人気女装家が、世の「おブス」たちに物申す!

痛快♡ 人気女装家ブルボンヌが「おブス」をブッタ斬り!

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今月の特集「BEAUTY」の延長で、今回のテーマは「おブスと美女の違い」ですって。「おブス~ぅ」って、オネエ業界のパイセンも使ってらっしゃるけど、メディア的に「オカマ」は差別って怒られるけど「オネエ」なら使っても良さそうってのと同様、「ブス」をマイルドにして使おうって魂胆で生まれた単語よね。仕方ない、怒る人多い時代だから仕方ないよ。

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でも! 2丁目では、丁寧に「おブス」なんて誰も言ってませんから! そもそも、一般では目くじら立てられる「オカマ」だって、気心知れた当事者同士はまだまだ使いまくり。「ブス」も差別語どころか、仲が良いほど「おはようブス~」くらいカジュアルに使ってるし、「ドブス」「クソブス」などの比較級単語も多用されているわ。

最近じゃ、テレビでにわかにオネエキャラにときめいた女子がいきなり2丁目にやって来て、うちの店に入って開口一番「ブスって呼んでください!」とか言いやがるのよ。ドMなのかしら、怖いブスだわ~。とりあえず「はいはい、ブスブス~。何飲むぅ?」とか返しつつ、アタシはその娘の気持ちを考えてみたの。

テレビや雑誌、あらゆるメディアには人間という種の上澄みのような美女たちが並び、マンガやアニメも素人設定でも基本美女寄りの作画、その上、自分のまわりもみんな加工アプリで美女化してSNSに投稿しちゃうんだもんね。こんなに現実と乖離した美女インフレになっちゃうと、遺伝子的にそこのパラメーターが弱点だった女子たちは焦るわよ。そらアプリ加工や最新の施術にも頼りたくなるわよ~。そんな作られた美女環境の中で生きてりゃ、偏差値平均前後やそれ以下だと自覚してる子たちは、24時間、女として低く見られる視点を、周囲からだけじゃなくて自分の内側からも感じてるのよね。なのに、一般社会じゃ面と向かってブス扱いされることはない。みんな大人だもん。職場での男たちの態度で、合コンの席で、その扱いの差は歴然とあるのに、誰もが「だってブスだし」なんて露骨には言わない。だから、正直にブスってばっさり言ってほしかったのよね。一番平気で言いそうなオカマに、いっそのこと自分の中の美女願望を刺し殺してもらいたかったのよ。

でもね、実は2丁目に来る子って、アタシらみたいな色気には惑わされない目線からだと、わりと造型は悪くなかったり、十分オシャレさんだったり、そんなんでブスって卑下してたら、うちのスタッフのドリュー・バリネコさんや肉乃小路ニクヨさんはどうすりゃいいんだ! ってレベルなのよ。(あとで殺される覚悟でこの原稿を書いています)

つまり、彼女らは心がブスマインドなのよね。そこそこの素材なのに、ブスというラベルを自分で貼って、人の判断より先に「アタシなんてブスだから~」っていろんな可能性にダメ出ししてる。

2丁目のホモ色恋も、ストレート男女以上のビジュアル至上主義で、それは恐ろしいものがあるのよ。ハンティングにおける獲物をランク付けする冷酷さといったらそりゃもう。「廃棄キショガリ」とか「マッチョ特A肉」とか「股間のみ食用」とか、瞬時に判断されていくの。だからこそ、飲みや踊りに出る時はもうみんな気合い入れまくりよ。

でも、そのビジュアル・マウンティングにしがみつきすぎると、加齢という誰もが抗えない流れの中で、心が沈んでしまう危険性もあり。「ずっとアタシに欲情し続けておくれよぉぉ!」って、名画『吉原炎上』の西川峰子ねえさんよろしく、暗闇で四つん這いで待ち続けることになってしまったりね。2丁目は、そんなビジュアル至上主義の恐ろしさと哀しさを身をもって知っているからこそ、反動で「ブス」の濫用が生まれたのかもしれないわ。素振りならぬ「素ブス」。いつブスだって思い知っても、いいように。耐性を付けるために、何度も何度もブスって言い合って。木を隠すなら森。ブスを隠すならブス山だもの。って、ブスを語りすぎて、美女が全然出てこねえわ!

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要するに、しもぶくれ平安美人や閉鎖部族の不思議な美的基準、ゲイ界のデブ特需を例に出すまでもなく、本来人が惹かれる美ってものは個人的・コミュニティ的。それがメディアの発達によって、なんとなくまとめられてしまった。そのルールの上では、一般的な最大公約数の美の法則を知り、自分の造型と趣味に照らし合わせて現代の美人評価に近づける生き方は、したたかだし得も多いと思うの。

でもそうしてあがいて積み上げた美人も、「上手に盛ってるけど、よく見りゃけっこうブスだわ!」ってオカマツッコミで崩壊する程度のものかもしれないし、何よりそれを支える土台となる地盤、そう、心を強固なものにしておかないと、「けっこう美人なのにフラれた」なんて人生の大きな揺れに、脆くも崩れ去っちゃうかもね。

美醜のベースは、間違いなく遺伝子が与えた不公平なものよ。でもそのベースをどう磨くか盛るか、そして出来上がったビジュアルをどう支えて運用するかは、「心」の問題。日々の気持ちで作られた表情筋と、生き生きしたセンスがあれば、不公平な遺伝子の溝はずいぶん埋まるはずよ。エンジョイ、ブス~! HAVE A GOOD FLIGHT

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