女性たちの友情や人生を謳歌する姿を描き、長年愛され続けている大ヒットドラマシリーズ『セックス・アンド・ザ・シティ(SATC)』。放送開始から25周年を迎えた同作品の制作スタッフが新たに明かしたのは、実は主役であるキャリー・ブラッドショー役を違う俳優が演じる可能性があったということ。

エグゼクティブプロデューサーであるマイケル・パトリック・キングと脚本家たちが撮影の裏話などを披露するポッドキャスト番組『And Just Like That... The Writer's Room』の最新エピソードに、キャリーを演じたサラ・ジェシカ・パーカー、シャーロット役クリスティン・デイヴィス、そしてミランダ役シンシア・ニクソンが登場。

celebrity sightings in new york city july 20, 2021
James Devaney//Getty Images

同エピソードでは、ドラマ誕生までの紆余曲折についてそれぞれが振り返っている。

最初のオファーはサラだったものの…

監督のダレン・スターは、原案の時点からニューヨークを拠点にしていたサラをキャリー役としてイメージしており、実際にサラにオファーしていたそう。イメージに合わないのではという不安があったサラに対し、ダレンは「サラの声がしっくりくる」と説明。

一方で、当時のサラは結婚予定だったこと、ヌードシーンについて消極的だったこと、その他の仕事との兼ね合いや7年という長期間の契約への不安があったという。これに対しダレンは、サラの要望に寄り添い受け入れたんだそう。

シャーロット役を演じたクリスティンに打診

サラが同役を引き受けない可能性を考え、候補を探していた制作スタッフ。そこで、最終的にはシャーロット役を演じたクリスティンが、オーディションに声をかけられたという。

ところが、原案ではタバコを吸いながら激しい言葉遣いをするキャラクターだったキャリー役の設定に対し、クリスティンは怖気ついてしまったんだそう。そこで、自らシャーロット役に興味があることを伝えたという。

「素敵な役だけど、私には無理です! 脚本を読むことすらできません。私はどちらかといえば、このもう一人の女性の方です。詳しく描かれていないけれど、この女性には共感します。私が演じたいのはこの役です」

そう伝えると、ダレン監督は了承。その後にシャーロット役のオーディションに参加することになり、見事に役を射止めたのだった。

ミランダ役を演じたシンシアもオーディションに参加

実は、ミランダ役を演じたシンシア・ニクソンも早い段階からキャリー役のオーディションを受けていたことが明らかに。オーディションに呼ばれて参加したものの、「何かが違う」と断られてしまったんだそう。

「その頃の私は、『SATC』の主要な登場人物は7人くらいいるんだと思っていました。普段はあまり積極的な性格ではないのですが、この時は『ニューヨークで撮影なんて、めったにないこと。そのうちの誰か一人なら演じられるはず!』と諦めなかったんです」

キャリー役には抜擢されなかったものの、ミランダ役に応募するよう言われたというシンシア。何度かオーディションに呼ばれ、カメラテストまでしたものの、なかなか正式な返事がもらえなかったという。その煮え切らない態度に、彼女のマネージャーが制作スタッフにしつこく電話をして泣きながら説得したというエピソードも明かされている。

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まもなく配信開始予定の続編『And Just Like That...(原題)』シーズン2では、元恋人のエイダンはもちろんキム・キャトラルが演じるサマンサなど、『SATC』の人気キャラクターたちが続々とカムバック予定。キムと他キャストの共演シーンはないと伝えられているものの、実際にサマンサがどのようなストーリーを紡いでくれるのか、こちらもファンは見逃せない。