明るく、ポジティブなメッセージを見かけることの多い、妊娠や出産に関するニュース。しかし出産後に、それまでとは違う自分の体に困惑したり、葛藤したりする人が少ないないのが現実です。

そんな“産後のリアル”を伝えたのが、オーストラリア発の吸水ショーツブランド「Modibodi」の広告。このキャンペーンが、多くの人の共感を呼んでいます。

Modibodi」の創設者で、4人の子どもを持つママでもあるクリスティ・チョンさんは、広告に込めた想いについてこう回答。

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「メディアや広告で、産後の生活にスポットライトが当たることはあまりありません。気持ちの浮き沈みや疲れ、孤独、不安、希望、喜びなど、様々なリアルな面があるんです」
「産後の期間やその後の身体的、精神的変化に対する準備を出来ていない女性が多くいるのは、不思議ではありません」

実際、出産したセレブが“産後ダイエット”に成功したニュースばかりが話題に上がり、産前の体型に戻ることを讃える内容が多いのが現実。

Bounty」が、1,500人の女性に調査を行なったところ、半分近くの妊婦が「妊娠中に体重が増えるのが不安」と明かしたそう。そして54%の人が、「体重を落とすのが難しい」と感じていて、40%の人は「セレブが産前の体型に戻る様子が、プレッシャーになっている」と告白。

SNSに投稿される“完璧な母親像”に影響され…

その上、体重だけでなく、多くの女性たちは“完璧な親”になることへ強いプレッシャーを感じているよう。特にSNSからの影響が大きく、“笑顔の赤ちゃんと幸せそうなママ”の写真ばかりが投稿され、影に隠れている産後の人生の変化に悩む人も少なくないのだとか。

実際に「Evening Standard」では、80%以上の新米ママが「SNSによって、“完璧なママ”にならなければ、とプレッシャーを感じている」という結果も。

「強い幸せと溢れる愛を感じる一方、孤独や傷ついた乳首、疲労や尿漏れなど、大変な部分は隠さないといけないと感じていた」と、自分自身の経験についても話したクリスティさん。

Modibodi」が見せようとしているのは、まさにこの「隠さないといけないと感じていた」部分だと説明。

「産後のママのために社会を変えようとするのは大きな挑戦ですが、とても大切なこと。授乳中や産後の体型は自然で、普通で、美しいんです。こんなに素晴らしいママの人生が隠されていたり、不名誉だと思われたりしているのはおかしいと思いませんか?」
「私たちは、女性が出産に向けて準備ができるようにお手伝いしたいし、認められていると感じてほしい。そしてどんなものであっても、産後の道のりを誇りに思ってほしいです。そのためにリアルな写真を投稿しています。これらの写真は、時に経験する辛いことや、母として大事な瞬間などを認めたものです」

近年では、ローラ・ウィットモア、ケリー・ローランド 、シュリー・グラハムなど多くのセレブたちが、リアルな産後の様子をSNSで発信。

Modibodi」も、#PostpartumUnfiltered(産後のリアル)というSNSハッシュタグでの投稿を始め、世界中のママをエンパワーしながら、社会を変える一歩を踏み出しています。

※この翻訳は抄訳です。

Translation: Haruka Thiel

COSMOPOLITAN UK