ロイヤルファミリーの一員になるということは、数々のルールに従って生活することでもあります。「サインをしてはいけない」ということも、守らなければいけない決まりのひとつ。
ロンドンで開かれている英王立園芸協会(RHS)主催のチェルシー・フラワー・ショーを訪れたキャサリン皇太子妃は、会場で行われたイベントに参加していた子どもたちに、そうしたルールについて教えてあげることになりました。
何人かの子どもたちからサインを頼まれた皇太子妃は、「自分の名前を書いてはいけないんです。でも、絵は描けますよ」と答え、花や木の絵を描いてあげたそう。そして、別の子どもにはこう説明していたそう。
「私の名前はキャサリンですが、サインをしてはいけないことになっているんです。それは、決まりのひとつなんですよ」
サインが禁じられていることについて、こうしたクリエイティブな方法で対応したのは、キャサリン皇太子妃が初めてではありません。2018年、公務でウェールズのカーディフを訪問したメーガン妃は、サインが欲しいと願い出た少女、ケイトリン・クラークさんのサイン帳に、名前の代わりにハートとスマイルマークを添えて、「Hi Kaitlin」と書き込んだそう。
しかし、名前のスペルが違っていたそうですが(正しくは「Caitlin」)、ケイトリンさんは「まったく気にしません」と述べていました。
「まだドキドキしています。これまで、ロイヤルメンバーにサインをもらったことはありません。きっと皆がうらやましがると思います」
ロイヤルメンバーがサインをすることを禁じられているのは、そのサインが複写されたり、偽造されたりするリスクを回避するため。
もちろん、ヘンリー王子もこのルールに従わなければならないのは同じ。ただ、それでも王子は2010年、けがをしていた少女のギプスに、「早く治してね」という一言とともにサインをしていました。
また、同じ年にイングランドのコーンウォールで起きた洪水の被災者たちのもとを訪れたチャールズ皇太子(当時)は、地元民のリクエストに応え、1枚の紙に「チャールズ、2010年」と走り書きをしたそうです。
このとき<テレグラフ>紙は、チャールズ皇太子が「字が汚い」ことを謝罪し、「立ったまま字を書いたことがないため」と弁明していたことを伝えました。それでもサインをもらった人は、大喜びだったといいます。
ロイヤルたちは、訪問先の来訪者名簿に記帳したり、公式の文書に必要な署名をしたりすることもまれにありますが、いわゆるセレブリティが色紙に書くようにサインを残すことは、決してないそうです。
From TOWN&COUNTRY