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Shoko Takayasu

12カ月間にわたって、グローバルな視点とポジティブな姿勢で私たちをリードしてくれたコスモポリタンの初代カバーガール、メロディー洋子さん。豊富な海外経験や知識をたくさんシェアしてくれました。そんなメロディーさんのカバーガールインタビュー、いよいよ最終回です!

【メロディー洋子PROFILE

1988年7月30日生まれ、アメリカカリフォルニア州出身。モデルとして、さまざまな女性ファッション誌、広告、テレビやCM、MV、ファッションショーで活躍中。 青い空と青い海に囲まれて育った天真爛漫でアクティブなCalifornia Girl。現在ARTISTIC & CO.社「THE VEGAS (美顔器)」、festaria(ジュエリー)のイメージモデルを務めている。

Official blog/メロディー洋子公式ブログ Twitter/@melodyyoko Instagram/@melody.yoko.reilly Facebook/メロディー洋子公式Facebook

――3月でカバーガールは卒業となりますが、今の気持ちを教えてください。

もう卒業しちゃうんですね…。もう1年たったの? と思うくらいすごく早かったし、本当にいろいろなことができて、自分でも成長したなと感じています。モデルの仕事だとそこまで個人をフィーチャーされたことがなくて、その雑誌のテイストに合わせるのが仕事だった部分もあるんですけど、初めて本当の私の中身もちゃんと見せてくれた、出してくれたのがコスモだったので、すごくありがたいなと思います。私はずっと前からコスモが好きだったので、今回読者の皆さんと一緒に1年を過ごせたこともすごく嬉しいですし、この1年間、インタビューを読んできてくれた皆さんと一緒に成長できたかなって思いたいですね。たぶん最初から私は、自分が「モデル」とは考えてなかった部分があったんです。12年間、自分がモデルじゃないと思いつつ、ずっとモデルをやっていたというのは、え? と思われるかもしれないんですけど(笑)。モデルとして何かの「役」を演じるのではなくて、コスモでやっと本当の私、メロディー洋子という人間として仕事ができて、表現できたことがすごく嬉しいです。この1年のおかげで、12年間がんばってきてよかったと思えたかもしれないですね。もちろん12年間がんばってきたから、コスモが私を選んでくれたというのもあると思います。やっと今、このチャンスで自分らしさが出せるようになって、メロディー洋子としてここまでできたということが本当に嬉しい。コスモがもっと前からあったら、もっと早かったかもしれないですけど(笑)、このタイミングだからできたことかもしれない、なるほどと思うところもあり、人生ってすごくおもしろいなと思います。

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Shoko Takayasu

――これまで自分にとって大きな意味を持つ「卒業」ってほかにもありましたか?

私はちょうど高校を卒業したとき、17歳で日本に来たんです。何も知らないまま、何も決まっていないまま、遊びにくるつもりで日本に来て、モデルの仕事が始まりました。高校生の頃の私は、モデルになるなんて絶対ありえないと思っていたんじゃないかな。大学に行く前に夏休みの2カ月間だけ、モデルの仕事を試しに行くようなつもりだったんです。アメリカの大学に進学することが決まっていたから、絶対に9月にはカリフォルニアに戻ると思っていました。でもモデルの仕事がどんどん決まっていって、初めて雑誌のファッションショーの仕事に呼ばれたのがちょうど9月。その週にアメリカに帰って、大学に引っ越すときだったんです。日本に残ってファッションショーに出るか、カリフォルニアに戻って大学に行くか、一週間しか考える時間がなかったんですけど、日本に残ることを自分で決めました。そのときは本当にEverything is possible、何でもできる! って、夢が広がっているときでした。それでここまでやってきたわけですから、今、カバーガールを卒業するにあたり、またそのときの気持ちに戻ってきた感じがします。この3月で卒業して、4月から何でもできるって! でもそれが何になるかはまだ決まってないんですけど、逆にそのほうがいろいろなことが入ってこられると思うんです。モデルの仕事のスタートもそういう感じで、日本に来たら、いきなり仕事が決まったから。

――カバーガールを卒業するタイミングで、この12年間を振り返って、いかがですか?

グラジュエーションというと悲しいこともありますけど、もう悲しくはいたくないかな。これまでいっぱい悲しいことも経験したから、それを乗り越えてここまできた自分をたくさんの愛情で幸せにしてあげたいし、よくがんばったねって許してあげたい。たぶんそういう葛藤はこのエンターテイメント業界の見えないところだと思うんですけど、雑誌や映画で見られている自分はいるけど、本当の自分が誰なのかってところでみんな苦労しているんじゃないかな。世間が思っている「自分」にならないとダメで、どれだけ演技で、どれだけメイクで、どれだけファッションでなりきったとしても、本当の自分とのギャップがあるんですよね。私の場合、自分が「日本人」じゃないってことにも、最近やっと気がつきました。自分ではアメリカ人だと思いつつ、でもアメリカ人にとってはアメリカ人じゃないし、日本人にとっては日本人じゃないから、ずっと自分が誰なのか、悩んだりしていたんですね。この業界で日本人のやり方に合わせてがんばってきたつもりだったんですけど、絶対にアメリカ人のやり方でやってきていたなって(笑)。今はここまでがんばってきた自分に感謝しながら、またレベルアップして次のステージを目指したいと思っています。チョウチョになるためにはもう芋虫には戻れないので、生まれ変わるしかない感じですね。ちょうど私の人生でも、仕事でも、いろいろな意味でイチから始められるタイミング、なんでもできる時期になっての卒業だと思います。だから卒業するというより、これから始めるという気持ち。この1年、1カ月ごとにいろいろな話ができましたし、12個のステップをみんなで一緒にあがってきたから、これからどんどんステップアップして、また一緒に飛ぼう! そんな気持ちです。

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Shoko Takayasu

――今後はどういう活動をしていきたいですか?

17歳のときの気持ちをもう一回感じたくて、この1年間コスモと一緒にがんばってきたところ。まだ今後の予定は全然決まっていないけれど、今はそれで十分なんです。また4月にインタビューしてくれたら、何かわかっているかもしれないんですね(笑)。周りのいろいろなものが変わってきて、自分の中でも変化があって、また次に行くためには一回全部、手放さないといけないと思っています。どこに行けるか、サプライズみたいな感じ。どこに流れていけるかは必要なところに行くしかないので、そこから新たにやるしかないと思っています。モデルとしてもここまで来たから、また次のステップでも絶対に成功できるって思っていますし、それがどんなことなのか、すごく楽しみにしています。たぶん大人になっていくと、どんどん自分のことを決めつけてしまうと思うんです。でも今の私は何も決めなくて、とにかく何でも、全部やりたいという気持ち。とりあえず楽しく生きたいなと思っています。今、世界がすごく狭くなっているので、どこでも仕事を受けられるとポジティブに考えていますし、ずっと言ってきたことですけど、グローバルに活躍したいですね。11年、12年かかったけど、LAに戻ろうかなと考えていて、やっとその時期がきたかなと思っています。もちろん私は日本人でもあるし、日本が大好きだから、日本は私の人生の居場所のひとつ。どこにいても遠くは感じないですし、仕事でもご縁があると思っているので、心配はしていないです。次の仕事はクリエイティブなところに入りたいですね。プロデュースなどでアイデアを出したり、映画もやりたいなって。もう30歳だけど(笑)また17歳の気持ちに戻って、何でもできる! と思える時期にやっと入れたことが、すごく嬉しい♡ 人生はどんどんハプニングが起こるから、そこが楽しいところですよね!

――最後にコスモポリタンのカバーガールをやって、いちばんよかったと思えたことは?

モデルとして活動したきた12年間、ちゃんと伝えれれなかった部分をこの12回のインタビューで初めて言えたこと! 12年間話したいことがいっぱいあったけど、実は誰も1度も聞いてくれなかった。誰かが聞いてくれたことがすごく嬉しいんですよね。ここで話せたことですっきりできましたし、だからこそ次に行ける気持ちです。卒業だからといって重い気分ではなく、充実感があります。まだまだ言いたいことはありますよ! これからもっと自分を出していきたいし、それを聞いてくれる人がひとりいるだけでもすごくありがたいと思います。そして自分の中に、人に伝えられるものがあるというのもすごく嬉しい。これからも自分が経験してきたことをみんなにシェアしていきたいです。このカバーガールの仕事が最初のステップとして、ちょっとだけでも種まきできたかな。みんなとメロディーが近づけた気がします。私は職業がモデルなだけで、みんなと同じ女性で、みんなのおかげでやっていけるんです。みんながいないと私は生きていけないし、私がいないとみんなが生きていけない、そんな関係をこれからも築いていきたいし、一緒に楽しいところにいきたいなと思っています。だからやっぱり卒業とは思えないですね。終わりじゃなくて、これがスタート。コスモは本当にずっと大好きだし、カバーガールではなくなっても、心はずっとコスモガールだから、これからもずっとそれは変わらない。このインタビューがなかったら、ここまでの気持ちになれなかったと思います。皆さん、本当にありがとうございました!

いつもポジティブでハッピーオーラ満載、グローバルな経験がとっても豊富なメロディーさん。この1年間のインタビューは、これまで雑誌で見ていたファッションモデルとしての一面とは違う、新たなメロディーさんに出会えた場でもありました。ときには悩みや葛藤をオープンに打ち明けてくれながら、人生を楽しもう! という前向きな姿勢で、私たちをインスパイアしてくれたメロディーさん。これからも永遠にコスモガールでいてくださいね!

撮影/Shoko Takayasu ヘア&メイク/堀紘輔(プラスナイン) スタイリスト/町野泉美 モデル /メロディー洋子(DIVINE) 取材・文/江口暁子

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