ケイト・モスがイギリスのフォトグラファー、ニック・ナイトとタッグを組んで"パパラッチ対策用Tシャツ"を完成させた。
パッと見は普通の黒いTシャツ。しかしフラッシュの光が当たるとある文字が浮かび上がる。
その文字とは「FUCK YOU CUNT」。日本語にすると「嫌な奴、くそったれ」のようになるが、こうして書き起こすことを躊躇するほど通常は絶対に使ってはいけないフレーズなのだ。しかしこれをTシャツにしたことにはニックなりの理由がある。
ウェブサイトによると、ケイト・モスを含む複数の友人がパパラッチに執拗に追われている映像にインスパイアされたのだそう。そして、スラングが写真に写りこむことによって、その写真の売買ができなくなるのでは、とニックは考えたのだと言う。
ニックの言うケイト・モスの映像とは、2008年頃LAX(ロサンゼルス国際空港)にケイトがまだ幼かった娘ライラ・グレースと到着したときのこと。ケイトとライラは大勢のパパラッチに無数のフラッシュを浴びせられ、ケイトもかなり動揺していた様子。パパラッチの数が一向に減らないため、娘をデスクの後ろに隠れさせ、車が到着するまで待機。複数の空港警察に囲まれながら車に乗り込んでからもパパラッチが邪魔をし、すぐには発車できない状態にあった。
この出来事もあり、カリフォルニアは「道路交通法に違反した場合、またセレブの乗った車両の妨げになる行為をした場合」は最大で5000ドル(約51万円)の罰金、または最大で1年間の禁固刑が科されるという法律が施工された。さらに、そのような写真を買い取った場合も最大で50,000ドル(約515万円)の罰金が科される可能性がある。ちなみに当時の州知事は俳優のアーノルド・シュワルツェネッガー。
見るだけでも気分を悪くするほどぞっとするパパラッチの動画。ニック・ナイトのTシャツの他にもISHUというブランドがフラッシュによりスカーフ以外が写らなくなるという画期的なスカーフを今季発表したばかり。フォトショップもあることだし、このTシャツやスカーフを着たからって写真の販売を完全にやめさせることはできないと思うけど、メッセージは確実に伝わるはず。セレブの生活は大変で危険すぎる…。