大人気シリーズ『ハリー・ポッター』の世界観をもとにしたRPG「ホグワーツ・レガシー」。正式販売の2月10日を前に、すでに一部では先行プレイが開始しており、日本はもちろん世界各国の多くのファンたちを熱狂させている。

そんな中、同ゲームにトランスジェンダーであることを示唆するキャラクターが登場していることを<CNN>など現地メディアが報道し、注目を集めている。

※本記事は、「ホグワーツ・レガシー」の一部ネタバレを含みます。

ワーナー・ブラザースが手がける、新作RPGゲーム「ホグワーツ・レガシー」。『ハリー・ポッター』シリーズではお馴染みのホグワーツ魔法魔術学校に入学し、ホグズミード村やダイアゴン横丁など、魔法界を冒険する内容となっている。

自身のアバターの作りこみができること(性別については指定しない)や、公式サイト上で心理テストによるホグワーツ魔法魔術学校の寮の組み分けを体験・連携できるなど、世界観の作りこみや没入感に期待が寄せられている。

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原作者の発言からボイコットの流れも

一方で、原作者のJ・K・ローリングは、度々トランスジェンダー嫌悪ととられる発言を繰り返してきたことなどから、ダニエル・ラドクリフやエマ・ワトソン、ルパート・グリントなど映画出演者たちがJ・K・ローリングに反論するなど、度々物議を醸している。また、『ファンタスティック・ビースト』シリーズのキャストや制作会社のワーナー・ブラザーズもコメントを発表している。

これらの経緯から、欧米のLGBTQ+コミュニティの一部では、原作者の利益や、それがさらにはトランスジェンダー嫌悪団体への利益に繋がらないようにと、「ホグワーツ・レガシー」の購入をボイコットするような動きも起こっている。

「ホグワーツ・レガシーがトランスジェンダー嫌悪かどうかは、シスジェンダーである私が判断することじゃないと思っています。私の知っているトランスジェンダー当事者たちが、トランスジェンダー嫌悪だと言っているから、私は買わないことに決めているんです」とツイートする人も。

トランスジェンダーを示唆する登場人物

そんな中、同ゲームに登場するキャラクターであるシロナ・ライアンに、トランスジェンダーであることを示唆する発言があると<CNN>など現地メディアが報道。

ホグズミード村でプレイヤーと出会ったシロナは、 とあるゴブリンの居場所について尋ねられると、「彼はすぐに私が何者なのかに気づきました。私のクラスメイトとは違ってね。彼らは、私がwizard(男性の魔法使い)ではなく、witch(女性の魔法使い)であることに気づくのに、少し時間がかかったから」と発言しているという。

これはxの内容です。詳細はそちらでご確認いただけます。

原作者ではあるものの、J・K・ローリングは制作には直接的には関わっていないことも明かされている「ホグワーツ・レガシー」。

ゲームのディレクターであるアラン・テュー氏は、「シリーズには、多様なファンがいます。今回のゲームをプレイしたいとずっと望んでくれていたファンの皆さんが、歓迎されていると感じられるようなものにできるよう努めています。皆さんの居場所があり、皆さんのストーリーを伝えるにふさわしい場所だと感じてもらえるようにしなければなりません」と声明を発表している。