モナコ王室をテーマに取り上げた、新たな歴史ドラマが制作されることが明らかになりました。しかも、Netflixのドラマ『ザ・クラウン』とは異なり、王室のお墨付きとなる作品です。

前編の『Monaco: Part I — The Rock(原題)』は、グレース公妃の孫とそのパートナーたち(アンドレアとピエールのカシラギ兄弟、シャルロット・カシラギの夫ディミトリ・ラッサム、ベアトリーチェ・カシラギ(ピエールの妻、旧姓ボロメオ)の4氏が制作を担当します。

モナコ王室が映画&ドラマに!グレース・ケリーの孫がプロデュース
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左からピエール・カシラギ、ベアトリーチェ・カシラギ、アンドレア・カシラギ、タチアナ・カシラギ、シャルロット・カシラギ、ディミトリ・ラッサム、アレクサンドラ・フォン・ハノーファー王女、ベン・シルベスター・ストラウトマン。

フランソワ・グリマルディが1297年、「ザ・ロック」と呼ばれるモナコ・ヴィルを掌中に収め、モナコを征服したことを起源とするモナコ公家グリマルディ家と、築きあげてきた“王朝”の物語となるそう。

ラッサム氏は<ヴァラエティ>誌に対し、「知っていると思っていた話の、表面的なことしか知らなかったことがわかりました。つまり、家族、冒険、陰謀…あらゆる意味で、この話は叙事詩と言えるものだったのです」と語っています。

「ベアトリーチェとアンドレア、ピエールのおかげで知ることができた700年以上前のモナコ公家グリマルディ家の始祖の真実のストーリーは、私がこれまでに発掘することができたもののなかで、最も魅力的な物語のひとつです」

4氏が立ち上げたモナコの映画制作会社「アストレア・フィルムズ」はこの作品について、テイラー・シェリダン監督が手がけたテレビドラマ『イエローストーン』のようにシリーズ化することを計画しているもよう。

このグリマルディ家の始祖から始まるモナコの歴史を描く映画・テレビドラマのシリーズについて発表した声明では、次のように述べています。

「何世紀もの間、古文書や私信の中に隠され語られてこなかった、魅力的で壮大な物語のその量に圧倒されました。そして私たちは、その“始まり”から始めることにしました」
monaco palace city
michel Setboun//Getty Images

「アストレア・フィルムズ」によると、パート1の脚本は、ドラマ『ラスト・キングダム』や『ヴェルサイユ』などを手がけてきたプロデューサーのマーサ・ヒリアー氏が担当する予定です。また、制作にはフランスの制作会社「パテ(Pathé)」と「チャプター2(Chapter2)」、メディア企業「メディアワン(Mediawan)」も参加します。

「パテ」のアルダヴァン・サファイーCEOは、「劇場公開でも、シリーズ化のフォーマットでも、IP関連ではほぼ無限の可能性があると考えています」と述べ、このストーリーが知的財産(IP)に関連して生み出す利益は計り知れないとの見方を明らかにしています。制作は2024年中の開始を予定しているとのこと。

From: 25ans