2000年に公開された映画『X-MEN』でウルヴァリンを演じ、一躍有名になったオーストラリア出身の俳優ヒュー・ジャックマン(54歳)。2022年12月、彼はオーストラリアのメディアWho>のインタビューで、子供の頃のトラウマに対処するためセラピーに通っていることを明かしました

5人きょうだいの末っ子として生まれ、8歳のときに両親が離婚した過去をもつヒュー。当時彼の母親は彼の2人の姉を連れて家を出て、母国イギリスに渡りました。ヒューは兄たちとともに父親の元に残ったと言います。

「母がいなくなった朝のことは覚えています。彼女は、頭にタオルを巻いた姿で『さようなら』と言ったんです」
「学校に行って帰ってくると、家には誰もいませんでした。翌日、イギリスから電報が届いたんです。母は向こうにいました。それでおしまい。彼女はそれが永遠に続くとは、一瞬でも考えていなかったと思います。『今はちょっと離れないと。また戻ってくるはず』というつもりだったんだろうなと」

2018年の<Who>誌のインタビューでは、その経験が「トラウマになった」と告白。母親が自分の元に戻ってこないことを受け入れるまでには、何年もかかったそう。

「『戻ってくるだろう』と思っていたんです。それを、なんだかずるずると引きずってしまったんです」
 
Sean Zanni//Getty Images

2022年12月、同じ<Who>誌の取材に対し、癒えていないトラウマに対処するためにセラピーを受けていることを明かしたヒュー。「自分と少し離れたところにいる、賢い人の存在は本当に助けになるんです」と語りました。

「最も重要なのは、愛する人々とより親密になること、彼らを本当に理解したうえでその立場に立つこと、彼らをはっきりと見ることに役立っているという点です」
london, england february 21 hugh jackman and his mother grace mcneil are seen leaving chiltern firehouse on february 21, 2017 in london, england photo by ricky vigil mgc images
Getty Images
▲ 左)ヒューの母親グレース・グリーンウッド

2011年の<Parade>のインタビューでは、「母親が家を出た当時は怒りを感じていたけれど、後に彼女が『未診断の産後うつ』だったことに後に気づいた」と話し、彼女が去った理由を理解できたとも説明しています。

翌年には<Us Weekly>で、過去の辛い経験を乗り越え、母親と良い関係を築いていると語ったことがあります。

「奇妙に聞こえるかもしれませんが、母親が自分を愛していないと感じたことはありません。これまで彼女とこのことについて長く話してきたし、彼女が苦労していたことも知っています」
「彼女は私が生まれた後、産後うつに苦しみ入院したことがあります。しかし、彼女のためのサポートネットワークはなかったんです」