愛し合って結婚した2人でも、長く一緒にいれば時に「離婚」の2文字が頭をかすめる瞬間もあるはず…。でもそんなときこそ、再度2人の関係を見直し、共に生きていくことの利点を改めて確認するチャンスなのかも。

そこで<redbook>から離婚弁護士たちが教える、「離婚に至らない夫婦の特徴」をご紹介。下記いずれかに当てはまる夫婦なら、早まらずにもう一度ゆっくりお互いに向き合ってみて。

1.コミュニケーションが取れている

夫婦関係はコミュニケーションの上に成り立っているもの。長く一緒にいれば良いことも悪いことも起るけれど、話し合うことができる夫婦ならいつか必ず辛い時期を乗り越えることもできるそう。「結婚しても大丈夫なカップルの資質で、もっとも大切なのは『コミュニケーション能力があるかどうか』です」と語るのは、弁護士事務所「Meyer, Olson, Lowy, and Meyers」の創立メンバーであり、パートナー弁護士のリサ・ヘルフェンド=メイヤーさん。「婚前契約にはじまり、その後家計のやりくりや家族問題など、コミュニケーションで解決できることは多岐に渡ります。つまり幸せな結婚生活に"2人のコミュニケーション"は不可欠なのです」。

2.スキンシップが自然にできる

たとえうまくいっていない時期でも、愛情表現を忘れないことで、2人の絆を再確認できるもの。「夫婦間の愛情表現はセックスだけではありません。キスや手を握るなどさまざまです。こうしたスキンシップが自然にできることは、夫婦の大切な要素の1つです」とヘルフェンド=メイヤーさんは説明。

3.互いのために妥協できる

いつも自分の意見を押し通すのではなく、お互いのために妥協点を見いだせる2人であることも長く続くカギなんだとか。「例えば映画に行こうと決めたところで、2人が見たい作品が違う場面はよくあること。そんなとき、2人共楽しめる作品を一緒に考えられるかは、関係を占うバロメーターと言えるでしょう」とヘルフェンド=メイヤーさん。

4.結婚による恩恵を感じている

「結婚から得ている"利益"を失うのが怖い」という気持ちがある場合、離婚を思い留まる夫婦が多いそう。「結婚していることで受けている恩恵はたくさんあるはずです。でも離婚すればそれらはすべて消え去ってしまいます」と語るのは、「Warshaw Burstein LLP」で家族法の弁護士として活躍しているニーナ・タンカさん。「保険の共同加入や税金の控除など、既婚者だけが得る実質的な利点は多いのです」。

5.「一緒に何かを始めよう」という意欲がある

新しい経験をシェアすることは、2人の気持ちを常にフレッシュに保つ要素に。つまりこれができる2人は「関係が続きやすい」ということ。そう解説するのは、「SmolenPlevy」の家族法専門弁護士であるキャサリン・デッカーソンさん。「新しく何かを始めることは、計画から実行までのプロセスも含め楽しみや期待感を分かちあい、共に思い出を共有することを意味します。恋人時代のデートのドキドキ感を思いおこし、愛情を再確認できる行動です」。

62人で笑うことがある

興味の対象が一緒だったり、ユーモアのセンスが似ていることは「一緒にいたい」という気持ちをより強くするもの。「同じことで一緒に笑えるということは、ステキな時間を共有しているということ。笑いはストレスを緩和するだけでなく、幸福感を生むエンドルフィンを分泌し、ポジティブな気持ちになれますから」とデッカーソンさん。

7.それぞれが自分の趣味を持っている

(「6」のように)共通項があることが結婚生活の潤滑油的役割を果たすのも事実。一方、それぞれが独自の興味の対象や趣味を持っていることで、"自分だけのスペース"が生まれ、2人の関係にほどよいバランスを保てることもあるのだそう。「自分だけの関心事を持つことは("配偶者"としてだけでなく)"自分自身"を持ち続けることを意味します」とデッカーソンさん。「しかしそれだけでなく、相手の趣味を尊重し、時には一緒にシェアしようとすることも大切ですけどね」。

8.お互いを信頼している

「関係がこじれてしまっているときであっても、お金の管理や子どもの教育など基本的な点では互いを信頼していると言える場合、早まって離婚を考える必要はないと思います」と語るのは、「Wade, Grimes, Friedman, Meinken, and Leischner PLLC」の家族法専門弁護士であるキャロリン・グライムスさん。「『もう相手を信頼できない』というのであれば、離婚を選択せざるを得ないこともあるでしょう」。

9.お互いを尊敬している

幸せな結婚生活はコミュニケーションと信頼、そして尊敬から成り立つもの。もしお互いを尊敬しあう部分がまだ残っているのであれば、問題がどこから発生したのか改めて考えてみるのが良さそう。「2人が尊敬しあうことは、結婚生活において重要なこと。尊敬する気持ちがなくなったのであれば、それは関係が終焉したことを意味します」とグライムスさん。「お互いを傷つけあうようなケンカの最中であっても、相手を尊重するような言葉や気遣いが見られるのであれば、離婚を回避できる可能性があります。また、パートナーへの尊敬の気持ちが欠落していると自覚しているのであれば、そこから見直してみるという方法もあるはずです」。

10.「やり直したい」という気持ちがある

完璧な結婚など存在しないものだけど、グライムスさんによると「この時期をどうにか乗り切りたい」と思えることが離婚回避のカギなのだそう。「どんなにケンカし合ったとしても、双方が『関係を修復したい』と思っているのであれば、離婚は避けられるはずです。でもその場合、両者とも我慢強く、時間を掛けて取り組む覚悟が必要です」。

11.経済観念が似ている

お金が原因で離婚に至るカップルは多く、逆に経済観念が同じカップルは関係が長続きする可能性が高いんだとか。「夫婦どちらも倹約家で、身の丈にあった暮らしをしている場合、老後困らないように準備しておくべき、という共通の目標を持つことができるんです」とクレインさん。

この翻訳は、抄訳です。

Translation: 宮田華子

Redbook