元スーパーモデル、ケイト・モスの“迷言”として多くの人の記憶に残る「何よりおいしいのは、痩せ細っているという感覚」という言葉。セレブたちの“ビーチボディ”やブランドが広告に採用するやせ細ったモデルたちの写真であふれた雑誌を見て育った世代は、特によく覚えているはず。
発言から十数年がたち、48歳になったケイトが、間違いなく多くの人たちに影響を与えたこの“悪名高い”言葉によって受けた批判について、出演した『BBC』のラジオ番組で明らかにした。
ケイトによると、実際のところ、このフレーズは自身の言葉ではなかったという。同居していたヘアスタイリストのジェームス・ブラウンが間食防止のためにふざけて冷蔵庫のドアに貼っていたのを見て、自身の“座右の銘”として発表したのだそう。これが後に拒食症を支持するグループのウェブサイトに掲載されて広まり、批判を招くことに。
ただ、この言葉を発したことで、ケイトはヘロインその他の薬物依存症の人たちの外見的な特徴を表す「ヘロインシック」の“イメージキャラクター”のような立場を確固たるものにしてしまった。
そして、ケイトは自身が「ヘロインシック」の代名詞とされたことには、反発していたという。自身は拒食症だったことも、ヘロインを使ったこともなく、多くの人たちが抱える問題の「スケープゴートにされていた」と主張している。
ケイトは以前、過去のこの発言を後悔していると述べている。また、自らがトップモデルとされていた当時と比べ、現在のモデル業界がより幅広く多様性を受け入れるようになったことを「歓迎している」とのこと。
2018年にアメリカの『NBC』テレビの番組に出演したケイトは、そうした業界の変化は「正しいことだと思う」とコメント。サイズも肌の色も背の高さも、人によって本当にさまざまだとして、「すべての人たちを代表するモデルが、なぜ同じひとつのサイズでなければならないの?」と問いかけていた。
また、ケイトは自身について、モデル・エージェンシーを設立して以来、「良い方に変わった」と明かしている。「体に気を使うようになった」という彼女は、次のように語っている。
「きちんと寝ているし、たくさん水を飲んで、コーヒーは飲みすぎないようにしている。タバコの本数も減らしているのよ」
From COSMOPOLITAN UK