このシリーズでは、私が海外で出会った各国出身の女子たちの恋愛事情を、イラストとともに紹介してきました。最終回の今回は、日本女子のストーリー…そう、私自身が海外でのラブライフから学んだレッスンのお話です。

日本女子の私が、国際恋愛で気づけた、自信の問題

海外経験の最初というのは、文化に慣れるため、誰でも現地人をマネることから始まる。

アメリカに留学していた私も例外ではなく、彼らの流行りや行動に「ついていかなきゃ」と、アメリカ人のやり方に従う自分がいた。最初の1年で私は、ファッションや話し方…私自身を「欧米化」していたと思う。そしていつしか、恋愛において「アメリカ人と釣り合うには、こうしないと」と、彼らの恋愛観に合わせ始めていた。

それからほかの国でも生活を続け、海外生活が長くなった今、当時の自分に言いたいことがひとつある…「日本人という自分にもっと自信を持って恋に挑め」と。

背伸びした国際恋愛の過去と、ありのままに恋する今

留学したての頃、白人のアメリカ人の彼氏ができた。周りにいたのはアメリカ人だけだったし、日本人のいない環境ではごく自然なこと。でも、当時から日本で見る海外映画や流行りには、欧米人風のトレンドがあって、やっぱり憧れを持っていたのだと思う。

彼と釣り合うように欧米人風に近づこうと努力している自分がいた。が、その「背伸び」した恋は、数カ月で終わった。2人が釣り合っていなかったわけではなく、「釣り合わなきゃ」と思っている自己意識の問題が、私たちを釣り合わなくさせていた。

そう、アジア人としての自分が、欧米人に対して劣等感を抱いていたことを、当時は気づいていなかった。

そして10年後の今、素敵な男性に出会った。

フランス人の彼と付き合っている今、改めて思うことがある。白人である彼と、アジア人である私は、同等だということ。だって、どっちの人種が偉いなんてことでもないし、一重より二重の方が美形という価値観は日本でしか通用しないし、どちらもそれぞれ美しい。見た目や文化の違いは2人の立場に優劣をつけるものではない。だから、彼に愛されるために、彼らのようになる必要もなければ、逆に日本人らしくいる必要もない。彼が惹かれたのは、あくまで私独特の魅力や個性だった。

相手がどこの国出身の人であったって、私の価値は下がらないし、上がらない。私が何人であっても、恋する気持ちには関係ない。それは、10年前の私が気づけなかった、当たり前のことだった。

日本人のアイデンティティーを持って生まれた以上、世界のどこにいようが、誰と一緒にいようが、このアイデンティティは一生続く。だから、自分なりの美しさに自信を持ちたい。多くの日本女子、そして世界の女子が、自信を持って恋を楽しめますように。