カフェインを含んでいないコーヒーとして今や一般的な選択肢の一つとなった「デカフェ」。しかし実際の味や香り、製法に疑問をもつ人も少なくないはず。
そこで今回は、「デカフェコーヒー」の基礎知識や気になる疑問について、全日本コーヒー協会にお伺いしました。
※専門家の監修は、カフェインの効能や製法などを解説する場所が該当します。おすすめ商品は編集部による選定です。
【INDEX】
コーヒーに含まれる「カフェイン」とは?
「カフェイン」はアルカロイドという化合物の仲間で、コーヒーの最も特徴的な成分。覚醒作用や解熱鎮痛作用があり、眠気、倦怠感、頭痛に対する効果がある医薬品としても使用されています。カフェインの主な効能は以下の通り。
【効能】
- 眠気覚ましなどの「興奮作用」
- 尿の排出を促す「利尿作用」
- 自立神経のはたらきを高める
- 集中力を高め、作業能力を向上させる
- 運動能力を向上させる
「一方で、カフェインの過剰摂取による健康への影響も知られています。子どもや妊娠している方、授乳中の方、カフェインに敏感な体質の方などは、『デカフェ』や『カフェインレスコーヒー』を飲むと良いでしょう」
「カフェインレス」や「ノンカフェイン」との違い
「デカフェ」と同様に「カフェインレス」や「ノンカフェイン」のコーヒーもカフェインを含んでいないものとして知られています。それぞれにどういった違いがあるのでしょうか?
「カフェインレスコーヒー」&「デカフェネィテッドコーヒー(デカフェ)」
「カフェインレスコーヒー」や「デカフェネィテッドコーヒー(デカフェ)」といった表記があるコーヒーは、全日本コーヒー公正取引協議会のコーヒー公正取引規約において、カフェインを90パーセント以上除去したコーヒーを指すこととされています。
コーヒーの苦みが少なくさっぱりとした味わいで、コーヒー豆の種類や抽出方法などで風味は異なるものの、全体的に「やさしい」「飲みやすい」といった印象のコーヒーです。
「ノンカフェイン」&「カフェインフリー」
「ノンカフェイン」や「カフェインフリー」を謳っているコーヒーは、カフェインが一切含まれていないコーヒーを意味します。
「デカフェコーヒー」の製法
デカフェコーヒーの製法はいくつかあるものの、いずれもコーヒー生豆からカフェインを抽出して作られます。ここでは代表的な製法を見ていきましょう。
水抽出法
水抽出法は、コーヒー生豆を水に浸し、浸出液から活性炭などを使ってカフェインを除去する方法です。
超臨界二酸化炭素抽出法
超臨界二酸化炭素抽出法は、コーヒー生豆を超臨界状態(気体と液体の両方の性質をもった状態)の二酸化炭素に通すことによって、カフェインを除去する方法です。
「製法による味や香りの違いについては、超臨界二酸化炭素抽出法が最もカフェイン以外の成分の流出を抑えられるので、風味が落ちないと言われています」
「しかし、コーヒーはコーヒー豆の種類、焙煎、抽出方法などによって味わいが異なってくるものなので、コーヒーを選ぶときは、自分の好みにあったものを探してみるのが良いでしょう」
※他にも、生豆を有機溶媒に浸し、抽出・回収・再利用をくり返してカフェインを除去する方法がありますが、日本では安全性への懸念から販売が禁止されています。
デカフェにまつわる気になるギモン
――「デカフェ」はレシピの幅に制限はない?
全日本コーヒー協会によると、「デカフェ」だからといってレシピの幅に制限はないとのこと。もちろんデカフェのカフェラテやエスプレッソも楽しめるそう!
――「デカフェ」でもトイレが近くなったり眠れなくなったりする?
コーヒーの利尿作用や眠気覚ましの興奮作用は、主にカフェインによるもの。そのため、デカフェの場合はそのような作用が抑えられると考えられています。
編集部のおすすめ「デカフェコーヒー」
ここからは、編集部おすすめの「デカフェコーヒー」をご紹介。砂糖やミルクを入れないブラックコーヒーだけでなく、カフェラテとして楽しめる一杯も!
世界で最も有名なカフェとも言えるあの「スターバックス」からも、デカフェコーヒーが登場。
ミディアムローストのこちらのコーヒーは、ナッツとココアの甘みを微かに感じる味わいで、酸味とコクのバランスが絶妙! ナッツやリンゴ、バナナ風味の食べ物との相性が抜群なので、おやつタイムに試してみて。
お得にデカフェコーヒーを楽しみたいなら、大容量タイプの「UCC おいしいカフェインレスコーヒー」がおすすめ。
二酸化炭抽出方法により、通常のカフェインを含んだコーヒーのようなコクと香りを感じられるはず。パッケージもとってもかわいいので、飲むたびに気分も上がりそう!
イタリアの有名ブランド「LAVAZZA(ラヴァッツァ)」が贈るデカフェコーヒーは、ロブスタ種とアラビカ種をブレンドしたもので、ソフトで絶妙な味のバランスが特徴。色々なドリップ方法を試しながらお好きな飲み方を探してみて。コーヒー愛好家も納得すること間違いなしの味!
全国に多くの店舗を展開している「上島珈琲店」からは、おやすみ前のリラックスタイムにおすすめなデカフェコーヒーをご紹介。
アラビカ豆100%のこちらのコーヒーは、ナッツの香ばしさにほんのりバニラと黒糖のような甘さが感じられる一杯。上島珈琲店のワンドリップコーヒーシリーズの中でも、酸味とストロングさが味わえるのがポイントです。
甘いコーヒーがお好みなら、「辻本珈琲」の「カフェインレスコーヒー デカフェ・モカ」がおすすめ。
甘いモカの特徴を活かすために少し浅めに焙煎された豆を使ったコーヒーからは、口当たりが軽く、やさしい酸味が感じられます。さらに、大阪南部にある小さなコーヒー工場から直売されているため、香りも味も新鮮なドリップコーヒーが堪能できるのが嬉しい!
世界中で愛されているコーヒーブランド「illy(イリー)」は、エスプレッソとしても楽しめるデカフェコーヒーを展開。
ブラジルや中央アメリカなどのコーヒー農園から厳選された9種類の豆をブレンドしたこちらの商品は、滑らかなキャラメルやチョコレートのような甘い香りが特徴です。酸味と苦味の絶妙なバランスもポイント!
ダークチョコレートのような風味がお好きな人は、「BROWN SUGAR 1ST.」のデカフェコーヒーを試してみて。日本発の美味しいナチュラルオーガニック食品ブランドが展開しているこちらのコーヒーは、メキシコ産の有機オーガニックコーヒー豆を使用。香りも豊かで、安定した味が楽しめます。
専門店品質を求めて生み出された「Blendy(ブレンディ) カフェラトリー」は、スティック1本で手軽に専門店同様のコーヒーの味わいが楽しめる、高品質な人気インスタントコーヒーシリーズ。
こちらの商品は、カフェイン93%カットのコーヒーにクリーミーな濃厚ミルクを合わせたこだわりのカフェラテです。お湯を注ぐだけでデカフェのカフェラテが楽しめるなんて嬉しい!