フィラー(注入治療)、スレッドリフト、ミニ切開リフト……こうしたものがあふれ、注目を集めるこの世界で、私たちの多くが「何とか年を取らずにいなければ」とプレッシャーを感じるのは、残念ながら不思議なことでない。

実際、イギリスの美容外科医師会が昨年行った調査によれば、国内でのボトックス注射の施術件数は、年間およそ100万にのぼるという。また、昨年行われた美容整形手術の93%は、女性が受けたものだったそう。

サラ・ジェシカ・パーカーをはじめとするセレブたちがありのままの姿で公の場に現れると、称賛されたり、批判されたりする。サラ・ジェシカはこうしたことは「ダブルスタンダード(二重基準)」だと言う。

現在57歳のサラ・ジェシカは『アリュール』誌のインタビューで、グレイヘアにしようと決めたことを「勇敢」だと言われることに、嫌気が差していることを打ち明けている。

昨年、TV司会者で友人のアンディ・コーエンとマンハッタンで食事中の様子が写真に撮られ、ノーメイクで、髪を後ろでひとつにまとめた姿が拡散された後、「グレイヘアにしたことがどれほど勇敢か、何カ月もの間、話題にされた」というサラ・ジェシカはそのことについて、次のように語っている。

「どうか、お願いだから、ほかの誰かの、何か別のことに対する勇気を称賛して!という気持ちだったわ」

sarah jessica parker calls out "double standard" of growing oldpinterest
Gotham//Getty Images

「男性についてはそんな話をしないでしょう」というサラ・ジェシカはまた、男性セレブ(または男性全般について)、「『このクリームを塗れば、(老化が)起きなかったことになる』なんて話はしないわ」と述べている。

つまり、マンハッタンのレストランで一緒に写真に撮られた(同世代の)アンディについて、なぜ誰も自分と同じことで話題にしなかったのか、疑問に思っているということ。

「アンディの髪は、全体がすっかりきれいなグレイヘアになっているわ」「でも誰も、それについて何も言わなかった。私のすぐ隣に座っていたのに。ただのひとりも」

サラ・ジェシカはこのことについて「怒っている」わけではなく、「これは単なる意見」だと述べている。ただ、こうしたあからさまなダブルスタンダードに、当惑することはあるという。

そして、悲しいことに、こうした気持ちになっているのは、サラ・ジェシカだけではない。昨年末から今年初めにかけて配信された人気ドラマ『セックス・アンド・ザ・シティ』の続編、『And Just Like That…(原題)』の共演者、クリスティン・デイヴィスも『ニュービューティー』に対し、ほぼ同じことを語っている。

「年を取ること、そしてずっとずっと、ずっと若いころの自分と比較されるのはときに、とてもストレスがたまること」だという。

sarah jessica parker calls out "double standard" of growing oldpinterest
Gotham//Getty Images

クリスティンはさらに、「私が一般の人であったなら、まったく問題ない。むしろ気分は最高! 健康体だし、3歳の小さな息子を難なく連れまわすことだってできる」「でも私はテレビに出る芸能人。体のあらゆる部分を分析されてしまうの」と話した。

信じられないほど美しいこの2人のアイコニックな女性たち、正直な気持ちを明かしてくれる彼女たちを、応援せずにはいられない……!

From COSMOPOLITAN UK