ファッション業界をはじめ、あらゆるタイプの女性たちの美しさに焦点を当てる活動が活発化している昨今。

その中でも特筆したいのが、米有名スポーツ週刊誌の『スポーツ・イラストレイテッド』。長年の人気企画である同誌の「水着特集」は、多様性の美しさを広めることに力を入れ始めたことで、近年ますます注目を浴びているよう。

今月15日(現地時間)に発売されたばかりの最新の水着特集号でも、バラエティ豊かな人選や、そこに込められたメッセージ性の強さが素晴らしいと、多数の海外メディアで話題に。

「どの体も、どの年齢も、みんな美しい」というテーマの元に制作された今回の特集号。ここではその誌面で素晴らしい肉体を披露したモデルたちの一部と、彼女たちが特集に込めた思いを紹介していきます。

アシュリー・グラハム(28歳)

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イスクラ・ローレンスと同じく、プラスサイズモデルとして人気を集めるアシュリー・グラハム。2016年の水着特集号では表紙を飾った彼女が、今年も昨年に続いて誌面に登場。

「水着特集の表紙を飾れたことは、私の人生を大きく変えた」と動画の中で語る彼女は、今では世に多様性の重要さを広める活動において、使命感を感じているそう。

今回の特集号内に掲載される、彼女自身が手がけた水着コレクションの広告では、撮影で訪れたプエルトリコに住む現地の女性たちを巻き込んだというアシュリー。

「現地に暮らす、体型タイプもバラバラの、モデルではない女性たちと撮影するのはとてもエキサイティングな経験だったわ。私が作った水着を着ると、誰もがゴージャスに見えるってことが証明できたしね」と、アシュリーはプレスリリースでコメント。

「これからもファッション業界において、美しさの基準を変えるための活動や、あらゆる美しさを広めるための活動に、力を注いでいきます」

マイラ・ダルベシオ(29歳)

続いては、アシュリーと同じくプラスサイズモデルとしてカルバン・クラインの広告などで活躍し、今回が同誌の水着特集に初登場となったマイラ。

彼女は今回の特集号に参加できたことについて、その喜びを綴ったコメントをInstagramに投稿。

誰かに「水着特集なんかに出るのは、男性の"おかず"にされるようなもの」と言われると、悲しい気持ちになる。事実はまったく逆で、私は自分の体を愛おしく思っているし、それこそが私がこの特集で伝えたいことだから。私が砂の上でお肉のついた体をさらすのは、男性のためじゃなくて、自分のため。だって、この体やサイズに自信を持てるようになるまで、長年ももがいてきたのよ。今は女性たちに、「みんなも強く、賢く、セクシーになれる」ということを示せる自分に誇りを持ってるわ。

ハンター・マクグラディ(23歳)

お次は、昨日コスモの記事でも紹介した、新人プラスサイズモデルのハンター。彼女も今回の特集号の重要な要素となる1人。なぜならハンターは、同誌の水着特集に登場した歴代モデルたちの中で、もっともサイズが大きな女性だから。

今回の特集号参加について、「真の"美"は、全ての体型とサイズから成り立っているの。だから数字なんて関係ないわ。こんなに自分の体がセクシーに思えた撮影はなかった♡」とコメントしている彼女。今後の活躍にも期待!

セレーナ・ウィリアムズ(35歳)

スポーツ界から参戦したのは、女子プロテニス選手のセレーナ・ウィリアムズ。誌面では、その鍛え上げられた肉体を堂々と披露。

US Weekly>によると、セレーナは今回の撮影に参加した経緯について、「自分の体に心地良さを感じても良いんだって、みんなに気づいてほしかったの。強く見えるのも、セクシーに見えるのも、女らしく見えるのも、たくましく見えるのも、全部OK! 私と同じような体型の人たちに、そう伝えたいのよ。みんなにも、自分の体について『私だってイケてるじゃん』って思ってほしい。それが私の願い」とコメントしているそう。

クリスティ・ブリンクリー(63歳)

そして、先日コスモでも取り上げたのが、今回の号に最年長モデルとして登場したクリスティ。誌面では2人の娘と並んで、とても63歳とは思えない見事なボディを披露!

最初にオファーを受けたときは、「この年齢で水着なんて、ありえない!」と思ったというクリスティ。

でも、最終的には「女性たちは(年齢という)数字によって、自分の可能性が狭まると感じているのよ。だから私が水着になることで、年齢に対する"決めつけ"のイメージを変えるきっかけになったり、女性たちの心から、年齢を重ねることへの恐怖心を取り除けたらって思ったの」という思いから、特集への参加を決めたのだとか。

さらには、ディレクターまで水着に!

最後に紹介するのは、誌面にこそ登場しなかったものの、特集号が発売されたタイミングでInstagramに水着姿をアップした、同特集ディレクターのMJデイさん。

投稿コメントの中で、「小さなころからビーチで過ごしてきたのに、自分の体について心地よく感じたことが一度もなかった。一番痩せてた時ですらね。私たちはみんな、"今の自分"を愛する必要があるわ。たとえそれが、どんな自分であっても」と告白した彼女。続いて動画の中でも、このようにコメント。

かれこれ19年間「水着特集」を手掛けてきましたが、今日は私自身が水着になります。その理由は、今回の特集号が、『スポーツ・イラストレイテッド』の水着特集史上、もっとも多様性を表現した号だから。あらゆる年齢、体型、そして様々な背景を持った女性たちが登場しています。

私たちはもっと、自分たちの強さや美しさを讃えたいはず。でも、いったい誰を基準にすればいいのか? だから私が決めました。"美しさの基準は1つじゃない"ということを発信していくことを決めたんです。 

「女性の、女性による、女性のための水着特集」といっても過言ではない今回の特集号。登場したモデルたちをはじめ、多くの女性たちの活動によって、これからも「自分を愛する」ムーブメントは勢いを増していきそうです♡