近年、仕事における性差をなくす一環として、これまで性別によって異なっていた職業名を統一した呼称へ変更しようとする動きがあるのはご存知だろうか。特に海外では活発に議論されており、英語ではウェイトレスやウェイターの代わりに「サーバー」と、スチュワーデスやスチュワードの代わりに「フライトアテンダント」や「キャビンクルー」と呼ぶことが一般的になっている。その流れを汲み、男性をイメージする「man」がつく呼称をやめようという動きもあり、消防士は「ファイアマン」ではなく「ファイアファイター」と呼ばれるように。

そんな時代にそぐわない標識が存在することに気づいたのは、ニュージーランドに住む、とある7歳の女の子。彼女の行動により、全国の標識が今後変わることに決定したのだそう。

TIME』誌によると、ゾーイ・カルーちゃんは祖父母の家までの道のりで、ある標識を見て不思議に思ったのだそう。その標識には、架線作業員がいることを示す「Linemen(ラインメン)」と書かれていたが、「なぜ女性がいる可能性があるのに、men(男性)と決めつけているんだろう」という疑問を抱き、運輸機構「NZTA」の最高責任者に手紙を送ったんだそう。

これはxの内容です。詳細はそちらでご確認いただけます。

その手紙がこちら。

「グラミーさんへ。先週パパが、私と家族をおじいちゃんおばあちゃんの家まで車で連れて行ってくれました。その時、道路脇の架線で働いている人たちがいました。そして、その人たちが働いていることを知らせる標識がありました」
「女の人が働いているかもしれないのに、どうして『men』と書かれているのかをパパと話し合いました。私自身が架線のお仕事を志しているわけではないですが、世の中には架線でのお仕事を将来の夢にしている女の子もいると思います。今、働いている人の中には男性も女性もいるのに、どうして『Linemen』なのですか? この標識は間違っているし、不公平だと思います。そう思いませんか? だから、『Line-workers(作業員)』のように、何か正しい表現に変えてくれますか?」

少女の真っ直ぐな問いに感心した最高責任者は、すぐに返信をしたためることに。

「お手紙をありがとう。不公平なことを正そうと行動する姿は素晴らしいと思います。あなたのアイデアはとても気に入りましたが、『Line-worker』という単語にするためには、標識のサイズごと変えなければなりません。けれども、『Line Crew(クルー)』ならサイズを変えずに変更できそうです。近々、標識の変更に関する手続きを行います。少し時間はかかってしまうかもしれないけれど、現在設置されている標識が古くなった時に、順番に新しい標識へと変えていくつもりです」
「また、数ヶ月後にはなると思いますが、是非新しい標識の前であなたと一緒に写真撮影をしたいです」

少女の純真で真っ直ぐな疑問が、世の中を変えるキッカケになったのは素晴らしいこと! ゾーイちゃんが新たな標識の前で写真を撮れる日が1日でも早く来ますように♡