E-girls・Happiness・スダンナユズユリーで活躍するYURINOさん。クールなルックスや天真爛漫な笑顔、芯のある真っすぐな姿勢…と様々な表情に魅了されている人も多いはず。約73万人以上のフォロワーを誇るInstagramでの発信や、ファッションブランドとのコラボなどでは持前のセンスを発揮しています。
E-girlsの集大成となる2020年は、YURINOさんにとっても大切な節目の1年。普段のおしゃれのことや、価値観が変わったというタイミング、そしてこれからの目標についてインタビューしました。
ファッションやメイクのこだわりはありますか?
メイクで大事にしているのは眉毛です。強い眉毛が好きだから、そこはこだわりです。あえて整えないボサボサでかわいい眉毛にも憧れるけど、私のはそうはならないから、こういうキリッと真っ直ぐな眉毛がベストです。
普段のファッションはストリートっぽいカジュアルとか、メンズライクなものが好きですね。背が小さいけどヒールは履きたくないから、スニーカーやブーツでもちょっと厚底のものを履いたりします。バランスが悪くならないように気をつけているけど、それが可愛いなって思います。
YURINOさん流のポイントってありますか?
結構多いのは、どこかタイトにしたら、どこかオーバーにすること。夏だとXLサイズのT シャツに、ショーパンとかハーフレギンスを合わせたり。上はタイトなボディスーツで、下はダボダボのパンツとか! 上下ジャストサイズは苦手ですね。身長が高い人ならタイトなトップスとスキニーパンツが似合うけど、私には似合わないです(笑)。メリハリをつけて、“普通”にならない感じの服装が理想です!
じゃあ今日の撮影はちょっと違う雰囲気でしたね。
ワンピースやスカートを持っていないので、緊張しました。撮影とかだと自分が着ないお洋服を「どうかな?」と試せるので楽しいです。今日も「YURINOさん」みたいな雰囲気で、いい感じでした(笑)。
この春から初夏、注目のファッションやメイクのアイテムは?
春先はいつも「デニム」って言っている気がします。リーズナブルでシンプルなのは持っているけど、最近は面白いデザインのデニムが可愛いなって。この前はデニムが2枚重なっているように見えるものを買いました。メイクはトゥーマッチにならないキラキラのグロス。プクプクした感じもいいかも! マットは卒業しようかなと思っています。
インスタがすごく素敵ですが、始めるにあたり作戦を考えたそうですね。
「インスタは誰でも見られるコンテンツで、みんなこれを見ているし、ここからもっとファンを増やしていき、色々な情報も発信していけるのでやりたいです!」ってお願いして…。
どう説得するか、先輩やマネージャーさんにずっと相談していて、行動にでるまで2~3カ月かかりました。でも私が勝手に深く考えすぎていて、結果的にはそんなに厳しくはなかったです(笑)。
投稿するときに意識していることは?
自己満足な部分もあるのですが「これを見てほしい!」って思うものが、どうしたらみんなの目に留まるのか、工夫しています。あと「こういう写真が好きかな? 面白がってくれるかな?」みたいな感じで考えてみたりします。
ファンの質問にも答えていますよね。
普段あんまり直接きているファンからの質問に答える機会ってないし、今できるならやっちゃえ! みたいな感じです。インスタを見てくれるファンの方もたくさんいるので。いろんな反応が返ってきて面白いです。
フォロワーとのやりとりで印象に残っていることは?
意外とみんな悩んでいるんだな、って。「自分に自信がない」とか「これを着たいけど着るのが怖い」とか、周囲の目とかに臆病になっている人が多い気がしました。私は気にしなさ過ぎるタイプだから(笑)、そういう子に分けてあげたいですね。悩んでいる時間なんてもったいない! って思うから。
人間の悩みのほとんどは「他人がどう思うか?」だったりしますよね。
でも他人は他人、自分は自分だから。嫌いな人がいたとしても、そういう感情とは関係なく、自分以外の人は「別に好きにやればいいんじゃない?」って私は思うんです。人間が何か行動をするときって、そこには必ず理由があると思っています。こっちが「なんであんなことするんだろう?」と思っていても、その人にはその人なりの理由があるんだろうな、って。私はそこから先、深くは考えません。
例えば「友達がなぜか全然話しかけてくれない。これって友達なのかな、もうダメなのかな」って悩んでいる人がいたら、私は「それは友達じゃない」って思ってしまいます。それでも自分が話したければ、自分から話しかける。「話しかけてくれない」って言いながら行動しないなら、それは自分にとってもその程度の関係なんだと思います。
昔からあんまり悩まないんですか?
そうですね。一昨年くらいに、やっと本気で「悩む」ってことがわかった感じです(笑)。
何を悩んでいたんですか?
E-girls が19人から11人になったタイミングでしたね。今まで「みんなと一緒だから大丈夫」と思っていた部分もあったけど、それぞれの活動を始めた時に、私はダンス以外に何ができるんだろう、大丈夫かな? って改めて考えさせられました。考えることが嫌いで、これまでは子どもみたいに直感だけでやってきたので…。
そこでなにか見えてきました?
結局は、やりたいことやればいいんだなって思ったんです。演技や、モデルになるために体を絞るよりも、お洋服が好き、メイクが好き。だからInstagramや会員ブログで発信していくとか。
それは仕事ではないけれど、そこから何かつながればいいな、って。そこからお洋服のブランドとコラボしたり、今回のような撮影やインタビューをしていただいたり…ブレずに色んな人の目にとまるように頑張れば、何か生まれることにも気付きました。目標を作って目指すこともすごいけど、無理に作るのは違う、それが私のやり方かなって。
去年ロスに行っていますが、現地で何か感じたことってありましたか?
価値観がすごく変わりました。「夢に見たLA」だったから、テンションも上がってめちゃくちゃ楽しかったけど、そこに住んでいる人はみんな、東京で暮らす私と同じように働いて食べて寝て、普通に生きていて。私だってLAで暮らしていてもおかしくない、その気になればLAで普通に住めるな、ってそう思うようになってきたんです。
1月にはアンナ(須田アンナ)と一緒にフィリピンに遊びに行って、そこでも価値観が変わりました。例えば台風で家が壊れて、屋根から雨漏りしてしまっているところがあったり…。私にとっての普通が世の中の普通じゃない。そう考えるようになりました。自分の世界が広がったのかもしれないですね。
LAは夢の場所だったんですね。
LAのカルチャーが好きだし、友達でも現地に行っている子がたくさんいて。私は行ったことがなくて夢の場所だったんです。でも改めて、日本っていいなとも思いました。おしゃれだしきれいだし、よくも悪くも真面目で丁寧。やっぱり日本で生まれ育っているし、好きだなって改めて感じましたね。でも、もっといろんな世界も見てみたいとは思います。
旅に出て、いろんな成長があったんですね。
あった気がします。帰ってきてからは、今まで以上にいい意味での「自分中心」になって、自分の気持ちや考えを大切にしたいと思うようになったのかもしれません。
現地に住む友達がよく言う、「自分から発信しなければ、誰も聞いてくれない」っていうのを、実感したのかな。例えば自分は、今はLDHJAPANという事務所、E-girlsというグループの一員だけど「それで、あなた自身は何ができるの? あなたは何がしたいの?」って聞かれるような感じです。今までは「グループみんなでやります」って考えていたけど、「私はこうだ。私を見てほしい」というのが大事なんだなって。そういうの、カッコいいなって思いました。
E-girls が集大成となる今年は大きな節目ですよね。何か決意するものはありますか?
本当に、悔いのないようにしたいです。今までもそうだったけれど、それ以上にちゃんと全部を大切に、感謝したい。愛してくれたファンの方にE-girlsとしてお返ししたい。でも期限がある。ほとんどのファンが、LIVEに来てくださったその日が「これが最後」かもしれないし、悔いが残れば一生残ってしまう。自分たちで責任持って幕を閉じようって、11人みんなが感じていると思います。
メンバーとはそういうお話もしますか?
今年は何をやるにしても「これが最後の○○」「ラスト○○」ですが、それこそツアー初日の日は「今日が“最後の初日”だね」って。初日が来ることはもう二度と無い、これがE-girlsにとってのライブツアーの「最後の初日」だったんです。
「会場に入ってくるお客さんは、今何を感じているんだろう」とか「自分がファンだったらきっと泣いちゃうよね」「でも私たちが笑顔でいたら大丈夫かな?」「絶対このライブは楽しいよね。だって私たちも楽しいもん」とか。メンバー全員がE-girlsが大好きだから、ファンの気持ちも分かるんですよね。ただ同じ気持ちではあるけど、私たちは涙を流さず、カッコ良くいよう、って話しました。
YURINOさんにとってメンバーってどんな存在ですか?
仲間…チーム…なんだろう。今まで ずっと一緒だったから、「もうひとりの自分」とまでは言わないけど、メンバーは「私たち」っていう感じですね。すべてを互いに理解し合えるのは、メンバーしかいないと思います。すごく長い時間を一緒に頑張ってきた存在だし、そういう存在には今後きっと出会えないだろうな、って感じています。
10年後はどんな人になっていたいですか?
愛にあふれる、カッコいい人になりたいです。自分が中心なのは今もこの先も変わらないと思うけど、それでも何かが起きた時には、自分とは違う誰かを助けられる人になっていたい! 今はまだそこには自信がないけれど(笑)。夢とか希望とか、他の人に何かを与えられる、余裕のある人になっていたいなって思っています。
Photo/Koichiro Inomata Styling/Izumi Machino Makeup & Hair/ANNA.(SHIMA) Model /YURINO(E-girls) Text/Shiho Atsumi
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