子供の頃クリスマスの時期になると、サンタクロース宛てに願い事を綴った手紙を書いた――という経験を持つ人は多いはず。
米カンザス州に暮らすレティシア・ゴンザレスさんの4歳の双子の娘、ルナちゃんとジアネッラちゃんも、そんな子供たちの中の1人でした。昨年12月、彼女たちはクリスマスの願い事リストを書き、その紙を風船に付けて空へと飛ばしたそうです。
「風の強い日だったので、きっと風船はどこか遠くに飛ばされて、木にでも引っかかって終わるだろうと思っていました」と、<Good Morning Amarica>に語ったレティシアさん。
しかしこの風船が、予期せぬ素敵な出会いを呼び寄せることになります。
風船が着地した場所は、レティシアさん一家が暮らす場所からおよそ1,000km離れた、ルイジアナ州のグランドケイン。そしてそれは、現地に住む男性アルヴィン・バンバーグさんによって、偶然発見されました。
風船に付いていた手紙がクリスマスの願い事だと分かったとき、アルヴィンさんは「この子たちの願いを、どうにかして叶えてあげたい」と思ったそうです。
そこで彼は、願い事リストの写真をFacebookに投稿し、情報提供を呼びかけることにしました。投稿は多くの人によってシェアされ、アルヴィンさんはやがて、レティシアさんとコンタクトを取ることに成功します。
その後アルヴィンさんは、プレゼントを贈る準備を始めました。ルナちゃんとジアネッラちゃんの願い事リストには、キャンディやボール、人形、おもちゃ、アクセサリーなど、欲しいものがたくさん書かれていたため、彼は友人たちにも寄付を募り、2人が欲しがっていたアイテムのほとんどを入手して、箱に詰めて発送することに。
ただ、リストの中に1つだけ、郵便で送れないものがありました。それは“子犬”。
そのためアルヴィンさんは、妻と協力して「マックス」と名づけられた子犬を手に入れ、車を何時間も運転してレティシアさん一家の元へと向かい、ルナちゃんとジアネッラちゃんに直接マックスを手渡すことにしたのだとか!
見知らぬ人からの心のこもった贈り物にとても驚いたというレティシアさんは、インタビューで次のように語りました。
「私たちは何て恵まれているのでしょう。娘たちを幸せにしてくださって、本当にありがとうございます。ご夫妻はこれからもずっと、私たち家族の一員です」
また、ルナちゃんとジアネッラちゃんとの出会いについて、アルヴィンさんも次のように述べています。
「彼女たちが私の名前を呼んで、笑顔を見せてくれた――それだけで全てが満たされました。ここ1年、世の中は辛いことだらけでしたが、私の言葉を信じてみてください。誰かを笑顔にすることができれば、その人の助けになるだけでなく、あなた自身の心も、うんと晴れやかになりますよ」
風船を飛ばしたことで、願い事がすべて叶ったルナちゃんとジアネッラちゃん。でも、人々の優しさに触れた経験こそが、彼女たちが手にした最高のプレゼントなのかもしれません。