アヒルやガチョウに強制的にエサを食べさせ、肝臓を肥大させて作る高級食材フォアグラ。その生産に反対するチャールズ国王は、「残酷な方法が用いられている」として物議を醸してきたこの食材について、王室が提供する食事のメニューに含めることを禁じたという。

つまり、ロイヤルたちが住まいとしたり、毎年一定の期間を過ごしたりするすべての場所――ロンドンのバッキンガム宮殿はもちろん、バルモラル城(夏の休暇で滞在)、サンドリンガム・ハウス(クリスマスに滞在)、ウィンザー城(現在は住人はいない)、ヒルズボロ城(北アイルランドの公邸)――のいずれにおいても、フォアグラは提供されないことになる。

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イギリス王室は、国際動物愛護団体「PETA」に宛てた手紙のなかで、この決定について事実であることを認めている。王室はフォアグラの売買に関わることはなく、「この方針を変更する予定はない」という。

ちなみに、『デイリー・メール』紙や『サン』紙は過去に、キャサリン皇太子妃の好きな食べ物のひとつがフォアグラだと伝えている。国王のこの決定を、キャサリン妃はどのように思っているのだろうか…。

キャサリン皇太子妃 チャールズ国王
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いずれにしても、チャールズ国王は以前から、フォアグラを食べることに反対してきた。『テレグラフ』紙は2008年、「皇太子(当時)が自身の私邸で働くすべてのシェフに、フォアグラの提供をやめるよう命じた」と伝えている。また、フォアグラを販売していた地元のチーズ店から、「王室御用達」の認定を取り消そうとしたこともあるという。

PETAのバイスプレジデントであるエリーザ・アレン氏は、発表した声明で、ほかの人たちも「国王の例に従うべき」だと主張。「今年のクリスマスもそれ以降も、フォアグラはメニューから外すべきです」としている。

また、「痛々しいほど無理やりエサを食べさせられている鳥たちの映像を見れば、ランチは食べたくない、と思う人もいるはず」だと述べている。

なおPETAは、王室の決定を歓迎し、ピクニック用のかごいっぱいに詰めた「植物性フォアグラ」をチャールズ国王に贈ったという。

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