生後18カ月で、網膜に発生するがんである「網膜芽細胞腫」と診断を受けたレイチェル・マイタさん。その後義眼とともに生活をするも、20代で受けた手術によって自分に自信を持てなくなってしまったそう。

今回は、レイチェルさんがキラキラと輝く義眼を手に入れるまでのストーリーをご紹介。

幼児期から義眼とともに生活

レイチェル・マイタさんが「網膜芽細胞腫(網膜に発生するがんで、小児がんの約3%を占めている)」だと診断を受けたのは、生後18カ月の頃。<The Sun>が報じたところによると、病気の進行を防ぐため、すぐに左の眼球を摘出しなければならなかったという。

そして診断を受けてから4日後に眼球を摘出し、生後20カ月のときに初めて義眼を装着することに。

 
rachel.mackenzlee//Instagram

再び受けた手術により自信を失い…

その後もずっと義眼を装着してきたものの、20代半ばの頃に自信がもてなくなっていったというレイチェルさん。当時再び手術を受けたことによってほとんどまばたきができなくり、義眼が目立つようになったと感じたそう。そのことについてレイチェルさんは、このように語っている。

「この手術を受ける前は、誰も私の目のことについて気づかなかったはずです。でも術後は、はっきりとわかるようになりました」
「周りからの視線をすごく感じるようになって、これまでと違っていじわるな話し方をされるようにもなりました」

そしてレイチェルさんは人に見られたくないという気持ちから、1年近く外出を避けるようになったという。けれどある日「私は“私”」と気づき、意地悪な言葉を自分にかけるのではなく、良いことだけを自身に言い聞かせるようにしたそう。

ジュエリーのような義眼を手に入れるため

GOOD NEWS NETWOR>によると、自身と同じ網膜芽細胞腫と診断された少女に出会い、「自分のような悲しい思いを、彼女にはしてほしくない」と思ったレイチェルさん。そのとき通常の眼を再現した義眼ではなく、まるでジュエリーのような義眼を作ってくれる人を探し始めることを思いついたという――。

 
rachel.mackenzlee//Instagram

現在レイチェルさんは、キラキラ輝く義眼や暗闇で光る義眼を自身のInstagramなどで披露するように。またFacebookでは、「One-eyed and Wonderful」という独眼の人々とつながることができるグループを立ち上げた。

さらに網膜芽細胞腫に対する意識を高めるために、啓もう活動も行なっており、義眼をつくってくれた眼科医のクリスティーナ・キング医師とともに「Fun Eye Fund」を設立。これまでに43の義眼を作るための資金援助をしてきたとのこと。

 
centerforocularprosthetics//Instagram
クリスティーナ・キング医師のInstagramのリール動画より。

「ありのままでいればいい」

またレイチェルさんはTikTokにも自身の動画を投稿しており、もっとも再生されている動画は2023年7月27日時点で約1,320万に達した。日ごろから「痛みはないのか」と聞かれることが多いようで、動画内ではそれについて解説。

ラメの上から義眼の表面加工をしているため、ざらざら感や凹凸を感じることはないと説明している。

これはtiktokの内容です。詳細はそちらでご確認いただけます。

レイチェルさんはTikTokに動画をアップすることについて、<The Sun>でコメント。

「私はTikTokでみなさんを笑顔にするのが好きなんです。義眼をもつ生活がどのようなものなのか、ユーモアを通してわかりやすく説明しています。それに人と違うことを笑い飛ばせる。私たちにとっては、それだけ重要なツールなのです」
「100%ありのままの自分でいればいい。隠すことは何もありません」