「出産適齢期に産んだ子供は能力が高い」、とはよく言われることですが、コスモポリタン アメリカ版からはこんなニュースが。「Population and Development Review(人口と開発/原題)」に発表された論文によると、年長の両親から産まれた子どもは、学力が高いだけでなく、身長も高いのだとか。

マックス・プランク人口統計学研究所と、ロンドン・スクール・オブ・エコノミクスの研究者が、スウェーデンで1960年から1991年までに生まれた150万人以上を対象に、兄弟を比較調査したところ、遅めの出産(45歳で生んだ女性も!)で産まれた弟や妹が、多くの点で優れていると判明。両親が若いときに生まれた第1子より、背が高く健康で、学力も上。大学進学率が高く、標準的なテストの成績も良いとの結果が出たのだそう。

なぜ母親が高齢の方が、子供の健康状態が良く、学力も高いのか。研究者はその理由について、(欧米では)社会全体が進歩を続け、ヘルスケアや教育を受けやすくなっていくからだと指摘。出産年齢が遅いほど、子供がよりよい人生を送るチャンスが高まるということのよう。

ニュースサイト<Quartz>には「スウェーデンは世界標準とはかけ離れた国で、大学まで授業料が無料のため、より大勢が高等教育を受けられる。だから調査結果は限定的」と記されていますが、学業やキャリアのために出産が遅めになる女性が多い、アメリカやイギリスのような国にも当てはまるかも…?

高齢出産ではダウン症の発症率が上がり、成人後に糖尿病や高血圧、アルツハイマー病にかかるリスクも増加すると言われていますが、遅めの出産の利点は、全体として見れば欠点を補って余りあるという見方も。

マックス・プランク人口統計学研究所のミッコ・ミルスキラは「高齢出産について、私たちは見方を変える必要があります。高齢出産にリスクが伴うことはよく知られていますが、実はよい面もあるのです」と語っています。

※この翻訳は、抄訳です。

TranslationYuko Oguma

COSMOPOLITAN US