ニューヨーク州ニューハンプトンに住むクリス・ラットさん(39歳)は、同性パートナーのチェルシー・ラットさん(38歳)と結婚。入籍から4年後、クリスさんはFTM(Female to Male:出生時の性が「女性」であるものの、「男性」のジェンダーアイデンティティを表現するトランスジェンダー)であるとカミングアウトすることに。カミングアウト後も一緒にいることを決めたという二人のこれまでの道のりとは――。

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二人の関係性をSNSで公開したことが話題になっているというクリスさんとチェルシーさん。

クリスさんはカミングアウトする前、しばらくの間、自分のジェンダー・アイデンティティについての葛藤が。当時は、自分を表現できるような言葉がなかったことが一番の悩みだったと『Daily Mail』に語っている。

「以前の私は、自分のことを『ハイブリッド』と呼んでいましたが、それは自分が何者なのかを表現できなかったから。私は自分のことを女性だとは思っていません。女性としての経験もあるし、“女性的なこと”にも対処してきたけれど、それは私ではなかったんです」

カミングアウト後は二人でセラピーに通い、同じような立場の人たちのYouTubeを見た結果、「私たちの愛は性別を超えたもの」であるという認識で合意。今まで通り、一緒にいるという選択をすることにしたのだとか。

チェルシーさんにとっての大きなハードルは、「男性との交際が自分のセクシュアリティにどのような影響を与えるか」ということ。しかし彼女は、夫のクリスさんを「唯一の例外」として考えており、今でもレズビアンであると自認しているそう。

「私が苦労したのは、クリスのカミングアウトによって私のセクシュアリティがどう変わるのかということでした。でも、彼が話してくれて、お互いに何を期待しているのか、何を望んでいるのかを話し合ったことで、私も理解しやすくなり、彼をサポートしていけるようになりました。
今回、TikTokの投稿が拡散されたことで、様々な意見があったけれど、これは真実。それに他の人に押し付けることはありません。私は女性が好きですが、彼は私の唯一の例外なんです」

また、チェルシーさんの前妻との間に生まれた2人の子どもたちは、クリスさんのカミングアウトをすぐに受け入れたのだとか。

「子どもたちは受け入れてくれました。娘のディレーナは、最初からクリスになついていて、何でも知りたがっていましたね。手術を見たり、代名詞や名前の変更についてもすぐに理解してくれました」

今回、家族のストーリーをSNSで公開した理由については「愛は性別を超えるし、私たちの関係性が真実の愛であることを示したかった」と話した二人。クリスさんとチェルシーさんのメッセージは、多くの人に届いたはず。