に終止符を打った後、ミシェルは再び俳優業を開始。ジャッキー・チェンの代表作『ポリス・ストーリー』シリーズの3作目に出演し、スターダムを一気に駆け上がります。

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アクションスターとして活躍

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格闘技やカンフーの経験がなかったミシェルですが、バレエで培った柔軟性と身体能力を発揮!

共演したアクションスターたちやスタントたちに習いながら実力を上げていき、カンフー映画こそがミシェルの原点となっていきました。

ボンドガールに抜擢

tomorrow never dies
Keith Hamshere//Getty Images

1997年には「ジェームズ・ボンド」シリーズの『007/トゥモロー・ネバー・ダイ』では、ボンドガールに抜擢!

中国の情報部員ウェイ・リンを演じ、ピアース・ブロスナン演じる5代目ジェームズ・ボンドとともに、圧倒のアクションシーンを披露。そのアクションスキルは、「史上最強のボンドガール」と称されるほど!

ハリウッドからも熱視線

michelle yeoh in hollywood
Joe McNally//Getty Images

007/トゥモロー・ネバー・ダイ』での活躍により、アジア圏のみならず、ハリウッドでもその名を轟かせたミシェル。

ハリウッドサインを前に、ヘリコプターで吊るされながら見事なポーズで写真を撮ったエピソードも有名です。

「ナショナルジオグラフィックの写真家が、ハリウッドサインの前で女優が吊るされる画を撮ってみたいとのことで、そんなクレイジーなことができるのはミシェル・ヨー以外にいないという話になったんです。…20~25分間吊るされたままだったんですが、なによりも寒さがきつかったことを覚えています」

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映画界にとって欠かせない存在に

2000年代からは、香港映画のみならずハリウッドの超大作からアニメ声優まで引っ張りだこのミシェル。

2000年には、アカデミー賞の10部門にノミネートされ4部門を受賞した映画『グリーン・デスティニー』では、アクションスキルのみならず演技力でも高い評価を得ました。

近年では『スタートレック:ディスカバリー』や『クレイジー・リッチ!』などで存在感を発揮。2021年公開の『シャン・チー/テン・リングスの伝説』では、マーベル・シネマティック・ユニバースにも参加しました。

『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』が大ヒット

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映画『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』本予告【3月3日(金)公開】
映画『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』本予告【3月3日(金)公開】 thumnail
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2022年~2023年にかけて大きな話題となっているのが、ミシェルの主演作『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』。

アメリカでコインランドリーを営む移民家族がマルチバースで悪と立ち向かうという奇想天外なストーリーで、ミシェルは主人公のエブリンを演じます。

人生どん底の母親から煌びやかな世界に生きる女優、ソーセージの指を持った生き物など、七変化を遂げるエブリンを演じ、すでにいくつかの賞を獲得しています。

40年のキャリアを振り返る

80th annual golden globe awards press room
Matt Winkelmeyer//Getty Images

2023年1月に開催された『第80回 ゴールデングローブ賞』で「最優秀主演女優賞(ミュージカル/コメディ)」を受賞したミシェル。

受賞スピーチでは、アジア系女優としてハリウッドに認められるのは「素晴らしい道のりであり、険しい闘いだった」と、涙ながらに40年のキャリアを振り返りました。

「ハリウッドに来るまでは、それ自体が夢でした。しかし、やっとのことでハリウッドにたどり着くと、自分がマイノリティであるという現実を突きつけられたのです」

「私は昨年(2022年)に60歳になりました。女性であれば理解いただけるかと思いますが、年齢を重ねるごとにもらえるチャンスも少なくなってくるものです。…そんなときに『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』という最高のプレゼントを受け取った気がしています」

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今後の活躍に期待!

「第95回アカデミー賞」では、アジア人女性初となる「主演女優賞」にノミネート。(2023年2月現在)

「アバター」シリーズの最新作など、今後の出演作も続々と決まっているミシェルの動向に目が離せない!

※記事内の「アジア系で初のボンドガール」の箇所を、「ボンドガールに抜擢」に訂正しました。(2023年2月13日)

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