まだまだ明かされていないことが多い、妊娠・出産中の身体の不思議。「妊娠中は二人分食べる」という言葉があるけれど、その詳細が発表される日も近いかもしれません。

今回は<コスモポリタン イギリス版>より、胎児と母体に関する興味深い研究結果をご紹介。

新たな研究結果が発表

<サイコロジカル・サイエンス>誌に掲載された論文によると、胎児が子宮の中で味やにおいに反応する姿を示したのは、この研究が初めて。妊娠中に胎児の味覚受容器や嗅覚受容器がどのように発達するのかを理解するための、希少な手がかりを得たよう。

本研究に関わったダラム大学の研究者らは、妊娠32週目〜36週目を迎えた100人の女性たちの超音波検査を実施。直前に、440グラムのニンジンか、400グラムのケールパウダーを含む錠剤を飲んでもらっていました。

そして、異なるにおいや味に対して胎児がどんな反応を示すか、その表情を4Dエコー(お腹の赤ちゃんの様子をより立体的に、かつリアルタイムで観察できる超音波検査)で録画し、観察。

その結果、胎児には好みがあり、母親がニンジンを食べた後では、“笑っている”ようで、ケールを食べた後だと、“泣いている”ように見えたという結果が。

まだまだ明かされていないことが多い、妊娠・出産中の身体の不思議。「妊娠中は二人分食べる」という言葉があるけれど、その詳細が発表される日も近いかもしれません。今回は<コスモポリタン イギリス版>より、胎児と母体に関する興味深い研究結果をご紹介。
FETAL AND NEONATAL RESEARCH LAB, DURHAM UNIVERSITY
▲母親がニンジンを食べた後の胎児の顔
まだまだ明かされていないことが多い、妊娠・出産中の身体の不思議。「妊娠中は二人分食べる」という言葉があるけれど、その詳細が発表される日も近いかもしれません。今回は<コスモポリタン イギリス版>より、胎児と母体に関する興味深い研究結果をご紹介。
FETAL AND NEONATAL RESEARCH LAB, DURHAM UNIVERSITY
▲母親がケールを食べた後の胎児の顔

生まれた赤ちゃんの味覚にも影響が?

胎児は羊水(妊娠中に胎児の周囲を満たしている液体)を吸い込み、飲み込むことで味覚を感じていると言われています。今回の研究によれば、妊娠中に母親が口にするものが、生まれた後の赤ちゃんの味覚に影響を与える可能性があるということ。

この研究を率いた大学院生のベイザ・ウストゥンさんは、<コスモポリタン イギリス版>に対して、こう語りました。

「赤ちゃんが子宮の中で味やにおいを感じていることを示す研究は多数ありましたが、それらは生まれた後の分析でした。今回の我々の研究は、赤ちゃんが生まれる前の反応を確認した、最初の研究ということになります」
「その結果、私たちは、生まれる前にくり返しさまざまな味にさらされることによって、生まれた後の味覚が形成されると考えています。これは、健康的な食生活や、離乳後の食べ物の好き嫌いを考える上で、重要になります」

今後の可能性

この研究は進行中だそうで、現在はこの赤ちゃんたちが長期間ある味にさらされていれば、その味に慣れることになるのかを観察中。今の段階では3週間、妊娠中の女性に毎日ニンジンかケールを食べてもらっており、赤ちゃんが生まれた後、1カ月の間に、ケールとニンジンに対する反応を調べるそう。

「ケールを食べた赤ちゃんたちの泣き顔が減っていることを期待しています」と語る、ウストゥンさん。今後、どのような結果が発表されるのか、注目したい!

※この翻訳は、抄訳です。
Translation: mayuko akimoto
COSMOPOLITAN UK