「スパイス・ガールズ」のスケアリー・スパイスとして知られるメラニー・ブラウン(メル・B)。テレビの司会者としても活躍しているメラニーは、2007年に映画プロデューサーのステファン・ベラフォンテと結婚。結婚生活では、ステファンからのDV(ドメスティック・バイオレンス)に苦しんでいたことを、2017年に初めて明かしました。

衝撃の告発から約4年が経った今、メラニーが新たに明かしたのは、家庭内暴力が自身の人生に与えた影響について。

5月21日(現地時間)、『The Guardian』のインタビューのなかでは、「結婚生活が幸せだ」と言い続けていた当時の心境を振り返りました。

「私の頭の中では、抜け出すことはできないと思っていたので、嘘をつくのが義務でした」
「悪夢のような生活をしていても、外では全てが大丈夫なふりをします。恥ずかしいと感じていたし、罪悪感もあったうえに、(言ったところで)誰も信じてくれないと思い込んでいたからです」
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David M. Benett//Getty Images

続けて、「殺されるかもしれない」と恐怖を抱いたことや、自殺しようと思ったことを告白。メラニーは、結婚当初は元夫を「本当に素晴らしい人だと思っていた」とし、「DVは些細なことからエスカレートした」と振り返りました。

「服装に関しても、『そのドレスを着るのはやめな。代わりにこれを買ってきたから』と言われるなどして、強制ではないものの、徐々に全ての選択肢を奪われていきました。それに気づかず、初めは『なんて優しいんだろう』と思っていた自分がいたんです」

服装を指定される以外にも、母親に頻繁に電話しないように諭されたりして、徐々に行動がコントロールされていったというメラニー。気づいたときには、自分の家の鍵、車、クレジットカードさえも所持させてもらえなくなっていたんだそう。

「やがて私の力はすべて奪われ、頼れるのは元夫だけになっていたのです」
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ALBERTO PIZZOLI//Getty Images

さらに、彼の元恋人もDVを訴えていたのにも関わらず、「彼女は頭がおかしかった」という元夫の言葉を信じ、危険信号を見過ごしていたことも明かしました。

父親の末期癌のため、元夫と住んでいたカルフォルニア州ロサンゼルスを離れ、地元イギリスのリーズに戻った際に、ようやく別れることができたそう。

「長くにわたって、自分には“選択肢”がなかったので、好きな色が何色だったかすらも思い出せなくなっていました。当時は、それすらも受け入れていたんです」
「彼に私の10年間を奪われたことに対して怒りを感じると同時に、多くの人に嘘をつきつづけた自分への嫌悪感でいっぱいでした」

DVから女性を守る団体「Women’s Aid」が主催のワークショップに参加したことで、「一人じゃないと気づけた」と話すメラニー。現在は、「Women’s Aid」のアンバサダーとして活動し、自分の経験をシェアすることで、同じような被害にあった女性たちを救おうと尽力しています。


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※この翻訳は抄訳です。

Translation: Haruka Thiel

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