屋外でのウォーキングやランニングに、安全面での不安を抱えている女性は少なくありません。つきまといや注視を含むハラスメントや身体的な危害を受けるかもしれないという不安は、“日没後”に限定されるものではありません。

そんなランニング中の恐怖体験を記録した女性ランナーの動画が、 “日常生活で女性が感じる不安”をよく表していると再び話題に。2022年に投稿された動画に、改めて共感の声が相次いでいます。

※TikTokに投稿された動画には、人によってはトリガーとなりえる描写が含まれています。心身への影響を懸念される方は、閲覧にご注意ください。

不審な赤い車がそばを通り…

TikTokで37万人以上のフォロワーを抱えるサマンサさんは、同プラットフォームで主にランニングに関する動画を投稿。話題となっている動画は2022年9月に公開され、現在は約240万回以上の再生回数を記録し、約1万3,000件のコメントが寄せられています。

動画が開始すると、サマンサさんは「おはようございます。気温は約6度です。8マイル(約12.8km)走っていきましょう」と話し、そこから1マイル(約1.6km)ごとに状況報告をする様子を撮影。1~4マイル目までは、自分の今の気分やランニング中に聴いているプレイリストを共有し、調子の良い様子を見せます。

しかし5マイル目に突入した途端、動画の雰囲気が一変。動画撮影をしながら走り続けるサマンサさんは「赤い車に乗っている男が私のそばを2回通った。(中略)すごく怖いです」と声を震えさせながら状況を説明し、走りながら周囲を確認する様子を見せるなど、これまでとは打って変わって動画内に緊張感が漂います。

サマンサさんは続けて「必ず通らなければいけない道に赤い車が停車しているせいで、自分の車に戻れない」と説明し、その場でどうするか考えるも、赤い車が再び動き出したことで、泣きそうになりながら近隣住民に助けを求めました。「不審な車がいて、もしかしたら何かされるんじゃないかと怖いので、母親が迎えに来るまであなたの庭に入れてくれませんか」と事情を説明したサマンサさん。その後、警察官と見られる人物と話をする様子も映し出されました。

これはtiktokの内容です。詳細はそちらでご確認いただけます。

「大げさだと思わないで」

1万3,000件を超えるコメントのなかには「無事で良かった」という声だけでなく、彼女のとった行動を賞賛するコメントが多数。

「ちゃんと警察を呼んだようで良かった」
「自分の直感を信じて近隣住民に助けてもらうようお願いし、母親に迎えに来てもらうと決めて警察を呼んだこと、すべての対応が素晴らしい」

また、同じような体験をしたと告白する女性ユーザーも複数見られ、女性がこういった状況に直面する、その被害数の多さを訴えるコメントも。

「多くの女性が何らかの場面で経験したことがあると思う。私たちは(サマンサさんが感じたような)直感がどんなものだかわかる」
「私が知っているすべての女性にこの動画を最後まで見てほしい」
「いつも周りを気にしなければいけないような、近ごろの人々の状況は嘆かわしい」

さらに、“最悪の事態が起きてからでは遅い”として「大げさだと思わないでほしい」と、動画内のサマンサさんや他のユーザーたちへ、警察を呼ぶことや自身の身を守る行為を躊躇しないよう促すコメントも見られました。サマンサさん自身も、動画内だけでなく動画の説明欄で、安全面で不安を感じた際には直感を信じて行動することの大切さを訴えています。