初代カバーガール、ラブリさんとメロディー洋子さんのインタビューを1年間お届けしてきましたが、4月からはアメリカと同様に、毎月違うカバーガールが登場します。ヘルシーで、グローバルで、人生を楽しんでいる、今をときめくフィアレスな女性たちをご紹介するのでお楽しみに! 4月のカバーガールは、コスモポリタンでの連載記事も大人気の栗原ジャスティーンさんです!

【栗原ジャスティーンPROFILE】

1988年10月2日生まれ、東京都出身。中学1年生からモデルを始め、日本、香港、LAで活躍。2015年に日本に帰国し、現在は日本をベースに活動中。ライフスタイルモデルとして運動と健康を多くの女性に広めるため、日々ワークアウト情報をSNSで発信している。現在、アンダーアーマー、DNSと契約し、広告塔としての顔も。

Official blog/栗原ジャスティーン Twitter/@Jay_C_Shell_12 Instagram/@shell.jay

――ジャスティーンさんは旦那様とラブラブで、読者にとって憧れのカップル♡ 出会い結婚について、改めて聞かせてください!

ホワイトデーが交際をスタートさせた記念日で、出会ってからもう今年で9年目。なぜか結婚記念日よりも付き合い始めた日を1番大切にしていて、いつも気合いを入れてお祝いしています。彼とはアバクロ(アバクロンビー&フィッチ)のバイトが一緒で、同じフロアになったのが始まり。電話番号を聞かれてからは、彼がバイトのシフトを私に合わせてきていたので(笑)、ほとんど毎日のように会っていましたね。そのとき専門学校に通っていたんですけど、いつもバイト先から学校まで送ってくれたり、友達とクラブに行って朝帰りのときも、車で迎えにきてくれたり。本人はそれが恥ずかしかったみたいで「用事があるから、ついでにピックアップするよ」とか言っていたんですけど、いや朝の4時に用事ある人いないでしょ! みたいな(笑)。「バレてたの? 恥ずかしい」と言っていましたけど、バレますよね! そんな感じで何回かアタックしてくれたけど、私はアメリカに引っ越すつもりだったから、YESと言えなくて…。最終的に、絶対NOは受け入れないみたいな感じだったので、もう一度考え直して、彼がこんなにうまくいく自信があるんだったら、この人についていこうと思ったんです。それがたぶん22歳になったばかりのときかな。最初から一緒にいるとすごくリラックスできるというか、普通とは違うなというピンとくるものがありました。初めて2人で出かけたときも友達にすぐ報告しましたし、自分の中で何かしら嬉しいっていう気持ちはあったんだろうなって。でもまさか付き合って、結婚するとは思わなかった! アバクロありがとうって感じです(笑)。そうじゃなかったら、今頃何をしているんだろうというレベル。彼以外に、いいかもって思った人なんていないですし、この人と出会わなかったら、誰とも付き合わずに過ごしていたのかなって(笑)。アバクロで出会って結婚している人が何組かいるんですよ。まさか自分がアバクロ恋愛するとは思わなかったけど!

――付き合ってから、どのくらいで結婚したんですか? 付き合っている頃と結婚してから変わったことはありますか?

結婚は付き合ってから4年目ですね。彼は日本に、私はアメリカに住んでいた遠距離の時期があったんです。2人とも夢を追いかけていたから、お金がまったくなくて、会いに行けないみたいな状態が半年間あって。そのときに彼が全財産使って、航空券と指輪を買って、プロポーズしに来てくれたんです。本当に全然お金がない状態だったのに、OKする私もどうだろうって感じですよね(笑)。でもこの人ならついていって大丈夫と思えたのは、やっぱり彼に自信があったからです。自信がある人って、周りの思考までも変えられるんですよ。しかも自信があるだけでなく、それに向かって努力していたから、恋愛面も今後の人生も、うまく行く気がすると思えたんです。結婚してからはまず、夫がすごく変わりました。本当にまるで別人かのように、いい方向に変わったんです! 本人いわく、家族ができたことで責任感が芽生えたと。妻が大事ということが第一にくるから、勝手なことはしないし、何事も2人の関係を考えてから判断して行動するようになりました。付き合っているときは、自分のことだけを考えて決める人だったんですよ。だから私から見ても、今の彼はまるで別人かのよう。結婚ってこんなにいいものなんだ! みたいな感じで(笑)、本当にありがたいです。出会った当時の彼にももちろん恋をしたけど、今の彼はちゃんと努力をして、見た目も性格もどんどんよくなっていっているから、それはもっと好きになってしまいますよね! 今はプロのアメフト選手をしながら、大学でコーチをやっていて、大学院にも通っています。選手をやりながら、今後のことも考えていて、本当に尊敬しますね。

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CÉDRIC DIRADOURIAN

――旦那様とはとても長いお付き合いかと思いますが、長続きの秘訣を教えてください!

話し合いですね。もともと彼はいろいろディスカッションしたいタイプではなかったんですよ。だから私がなぜ話し合いが大事なのかということを常に言って、何回も説明しているうちに、確かにそうだねってわかってくれたんです。最初の頃は、もちろん毎回話し合ってくれるわけでもなく、徐々に話すようになっていって、今は疑問に思うことなく話すようになりました。ここまでくるのに6年くらいかかりましたね。もちろん押しつけると向こうは引いてしまうしイヤになるから、優しく説明することが大事かな(笑)。私はいつも物事を2方向から考えるようにしていて、どちらかに片寄りすぎないように心がけているんですけど、それも長続きの秘訣のひとつだと思います。自分の気持ちが最初にあって、いろいろ考えて、私はこう思う。次に彼にとってはどうなんだろうというのを自分と同じくらい考えるんですよ。それから本人の気持ちを聞いて、解決するというか、自分の意見だけじゃなくて、男性の意見も聞くことによって、バランスのいいところがつかめる感じですね。彼も私の気持ちについて考えてくれるようになったから、揉めることはほぼないです。コミュニケーションをとって、話し合って、いい方向に進めるように、と常にやっていることが、今につながっているのかなと思います。もちろん付き合っていた頃は、彼の気持ちがわからないこともいっぱいありましたよ。遠距離恋愛だったので、久しぶりに会うとなるとこっちはワクワクしているのに、むこうはすぐ寝ちゃうとか。もっと話したいのに、なんで寝ちゃうの? イライラ、みたいな(笑)。そんなときに、たしか海外のコスモの恋愛ページで読んだんですけど、男性の場合は好きな人に会うと、落ち着いて眠くなるらしいって。それを知ると、あ、落ち着いてくれているんだって解釈できるじゃないですか。でも女性の場合はワクワクして眠れなくなるみたいなんですね。それって男女の差だから、こっちのワクワクを押しつけても無駄ですよね。男性は違う生き物だから、ということを理解するとイライラしないし、楽かも! 憎たらしかったことが微笑ましくも思えてきます。

――ジャスティーンさんはルックスもメンタル面も健康的なイメージですが、体を鍛えようと思ったきっかけは何だったんですか?

もともと運動は好きだったんですけど、今くらいやりたいと思ったのは、LAに行ってから。向こうでは女性もみんな鍛えていて、本当に輝いて見えたんです。すごく健康的で、自信を持っていて、女性らしくて、美しいことに衝撃を受けました。私もこうなりたい、これを本気で目指そうと思いました。日本でも走ったり、マシーンをやったりはしていたんですけど、こんなにやっているのに、なんで変わらないんだろうって思っていたんですよ。今思うと、あんなのはウォーミングアップ程度でしたね。全然トレーニングが足りてなかったから、そりゃ変わらないということに気がついて、体が変わるくらいのワークアウトを初めてするようになりました。そこまでやろうと思ったのは、LAで見た彼女たちのおかげ。私の人生を変えるくらいのインパクトを残したことがすごいですよね。向こうでオーディション会場に行くと、ヨガマットを抱えていたり、犬を連れてきていたり、スケボーに乗ってきていたり、運動している途中で来ましたみたいな、まさに私が理想としている感じの女性がいっぱいいたんです。日焼けしていて、体にボリュームがあって、飾らないありのままの私を見て! という雰囲気が、私の目には本当に美しく見えて。彼女たちに出会って、いろいろなことがガラっと変わりました。LAに行ってみて、本当によかったと思います。

――ライフスタイルモデルとして、美ボディの作り方や自分らしい生き方などを発信していますが、そもそもモデルという職業を選んだ理由は?

スカウトされて、楽しそうと思って始めたのが中学1年生のとき。モデルのことはまったくわからなかったんですけど、当時海外の雑誌ばかり読んでいて、作品がすごく好きになったんです。日本の雑誌はスナップをいっぱい載せるけど、海外では1枚の写真にすごく時間かけて、美しい作品を作るじゃないですか。そういったビジュアル作りに憧れて、ファッション界に携わりたいと思ったんです。その頃テニスをやっていたんですが、モデル1本でいくことを決めたとき、絶対にスポーツブランドのモデルをやるぞという目標はありました。今はアンダーアーマーと契約もできて、やっとやりたかったことが全部できるようになった状態です。スポーツに励む女性のかっこよさというものを表現したくて、それをイメージして、背景など全部決めて、これだっていうものを作っていく、その過程が好きですね。運動はずっと続けていたので、昔からスポーツ関係のモデルの仕事もやらせていただいていたんですけど、体が細くて、表現しきれてない自分に腹が立っていたんです。使っていただけるのはありがたかったけど、自分のイメージに自分の体が合ってない、こんなんじゃだめだ、って。やっと最近、理想の自分に近づけたかなと感じています。写真ができあがってから気づく、足りない部分はいろいろとあるんですけど、理想は大きな体。ビヨンセみたいに踊っていて筋肉もしっかりある女性とか、アスリートとか、なるべくそこに近づけたいんですよ。スポーツブランドがファッションブランドと何が違うのかといえば、運動している人が着るものということですよね。だからそれを表現するのは、運動していないファッションモデルやタレントではなくて、しっかりと運動している女性であるべきだと私は思うんです。ただ、そういうモデルがなかなかいない。だったら、自分がなろうという感じでした。とはいえ業界が求めているのは細くて色白のモデルで、そうじゃないと仕事がとれないという状態。10代のときは仕事をなくしてでも、理想のプロポーションを貫こうという勇気がありませんでした。当時はモードが流行っていたし、細くないといけない時代だったんですよ。そんな自分は自分らしくないし、きれいとも思えない。でも、みんなはこれを求めて、私を使ってくれているんだから…と、常にもがいていましたね。あの頃はボリュームのあるモデルなんてありえなかった。でもLAに行って、いろんな女性を見て、胸を張って生きている姿を美しいと思ったんです。仕事がなくなってもいいやと吹っ切れたのは20代後半になってからですね。人それぞれ性格も違うように、どんな体でもいいんです。ただ自分がやりたいことに合った体であれば。だから全員にビヨンセになってほしいとかではないんですよ。私はそれが好きだから、それに向かってがんばっているというだけです。目標に向かって頑張っていると、人はポジティブになれるし、輝いて、それだけで美しいと思うから。夫にこの話をしても、本当にそうだと思うって全力でサポートしてくれています。もし世界中の人が違うといっても、夫だけは味方でいてくれることはやっぱり心強いですね。

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CÉDRIC DIRADOURIAN

――常に体を鍛えているような印象がありますが、普段のライフスタイルを教えてください。日々の生活の中で、意識していることなどはありますか?

月~金曜まで、週5回ワークアウトしています。1回1時間半ほどで、そんなに長くはないんですけど、どうしても仕事でできないときは、土日のどちらかに。週5回必ずジムに行くということを決めています。運動するのが自然で、むしろやらないと体が鈍って、気持ち悪くなってくるんですよ。1週間のうち2日以上休むとストレスでモヤモヤする。体を動かすことが1番のストレス解消法ですね。でもお家ではお風呂上がりのストレッチだけで、ほとんどやらないんです。前は家でもやろうとしていたんですけど、そうするとジムに行ったときに、腹筋は後でできるからいいかってサボっちゃうんですよ。でも家に帰れば、家事をやっているうちに時間が過ぎていって、結局、今日はまあいいかとなってしまう。私の場合はジムで集中して100%やって、後はオフというふうにメリハリをつけたほうがいいことに気づきました。私、運動しかしていないと思われがちなんですけど(笑)、実は考え方的には全然違うんです。人生を豊かにしたいと思っていて、そのメインが運動なんです。運動を極めると人生が運動になってしまうことが多いですが、私の場合はそうではない。結構な割合にはなっていますが、それ以外もすごく充実しています。結局、どうして運動しているのかと言われれば、健康でもっと楽しい人生を送りたいからだと思うんです。トレーニングだけ頑張っていると、周りが見えなくなって、同じ意見の、同じトレーニングをしている人だけとくっついて、ほかはありえない、自分たち最高! みたいになりがちなんですよ。心を狭めるための運動だったら、やめたほうがいいと私は思います。運動と同じくらい、ほかの趣味にも時間をかけて、大切にしてほしいですね。私の場合は1番のリラックス法は旅行。いろんな世界を見るのが好きで、友達と激安旅行みたいな感じで、セブ島やグアムに行ったり、夫のオフシーズンはハワイやLAに行ったり、ほぼ毎月のように旅行しています。あと、料理はもちろん、本を読むのがすごく好き。読書の時間は夫婦共にできるだけ作るようにしています。自己啓発本みたいな、モチベーション上げるような本が好きかな。フィクションはほぼ読まなくて、誰かの人生についてとか、最近は室伏広治さん(元ハンマー投げ選手)の本を読んで、次はウサイン・ボルト(元陸上競技短距離選手)の自伝を読もうと思っています。そういう人たちも自分の種目だけじゃなくて、ほかに同じくらいのパッションを注いでいるんですよね。私が買った本なのに、夫が先に読んじゃったので、結構話を聞いちゃったんですけど(笑)、ボルトもダンスをして余裕を作ったり、室伏さんも水泳を極めてみたり、ほかのことをやることによって本業にもいい影響があったみたいです。ストイックになっていくと、どんどん時間を削っていく方向になるから、自分を広げることを常に意識していますね。今、トレーニング以外でいちばん情熱を注いでいるのは写真です!

――では最後に、カバーガールになった感想や読者へのメッセージをお願いします!

前からコスモが大好きだったので、携われただけでもすごく嬉しかったんですけど、さらにカバーガールになれるなんて、本当に感無量です。コスモは「こういう女性が美しい」という基準が最先端だと思うんです。そんなコスモが、私のことを認めて、理解してくれていることが本当にすごく嬉しい。結婚したからといって、夫をサポートするだけの人生じゃない、パワフルな女性がコスモですよね。私が考える素敵な女性って、第一に人生を楽しんでいる、次に芯が強く、自分が正しいと思うことを貫いている、そして趣味に全力で取り組んでいる、最後は、そうすることによって、周りや出会う人みんなをハッピーにできる女性なんです。そんな理想の女性になれるよう、皆さんと一緒に頑張っていけたらいいなと思います!

「モデル=細い」というスタンダードをくつがえす、鍛え抜かれたパワフルで女性らしいボディが支持されているジャスティーンさん。今までの日本にはなかった新しい美の基準をどんどん浸透させてほしいですね。目標に向かって努力を欠かさず、自分を磨きながら、旦那様とも素敵な関係を築いて、公私ともに充実したバランスのいい生活ぶりはさすがライフスタイルモデル。健康的で、スポーティで、ハッピーな生き方はコスモガールのお手本です。

撮影/Cédric Diradourian ヘア&メイク/RISA スタイリスト/町野泉美 モデル /栗原ジャスティーン 取材・文/江口暁子

PVCジャケット/98,000円(ファイブノット/エスティームプレス) 中に着たスイムウェア/26,500円(モスキーノ スイム/H3Oファッションビュロー) サンダル/14,800円(イエロー) チョーカー/48,000円(エレン ズベルディア/ヴィア バス ストップ ミュージアム) ※全て税抜価格