ハロウィーン映画といえば、ぞくっとするホラー作品だけではなく、家族や友人とお祭り気分で楽しめる「コメディ作品」を思い浮かべる人も多いはず。そこでおすすめしたいのが、欧米ではハロウィーンの定番として人気のコメディ映画『ホーカスポーカス』の続編である、『ホーカスポーカス 2』。
ハロウィーンの伝説として語り継がれるハチャメチャ3姉妹が、ひょんな事から現代に蘇ってしまう――というストーリーですが、なんといっても、ただ“笑える”だけじゃないのがこの作品の魅力！
本記事では、『ホーカスポーカス 2』のあらすじと合わせて、邪悪な魔女3姉妹のドタバタ劇に秘められたメッセージを紐解いていきます。
【INDEX】
- 作品のあらすじ
- 作品の見どころ
― 29年ぶりにオリジナルキャストが再演！
― キャラが“濃すぎる”登場人物たち
― 最新テクノロジーに振り回される魔女たち
― 古いしきたりに屈しない姉妹たち
― 本当に大切なのは、美？ 永遠の命？ それとも… - 『ホーカスポーカス 2』予告映像
作品のあらすじ
アメリカ、マサチューセッツ州セイラム。この小さな街には、不死の魂を得るために子どもたちの精気を吸い取る恐ろしい魔女たちの伝説が代々語り継がれていました。
この街に暮らす現代の高校生ベッカは、16歳の誕生日を迎える満月のハロウィーンの日に、仲良しのイジーとキャシーの3人組で、5歳からの恒例行事である「ホラー映画鑑賞会」をするつもりでした。
ところが、彼氏ができたキャシーは参加しないことに…。ギクシャクした関係のなか、ベッカとイジーはひょんなことから魔女たちの復活に手を貸してしまいます。
現代に蘇ったのは、お腹を空かせた“邪悪な魔女”ことサンダーソン姉妹。はたして現代の女子高生たちは、不死の魂を手に入れようと大騒動を起こす魔女姉妹を止めることが出きるのでしょうか――。
作品の見どころ
ここからは、作品の見どころを様々な角度からお届け。コメディ映画と侮るなかれ！ 現代のハロウィーンに復活した邪悪な魔女3姉妹のドタバタ劇に秘められたメッセージとは…？
※作品のネタバレを一部含みます
29年ぶりにオリジナルキャストが再演！
1993年に公開された第一作目の『ホーカスポーカス』を手がけたのは、ディズニーの大ヒット学園ドラマ「ハイスクール・ミュージカル」などで知られるケニー・オルテガ監督。それからというもの、欧米ではハロウィーン映画の定番として、長年にわたって愛されてきました。
驚くべきは、29年ぶりの待望の続編でもオリジナルキャストが再演しているということ。 サンダーソン姉妹の長女ウィニー役をベット・ミドラーが、次女のメアリー役をキャシー・ナジミーが、そして三女サラ役をサラ・ジェシカ・パーカーが熱演し、本国アメリカでも大きな話題に！
さらに注目度が高い新キャストも出演。スケルトン高校に通う女子高生のベッカ役には、リブート版「ゴシップ・ガール」への出演でも知られるホイットニー・ピークが抜擢。
恋人や友達関係に悩むキャシーを人気テレビドラマ「クラウン・レイク」への出演でも知られる期待のティーンの新星リリア・バッキンガムが演じ、幼い頃からハロウィーンシーズンに母親とホーカスポーカスを観ていたとSNSで語るベリッサ・エスコベドが、イジーを演じています。
キャラが“濃すぎる”登場人物たち
『ホーカスポーカス 2』の魅力は、なんといってもそのユニークな登場人物たち。
まずは、子どもたちを食べて若さを吸い取るという、悪名高いサンダーソン3姉妹。強気でワガママな長女、気弱だけどちゃっかり者の次女、そして無邪気で天然な三女。それぞれらしさが光る表情やセリフ回しは、くせになること間違いなし！
驚くべきは、他の登場人物たちのキャラが姉妹たちに負けず劣らず“濃い”こと。現代女子高生の親友3人組はもちろん、物語で重要なカギを握る魔法グッズショップのギルバートや、ちょっぴり変人のトラスク市長、そして無理やり起こされたゾンビのビリーなど、セイラムの街に個性豊かなキャラクターたちが勢ぞろい！
最新テクノロジーに振り回される魔女たち
子どもを食べることで美を維持してきたサンダーソン姉妹は、美容にまつわることに目がなく、現代の美容事情に大興奮！ それもそのはず、時代を超えて現代に蘇った魔女たちにとって、現代のアメリカは未知のものだらけ。特に、最新の家電は、姉妹にとっては“魔法”が働いているも同然なのです。
自動ドアの“魔法”に驚いたり、ロボット掃除機やAIアシスタントなどの現代テクノロジーに困惑する三姉妹のコミカルな姿が見どころ！
古いしきたりに屈しない姉妹たち
物語の冒頭で描かれるのは、邪悪な魔女サンダーソン姉妹の若かりし頃。16歳の誕生日を迎えた長女ウィニーは、村の牧師から結婚のプレッシャーをかけられ、村人たちから姉妹は「悪魔の手下」と呼ばれる始末…。
そんな状況に飽き飽きした姉妹たちが、秘密の森でのとある出会いをきっかけに魔法の力を手に入れたというストーリーが初めて明かされています。（やり方はさておき）理由もなく押しつけられた古いしきたりに屈しない姿は、現代を生きる私たちにも勇気を与えてくれるはず！
また、エンパワメントという側面では「シスターフッド（女性同士の連帯）」に焦点を当てているという点にも注目！ シスターフッドは、実際に血がつながっている姉妹でなくても存在するもの。
本作のベッカとイジー、キャシーは、街中から恐れられている最強の魔女たちを相手に共闘し、一度失いかけた絆をさらに深めていきます。過度に恋愛にフォーカスしておらず、ジェンダーバイアスに左右されない勇敢な女性像からも現代のエッセンスを感じられるはず。
本当に大切なのは、美？
永遠の命？ それとも…
魔女3姉妹と、現代の女子高生3人組に共通するのは「一人ではない」ということ。
映画の冒頭で発せられる「 A witch is nothing without her coven.（魔女には仲間が必要）」という言葉は、まさにこの映画が多くの笑いと共に届けたい重要なメッセージに繋がっているのです。
魔女だって、私たち人間だって、大切なものは同じ。『ホーカスポーカス 2』を観終わったとき、あなたは誰を思い浮かべているでしょうか。
『ホーカスポーカス 2』
ハロウィーンの新たな定番映画『ホーカスポーカス 2』は、ディズニープラスで独占配信中。魔女たちが現代社会で繰り広げるドタバタ劇と、ハロウィーンムード一色に染まったセイラムの街が、あなたをワクワク・ドキドキさせてくれるはず！
