11歳の頃に診断されたという「トゥレット症候群」を公表している、歌手のビリー・アイリッシュ(20歳)。最新のインタビューでその症状について詳しく明かしたビリーは、周囲の反応に傷ついた過去についても告白。

トゥレット症候群を公表した理由

11歳で軽微な運動性チックを経験し、トゥレット症候群の診断を受け、その後も症状は悪化していったというビリー。

人気トーク番組「エレンの部屋」に出演した際には、「公の場に出るときには、カメラに映っていないところで症状を出すようにコントロールしてきた」とも話している。 それでも「トゥレット症候群ありきの存在として認識されたくなかった」ことから、特に自身の症状については言及してこなかったという。

ところが、ビリーの運動性チックの症状を見て「あえて面白い動きをしている」と勘違いする人々が続出したため、2018年にトゥレット症候群を公表することに。また、自身のドキュメンタリー映画『ビリー・アイリッシュ: 世界は少しぼやけている』でも、チック症状に疲れている姿などが映され話題に。

これはyouTubeの内容です。詳細はそちらでご確認いただけます。
ビリー・アイリッシュ:世界は少しぼやけている — 公式予告編 | Apple TV+
ビリー・アイリッシュ:世界は少しぼやけている — 公式予告編 | Apple TV+ thumnail
Watch onWatch on YouTube

そして、Netflixのトーク番組『デヴィッド・レターマン: 今日のゲストは大スター』 に出演したビリーは、トゥレット症候群について「喜んで話したい」と言い、具体的な症状などについて言及。

「チックの症状が出ないことは、ほとんどないんです。耳を前後に動かしたり、眉を上げたり、顎をカクカクさせたり、腕や脚の一部の筋肉に力を入れたり、そういうことを常にしているんです。私と会話をしていても気づかない人が多いですが、私にとっては本当に疲れることなんです」

一方で、歌っているときや乗馬をしているときなど、何かに集中しているときには症状が一時的に治まることもあるというビリー。チックの症状について、理解されずに笑われて傷ついた過去についても明かしている。

「私の症状を見て笑う人も多いんですよ。人を笑わせるために、わざとそういった動きをしていると勘違いされて。でも、笑われるととても傷つきます。なかには『それ何?』って聞いてくる人もいて、そういう時は『トゥレット症候群だよ』って答えますね」
「でも、実は知られていないだけでトゥレット症候群の人は少なくないんです。実際に数人のアーティストから『私もトゥレット症候群だよ』と言われたことがあります。彼らは公にしていないのでここでも名前は明かしませんが、私も驚きました」
2022 vanity fair oscar
John Shearer//Getty Images


以前から、トゥレット症候群について「これまでの人生でずっと付き合ってきたもの」だと話してきたビリー。現在では、自分の一部として受け入れているという。

「(症状については)もちろん好きじゃないですが、これも私の一部だと感じています。それに、これがきっかけで友達もできたし。今は割と自信を持っていますよ」