8歳のツチブタ、アーサーの日常を描く子ども向け絵本シリーズ『Arthur Adventure(アーサー・アドベンチャー)』が基となっている、アメリカで人気のアニメ『Arthur(アーサー)』。1997年の放送から様々な社会問題を子どもたちに分かりやすく紹介してきたことでも知られているこのアニメで、最近アーサーの先生の同性婚が描かれたことが大きな話題となっている。

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注目を集めたのは、「ラットバーン先生と特別な人」という回。ラットバーン先生(男性)の結婚式が舞台になっているのだが、テーマである同性婚を前面に押し出したタイトルではなかったため、多くの視聴者がその展開を予想できなかったよう。

主なストーリーは、次の通り。生徒たちが、ラットバーン先生のパートナーだと思い込んでいた女性(声を演じたのは、実生活でレズビアンを公言している女優ジェーン・リンチ)は実際には家族で、結婚式に現れた真のパートナーは男性だった。生徒たちは少しも動揺することなく二人の門出をお祝いするが、唯一生徒たちが問題視したのは、先生のちょっぴりダサいダンスだけ…。生徒たちが自然なこととして同性婚を受け入れたという描写も、今回のエピソードが称賛を浴びている理由の一つだ。

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同アニメでは、2005年にレズビアンカップルをスピンオフ番組に登場させたものの、当時の教育長官による強い反対を受けて放送されなかったという過去が。さらに、そのエピソードが原因で多数のスポンサーを失ったんだそう。

それから14年ほどが経過し、アラバマ州以外の州では無事放送され、視聴者から歓迎された同性婚のエピソード。クリエイターのマーク・ブラウンは、「我々はテレビ業界の中でも、力を持っていると自負しています。アニメを通して、子どもたちへ魅力的な教育とエンタメを提供できるはず。それなら、その力はポジティブな方向に使うべきですよね」と語っている。